PINKERTON THUGS - pain and the pinkerton thugs + life liberty and pursuit of shit

STREET PUNK / OI

ロックンロール乗りのストリート・パンク。オイに近いタイプのストリート・パンク (DROPKICK MURPHYSタイプ) で、 "Oi! Oi!" というコーラスも入る ("Factory Life"等で) 。ハードコアに近いタイプのストリート・パンクではない。
リズミックで、どの曲もかなりメロディックでキャッチー。ギター・リフもメロディックで聴きやすい。やはり、だみ声で熱く歌いまくるシンガーが中心と言う感じだが、軽いヴィブラートがかかった歌い方が多い。

PINKERTON THUGS となるバンドは1994年に米国 Maine州 Kennebunk市で結成して様々な名前を使って活動した。
1996年3月からは PINKERTON THUGS と名乗るようになった。
結成メンバーは次の3人。
Drums / Vocal 担当の Paul Russo は UNSEEN でもフロントマンであり ANTI-FLAG でも短期間プレイしている。
Guitar / Vocal の Micah Smaldone はこのバンドの結成に加わったのを最初に、 COPS AND ROBBERS や OUT COLD 等多くのバンドに加わった後ソロ活動に入り、フィンガー・ピッキングのアコースティック・ギターの演奏者として有名になっている。 Micah Blue Smaldone 名義でピュアなフォーク・ミュージックの弾き語りの作品を多く発表している。
Bass Guitar は James Whitten という人。
Smaldone は1999年に脱退し、その後ヘルパーとして UNSEEN の Scott Unseen を経て 正メンバーとして DUCKY BOYS の James Lynch が参加したが、 彼は DROPKICK MURPHYS 参加のためすぐに抜けている。
2枚のフルアルバム、2枚の単独EP、1枚の DUCKY BOYS とのスプリットEPを残して2000年に解散した。
2008年に再結成して、同じく再結成した DUCKY BOYS とツアーをしたりしていたが、2012年以後は活動を停止している。

本作は1997年に米国の V.M.L. RECORDS からリリースされた1stフルアルバム。13曲。

こちらは2012年(May 22, 2012)にリリースされた再発盤。19曲。本アルバムの前にリリースされていたデヴュー EP "life, liberty, and pursuit of shit" の6曲全曲を追加収録している。
LABEL: JAILHOUSE RECORDS (USA)

Youtube試聴・本作1曲目"One Day"
ololo.fm試聴・本作11曲目 "Propaganda By The Deed"
ololo.fm試聴 (PINKERTON THUGS 全般の試聴です)
vagalume試聴によるYoutube連続再生 (PINKERTON THUGS 全般の試聴です)(要らない映像が再生される場合は次の曲に進んで下さい)
Micah Blue Smaldone の Youtube試聴

(コメント:犬丸)

TODESSTOSS - hirngemeer 全曲試聴

EXPERIMENTAL BLACK METAL DRAMA

多分これは楽しめる物ではないと思うので入荷しませんが、面白いことは面白いので報告します。
これは、バンド自身がつけているタグは、germany metal、 ambient black metal、 dark metal、 depressive、 experimental、 surreal、 Italy というのですが、音を聴く限り「音楽劇」になっているのではないかという感じです。
surreal はあまり耳慣れない英語ですが surrealistic と同じだと言う事です。シュールでダークな「ブラック・ミュージック・ドラマ」かな。
Encyclopaedia Metallum 等に全歌詞が掲載されていますが、問題は台詞がドイツ語だということで、ちょっと無理。じゃなくって、まったく無理。

2000年に結成したドイツ、ミュンヘンのバンド。ドイツ人が3人。
2008年までに9作の demo を発表。
2001年から2009年の間に3作のスプリット。
2002年から2013年の間に5作のEP。
2006年からアルバムをリリースしだして、本作が7thアルバムと、かなり創作意欲旺盛なので付き合い切れないでしょう。

本作は2015年にイタリアの I VOIDHANGER RECORDS からリリースされた7thアルバム。3曲(1:14:54)。

bandcamp全曲試聴

(コメント:犬丸)

BEERZONE - against the flow 全曲試聴

PUNK

シンガロングいっぱいの、エナージティックでメロディックなパンク・ソングの数々を演奏。バンド自身の言葉によれば、ライヴをして "We are trying to put a smile on people's faces while having a few beers along the way." と言うことで、まさしくビールとよく合うややファストでポップなロックンロールを演奏している。
ライヴ中心にファンとの接触の多いバンドの姿勢から STREET PUNK に入れられる事のあるバンドだ。しかし、彼ら自身 STIFF LITTLE FINGERS, DAMNED, BUZZCOCKS, PETER AND THE TEST TUBE BABIES 等70年代から80年代のパンク・バンドに影響を受けたと語っている通り、その時期のパンクの特徴的な要素、ポップなメロディーと弾むリズムを持っている。
PETER AND THE TEST TUBE BABIES や STIFF LITTLE FINGERS を髣髴させる。

BEERZONE は1997年夏に英国 England(Country) Greater London地域(region) で結成した。
結成メンバーはフロントマンの Iain Kilgallon とドラマーの Bryza (以上二人は出身地のスコットランド時代からの知り合いで、同じバンドにいたのかもしれない) 及びギタリストの Adam, ベーシストの Spike の4人。
1999年の1stアルバム "they came they saw they conquered" は米国の TKO RECORDS から、2001年の2nd "strangle all the boybands" はカナダの CYCLONE RECORDS から、本作4thは米国 BEER CITY RECORDS、 2008年の5th "kingdom of the dead"は米国の DURTY MICK RECORDS からと、それぞれの時代のアンダーグラウンドなパンク・シーンを代表するようなレーベルから5作のアルバムをリリースした。
その後2008年にバンド名を CONTROL に改名して、以後英国の STEP-1 MUSIC やドイツの RANDALE RECORDS から4作のアルバムがある。

本作は2004年にリリースされた4thアルバム。15曲。
LABEL: BEER CITY RECORDS (USA)

Youtube試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

ENSLAVED - in times 全曲試聴

BLACK METAL / VIKING METAL

ちょっとエクスペリメンタルなヴァイキング・ブラック・メタル。時には攻撃的で親しみやすく(攻撃的な音に親しむ人には気軽に聴けるという意味)、わずかに哀愁をにじませるメロディーもあり、聴いていて快適な作品になっている。
音の変遷してきたバンドで、90年代の終わりごろまでは VIKING METAL 色も BLACK METAL 色も濃厚な、爆走ブラストからブルタリティーやエピック要素などが見事にまとまった作品を作っていた。その後はプログレッシヴになったものの、2010年発表の11thアルバム "axioma ethica odini" 等ではブラック・メタル感覚も再びかなり濃厚になって、プログレッシヴな要素に勇壮な要素を融合させ、ダイナミズムあふれるドラマティックな音、またロマンティシズムも感じさせる音を作っている。
さて、2015年の本作では、1曲目で出だしから、攻撃的ながなり声グロウルのファスト・パートで原初的ブラック・メタル感覚を聴かせるが、やはりプログレッシヴな要素は強く、腰の据わったクリーン・ヴォーカルも大いにフューチャーされ、ゆったりと聴かせるパートも多い。
しかしプログレッシヴと言えども気難しい音ではない。また、プログレッシヴと言う以上に、変則リズム等のテクニカルな点や音の広がり、重層的なメロディーや効果音の入れ方などでは、インディー・ロック~ポストロック的趣味が濃い。
ヴァイキング要素は目立たないが、3曲目のシンフォニックなコーラスなどはそれを感じさせる。

ENSLAVED は1991年7月にフィンランド Haugesund 市で3人(1991年時点で)が結成した。その後、本拠地は Bergen 市に移している。
1990年に結成したデス・メタル・バンド PHOBIA が1991年に解散した後、そのメンバーの2人、17歳だったヴォーカル/ベースの Grutle Kjellson (a.k.a. Kjetil Grutle) と13歳だったギター/キーボードの Ivar Bjornson (a.k.a. G.F.) が中心となって結成した。ドラムズは Trym Torson で、1995年に脱退して、第1期後半と第2期の EMPEROR (1996-2001年, 2005-2007年) に参加した。また ZYKLON (1998-2010年 = 全期間) の結成に加わった。
ENSLAVED はヴァイキング・メタルと言うジャンルの創設者とも言われる。

本作は2015年(10 March 2015)にリリースされた13thアルバム。6曲(53:05)。
バンド・メンバーは5人。現在のドラマーはノルウェー人で魚釣りやアウトドアの著述家の Cato Bekkevold (ex-RED HARVEST) 。
ゲストには WARDRUNA の Einar "Kvitrafn" Selvik (ex-GORGOROTH) が3曲目のヴォーカルで参加。
LABEL: NUCLEAR BLAST AMERICA (USA)

Youtube全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

OTARGOS - xeno kaos 全曲試聴

BLACK METAL / DEATH METAL / DEATHCORE

邪悪で凶暴なブラック・メタル。パワーのみなぎる激音。
メロディックな部分もあり、叙情性やトレモロ・リフ全開のところもある。演奏と録音は極めてしっかりした音で、ダークな要素が強いものの、アンダーグラウンドな所は皆無。
ダークなメロディーや叙情メロディーにトレモロ・リフ等のブラック・メタルの要素もしっかり持っているのと同時に、本作は、デスコアかと思わせるような音圧の高さで、最近では比べる物がないほどラウドでアグレッシヴなサウンドになっている。
デス・メタルはもちろん、エクストリームなメタル系のサウンドが好きな人なら、ジャンルを超えて聴かれる音でしょう。もしかしたら、メタリックなグラインドの好きな人にも。

OTARGOS は2001年にフランス Aquitaine地域圏 Bordeaux市で3~4人が結成した。
現在まで残っている結成メンバーはギターとヴォーカルの Dagoth (Ulrich Wegrich) のみ。

本作は2015年 (November 13th, 2015) にリリースされた6thアルバム。9曲 (46:35) 。
前作に当たる5thアルバムのリリースされた2013年に、リーダー以外の全メンバーが替わっていて、新しいベーシストとドラマーの、 Manu Pliszke と John A. はいずれも DEMENTED というデス・メタル・バンドのメンバーだ。
LABEL: KAOTOXIN RECORDS (フランス)

Bandcamp全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

REJECT THE SICKNESS - chains of solitude 全曲試聴

DEATHCORE / DEATH METAL

メロディック・デスコア~メロディック・デス・メタル。
軽快な疾走中心。メロディックに駆け巡る(上昇下降する)リフの、超メタルな感じのギター。
ヴォーカルは中音のグロウルが多くこれも軽快な感じで、パワフルな低音のグロウルも交える。
ややテクニカルなアレンジもあり、変則リズムなどもあるが、ドラムズは激しさとリズミックさを維持している。
特徴のあるメロディー(オリエンタルなのとか)があれば面白いのにという気もするが、特にそういうものはないものの、哀愁メロディーを挟むなどバランスの取れた曲が揃っている。極端な特徴はないので今更と言う人もいそうだが、こう言うのをメロディック・デスコアの王道と言うのじゃないでしょうか。

REJECT THE SICKNESS は2007-2008年にベルギー East Flanders州 Ghent市及び West Flanders州 Bruges市のメンバーが結成した。
リード・ギターとリズム・ギターのいる5人編成。

本作は2015年(November 13, 2015)にリリースされた1stアルバム。11曲(40:18)。
LABEL: MIGHTY MUSIC (デンマーク)

Youtube試聴・本作9曲目"Hopeless"
ololo.fm試聴・本作1曲目"Intro"
ololo.fm試聴・本作2曲目"Chains Of Solitude"
ololo.fm試聴・本作3曲目"My Agony"
ololo.fm試聴・本作4曲目"Only Darkness Is Real"
ololo.fm試聴・本作5曲目"Depravity"
ololo.fm試聴・本作6曲目"Psychopath"
ololo.fm試聴・本作7曲目"Alone"
ololo.fm試聴・本作8曲目"Heaven Turns Black"
ololo.fm試聴・本作9曲目"Hopeless"
ololo.fm試聴・本作10曲目"Seedless"
ololo.fm試聴・本作11曲目"Fire's Burning"
bandcampの本作のページ (コメント制作時点では試聴がありませんが、、、後で加えられる事ってあるのかないのか知りません)

(コメント:犬丸)

DECEASED - cadaver traditions (2cd) 全曲試聴

DEATH METAL / THRASH METAL

かなりスラッシュ・メタルに近い曲もある、超ベテラン・デス・メタル・バンド。いつまでたってもアンダー・グラウンドさが抜けないマニアックな雰囲気のバンド。
そんな彼らが演奏するカヴァー曲集。とんでもない曲までやってくれるので、聴くまでが楽しみ。
これはまじめなのか、それともテキトーなのか、コピーの様に原曲に忠実なカヴァーが多いが、 VENOM の "Black Metal" のカヴァーでは、シンガーが最後の所もオリジナル通りにやっているのが笑える。
メタル以外のジャンルのカヴァーは、結構スラッシュ・メタルになっているのもあるが、 VOIVOD の "voivod" はロックンロール・リズムの曲だが、オリジナル以上にパンクっぽくなっている。
収録曲目があまりに多いのでここには書けません (面倒臭くって) 。どんなバンドのカヴァーをしているかは試聴先でご確認下さい。

DECEASED は1985年に米国 Virginia州 Arlington市で4人が結成した。
結成当初はベーシストがおらず、ベーシストが加わった翌年からは5人編成。
結成メンバーの内現在まで残るのは Kingsley "King" Fowley でフロントマンであり、同時に、ドラムズ (1985-2005年, 2010年以後) も担当している。また、結成当初はベーシスト不在で、その間 (1985-1986年) はベースも担当している。
彼の他にも1stアルバム以前の初期から残っているメンバーは2人いて、1988年からベースの Les Snyder が、1990年からギターの Mike Smith が参加している。
それ以外の現在のメンバーはドラマーの Dave "Scarface" Castillo (2003-2008年, 2012年以後) とギタリストの Shane Fuegel (2006年以後) の2人。
ツイン・ギターの5人編成としては、過去メンバーは極め少なくたった4人だけ。メンバーの出入りの少ないバンドだ。

アルバム"zombie hymns"は2002年に米国の CROOK'D RECORDS からリリースされた編集盤。20曲(01:10:01)。
1993年から2001年の間に録音された音源を収録。

アルバム"rotten to the core"は2004年(January 7th, 2004)に米国の MALT SODA からリリースされた5thアルバム。16曲(46:56)+ヒドゥン (シークレット・ボーナス)・トラック2曲。

こちらは2015年にリリースされた編集盤。CD2枚組み、53曲。
CD 1 は 27曲(01:18:23), CD 2 は 26曲(01:15:09)収録。アルバム "zombie hymns" と "rotten to the core" の収録曲に、未発表曲を追加してあり、曲順も元の2アルバムとは異なる。
LABEL: HELLS HEADBANGERS (USA)

bandcamp全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。
song365試聴・本家 VOIVOD の "voivod"

(コメント:犬丸)

TUNDRA - burning fanatism 全曲試聴

BLACK METAL

コールドなメロディーのメロディックなプリミティブ・ブラック・メタル。
程よく(つまりかなり大量の)トレモロ・リフをぶち込んで、なかなかのりの良いドラムズで、ちょっとフューネラルに近い叫ぶヴォーカルを乗せる。佳境に入るとかなり悲鳴に近い高音を出す事もあるが、ヴォーカルになんとも言えない独特の雰囲気があって、バンドの一番の特長になっている。1曲目の出だしでも細い高音を出していてちょっと驚いた。
クリアーでコールドな静かなパートと、ノイジーで疾走する激しいパートを組み合わせた展開で、これはありがちなスタイルかも知れないが綺麗に決めている。
DARKTHRONE を少し上品にした位の感覚で、全体の演奏・ヴォーカル共にベテランらしい安定感があって、プロダクションもしっかりしている。従来作は聴いていませんが、ネット上の情報によればそれほどの音質でもなかったようであり、さすがに今作は AVANTGARDE MUSIC リリースだと思った。

TUNDRA の前身となる AFTERGLOW は2001年にイタリア Lazio州 Roma市 Ostia村(frazione=市内の分離集落)で結成した。
結成メンバーは、シンガーの Comes Nebiros (Erebo) とベーシストの Scorn の2人。
ギターの Arfio とドラムズの Ajvar 'Atum' However (Simone) が加わり結成が完了したが、 Arfio は2001年4月に退団して Vorgehn が加わり、デモ1作を発表した。
AFTERGLOW は2002年に TUNDRA に改名した。
この頃にベースが Scorn から Pesten (Marco Bomboi) に代わり、現在(本作)まで残っているのは彼だけになっている。
2003年12月にシンガー Comes Nebiros が逃亡(decamp)した。代りのシンガーには2004年8月に DARK STORM や MANIAC BUTCHER のシンガー Barbarud Hrom が就いた。
2004年にこのメンバーで1stアルバムを録音して、2005年にリリースされた。
2006年9月にヴォーカルが Barbarud Hrom から Raven に代わった。
2008年の2ndアルバムまでに、ドラマーは Abominio "Unholydrums" に代わっている。
2008年3月にシンガー Raven が脱退し、その後には Nefastvm が参加した。
* かなり確認はしましたが、メンバーの出入りが多いのと、1人の人に複数の名前があって、記事によって異なった名前が使われているのとで、間違いがあるかもしれません。ご容赦下さい。

本作は2015年(30 September 2015)にリリースされた3rdアルバム。9曲(42:16)。
寡作なためもあるが、メンバーは1作ごとに替わっていて、現在のバンド・メンバーは Pesten, ドラムズとギターが "アーティスト名のUnder" ("バンド名のUNDER"の全パート, ex-EBOLAのベース), ヴォーカルが Demogorgon (ex-NEFASTORETH) の3人。
* 一部のサイトでは本作のタイトルが "tundra" と表示されていますが同じ作品です。
LABEL: AVANTGARDE MUSIC (イタリア)

bandcamp全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

WITH THE DEAD - with the dead (s/t) 全曲試聴

DOOM METAL / STONER ROCK

轟音で暗黒な、ドゥーム/ストーナー。ヘヴィーでエクストリーム。
ファズを効かせたギターのノイジーにつぶれた音など、切れ目のない轟音に満ち、ドラムズの音やリズムは常に重く、極端ではないがダウンテンポで、ストーナー的グルーヴがあり、サイケデリックまたはスペーシーな要素は少しある。ヴォーカルはオジー的歌いまわしだが、暗い声でうねうねしたメロディーを陰鬱に引きずる。
彼らの音には、メンバーが重なる RAMESSES から、初期の CATHEDRAL を髣髴させる部分がある。
特に変わった所というのはないような感じですが、それとしてよく出来ているので、それの好きな人は文句ないでしょう。

WITH THE DEAD は2014年に英国の3人が結成した。
結成メンバーはヴォーカルが Lee Dorrian (ex-NAPALM DEATH (1987-1989), ex-CATHEDRAL (1989-2013), RISE ABOVE RECORDS (社長1988-現在)), ギターとベースが Tim Bagshaw (ELECTRIC WIZARD (ベース1993-2003), RAMESSES (ギター2003-2012)), ドラムズが Mark Greening (ELECTRIC WIZARD (1993-2003, 2012-2014), RAMESSES (2003-現在)) の3人。

本作は2015年(October 16th, 2015)に社長がリリースした1stアルバム。6曲(41:57)。
メンバーは変わりない。コロムビア出身 (英国在住) のJaime Gomez Arellano (ULVER、CATHEDRAL、FALLOCH、TURISAS等をしている) がプロデュースした。
LABEL: RISE ABOVE RECORDS (UK)

musicmp3全曲試聴

(コメント:犬丸)

MALADY - malady (s/t) (svart records, 2015, フィンランド・プログレ)

HEAVY ROCK / PROGRESSIVE ROCK

当店の売場は HEAVY ROCK での扱いですが、まったくプログレなんです。
フォークっぽいアコースティックな音使いや、ちょっとジャジーな感覚も持った、キーボード主体で、インストのパートが多いがヴォーカルも入った、70年代から80年代のユーロ・プログレという感じ。
演奏パートはファストではない部分でも、キーボードのヴィヴラートや軽快なリズム体でリズミック。ジャジーなファスト・パートやスリリングなうねるようなメロディーもあり、プログレなので当たり前かも知れないが、演奏はテクニカル。
70年代的サウンドの HEAVY ROCK などを聴く人ならかなりしっくり来ると思うが、サイケやスペース・ロック色はほぼないと思われる。コメント制作時点では試聴が1曲しかないため、この辺り歯切れ悪いですが許してください。
歌パートはスローだが、フィンランド語でやさしく力弱く歌われ、スローと言うより穏やかに流れていく。

MALADY は2010年にフィンランド helsinki市(kunta)で結成した。
結成メンバーは Tony Bjorkman / Guitar; Juuso Jylhanlehto / Drums; Jonni Tanskanen / Bass の、当時20歳代の3人。
当初は、1枚のアルバムを出す為のプロジェクトと考えていて、その作品は彼らが50歳になる2030年ぐらいにリリースされるはずだった。1stアルバム (本作) の曲の大部分はこの後2~3年に書かれた物だ。
2012年に Babak Issabeigloo が Hammond organ で加わったが、その後彼は guitar と vocal にチェンジした。
その2~3年後に、オルガニスト (Hammond organ と Keyboards) の Ville Rohiola が加わった。

本作は2015年(November 13th of 2015)にリリースされた1stアルバム。6曲。
録音は2014年の夏から秋に行われた。
LABEL: SVART RECORDS (フィンランド)

soundcloud試聴・バンドのページ (コメント制作時点では本作の1曲目のみ)
MALADY オフィシャル・サイト試聴のページ (コメント制作時点では本作の1曲目のみ)
いずれのページもコメント制作時点では本作の1曲目のみですが、そのうち追加されるかも知れません。

(コメント:犬丸)

KRALLICE - ygg huur 全曲試聴

BLACK METAL / POST-BLACK METAL

ライヴ録音っぽい音色で、シアトリカルでアヴァンギャルドなブラック・メタル。
複雑でテクニカル。そして、今回はハーシュでダークな、ライヴのような生々しさのある音を作っている。
カオティックでもあるが、ガチャガチャやかましいカオティックとは少し違う。計算され、均衡の取れたケイオスで、これはアヴァンギャルドでテクニカルな感じを与えている。この辺りも含めて、ダイナミックな音でもあり、ドラマティックな印象を与え、シアトリカル(演劇的)だ。
ギターのトレモロ・リフは複雑な形で今作でも聴かれるが、ヴォーカルは、グロウル以外の歌唱が、断片的に効果音的な用いられ方をしている部分が多い。
今作は「美しいシューゲイズ・ブラック・メタル」ではありません。若干のシューゲイズはあるが、それもノイジー。

KRALLICE は2007年に米国 New York州 New York市で2人がスタートしたプロジェクト。
当初は GORGUTS の Colin Marston と ORTHRELM の Mick Barr が始めた。2008年には、 ASTOMATOUS (脱退済) / BLOODY PANDA (脱退済) の Nick McMaster (Bass) と BLOODY PANDA (2010年から参加) の Lev Weinstein (Ds) が加わり4人のバンドになった。

本作は2015年(July 30th, 2015)にデジタル(DL)でリリースされた5thアルバム。6曲(35:29)。
9月には米国の GILEAD MEDIA からLP化リリースされた。

こちらは2015年(September 30th, 2015)にリリースされたCD化イタリア盤。
LABEL: AVANTGARDE MUSIC (イタリア)

bandcamp全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

RESURRECTURIS - nazienda 全曲試聴

DEATHCORE / DEATH METAL

一応デス・メタル。
ヴォーカル・スタイルが、グロウルもあるが、普通のデス・メタルよりもデスコアの感覚、あるいはクリーン・ヴォイスからエフェクターをかけたもの等、曲に応じて多種多様。ヴォーカルがデスコアっぽく聴こえるのは、演奏から受ける印象のせいでもあるかも知れない。
演奏も効果音や各種の音響を駆使して一筋縄ではない目まぐるしく複雑な物。展開は色々あるものの、曲の途中で曲調が変化する部分が少なく、エクストリーム主体の曲、静かなままの曲、エクスペリメンタル(プログレッシヴ)な変な曲など、はっきり分かれている。
メロディー面でも癖が強いので、そのあたり好き嫌いが分かれそうだが、極めて個性的なバンド。エクストリームでプログレッシヴだ。

RESURRECTURIS は1990年にイタリア Marche州 Fermo市でギタリスト Carlo Strappa が案出(forge)した。当時はもっと普通にデス・メタルをやっていたらしいが。
1996年にヴォーカルの Jerry di Tullio とセコンド・ギターの Janos Muri が参加。この年の2ndデモ 'Evil Confounding Evil' は、翌1997年に米国の WILD RAGS RECORDS からミニ・アルバムとしてCD化発売された。
1stアルバムは1998年にデンマークの DIAMOND RECORDS から。
2001年に2ndアルバムを自主リリースした後、同年バンドが分解(splinter)した。
2003年にベーシスト Manuel Coccia を加えて再結成し、2ndは2004年にスペインの MONDONGO CANIBALE RECORDS から再発された。
3rdは2009年に英国の COPRO からリリースされている。

本作は2015年(25 September 2015)にリリースされた4thアルバム。11曲(36:46)。
バンド・メンバーは Carlo Strappa, Manuel Coccia, ギタリストの Luca Favoni, シンガーの Enrico Tiberi, ドラマーの Alessandro Vagnoni (現DARKSIDE, ex-INFERNAL POETRY) の5人。ゲストはロックンロール・バンド CUT の Ferruccio Quercetti がリード・ギターで1曲参加。本作は Alessandro がプロデュースしドラムズも叩いているが、バンドのドラマーは2014年から Angelo という人になっている。
LABEL: MIGHTY MUSIC (デンマーク)

soundcloud全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

VEIL OF MAYA - matriarch 全曲試聴

MATHCORE / DEATHCORE

既にデスコア、テクニカル・デス・メタルと言った感覚から大きく踏み出していたが、本作ではエレクトロニコア (WOE, IS MEなど) やマスコア (CONVERGEなど) と言った方が良いかのような音楽性を見せている。
ヴォーカルは中低音グロウル~中高音スクリームに加えて、クリーン・ヴォイス(やクリーン・コーラス)も多用され、スクリーモやモダンなエモメタルと言った方が良いと思う人もいるだろう。
ここで使われている音はいずれも現在では珍しい物ではないが、それがたっぷりと盛り込まれ、全体としては際立ってモダンな感覚にあふれたアルバムになっている。そして、多くの部分がテクニカルかつエクストリームな音で埋め尽くされているが、その中で一番印象的な部分は、高音クリーン・ヴォイスによるメロディックな歌唱の部分かも知れない。
初期のデスコア的な要素は少なくなっているが、ギターのピロピロしたソロ辺りにその片鱗が残されている。
ところで8曲目始めの太鼓、変拍子ですが祭り太鼓風でかっこいいですね。

VEIL OF MAYA は2004年に米国 Illinois州 Chicago市で3人が結成した。
その後最大6人編成(2005年ごろ)になり、2006年の1stでは5人編成だったが、2008年の2nd以後は4人になっている。

本作は2015年(May 12, 2015)にリリースされた5thアルバム。12曲(36:03)。
シンガーがex-ARMS OF EMPIRE (って誰も知らないぽいバンド)の Lukas Magyar に代わった。他3人は前作、前前作と同じ顔ぶれ。
PERIPHERY, CAPTURE THE CROWN, DARKEST HOUR 等をした Taylor Larson がプロデュースした。
LABEL: SUMERIAN RECORDS (USA)

Youtube全曲試聴
Youtube全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。
musicmp3試聴

(コメント:犬丸)

3RD ATTEMPT - born in thorns 全曲試聴

BLACK METAL

まがまがしく、(私には)楽しいノルウェイジャン・ブラック・メタル。
まったく凶暴ではあるがロックンロール・リズムの曲も多いので、ある種、ダーティー・パンク・スラッシュ・メタルと言う感じ(1曲目など)も強い。
かなりブラック・メタルな曲(2曲目など)もあるし、原始宗教的にまがまがしい曲(5曲目など)もあるが、ダークでコールドなタイプとは正反対に近い曲もあり、アルバム全般のにぎやかさは野蛮でお祭りみたいだ。3曲目後半や4曲目後半のギター・リフなど、秋の終わりの祭りの賑わいのように、いくらかの哀愁を感じさせつつも楽しくさせる。4曲目の始まりは遊園地のローラー(ジェット)・コースターの雰囲気だ。

3RD ATTEMPT は2014年にノルウェー Kristiansand市で結成した。
結成メンバーはギターの Blood Pervertor (別名/本名:Goran Bomann) (現在CHAIN COLLECTORにも参加) とギター/ベースの Tchort (本名:Terje Vik Schei) (現在GREEN CARNATIONにも参加) の元 CARPATHIAN FOREST のメンバー2人であり、 3RD ATTEMPT は CARPATHIAN FOREST の最終作 "fuck you all!!!! caput tuum in ano est" (2006年)のために書かれた曲も演奏しているので、実質 CARPATHIAN FOREST の後継ぎまたは改名のようにも捉えられている。
その後ネット検索でスペイン出身ノルウェー在住のシンガー Kaahrl Odemark (MIDNATTSVREDE) が参加し、最後にドラムズの Tybalt (別名/本名:Daniel Theobald, 別名:Sathan) (CURSE, DEN SAAKALDTE, ETHEREAL FOREST, FORTID 他) が加わって4人になった。
なお Tchort (本名:Terje Vik Schei) は1stアルバム "in the nightside eclipse" (1994年)の時期の EMPEROR のベーシスト。

本作は2015年(September 25th, 2015)にリリースされた1stアルバム。10曲(48:09)。
BLOOD RED THRONE や GREEN CARNATION をした Endre Kirkesola がプロデュースした。
LABEL: KARISMA RECORDS (ノルウェー)

bandcamp全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

SLAVES - routine breathing 全曲試聴

POST-HARDCORE / EXPRIMENTAL METAL

超キャッチーですね。
ポップと言っても良いのですが、明るい部分がベースながら、程よい哀愁やエモーションも豊富。
判りやすい心に訴えるサウンドながらも、音の広がりとでも言うのか、音楽的な工夫・小技もどしどし投入して、退屈しようのない、まばゆいサウンドを作っています。ゲストの Kyle Lucas のラップまで入るのですね。
ちょっと息をつく暇がないのでくたびれましたが、一気に聴いてしまいました。

SLAVESは2014年に名前が決まった米国 California州 Sacramento市の5人程度のバンド。
ex-EMAROSA / ex-DANCE GAVIN DANCE / ex-ISLES AND GLACIERS のシンガー Jonny Craig が、2011年から作曲を初め、2013年から結成メンバーでの演奏(スタジオ・リハーサル)を始め、2014年にバンド名を発表した。2012年に DANCE GAVIN DANCE を脱退した時から結成したとも言われている。
2014年に最初に発表された結成メンバーは、ヴォーカルが Jonny Craig, ギターが Alex Lyman (HEARTS AND HANDS), ベースが Colin Vieira (MUSICAL CHARIS), ドラムズが Tai Wright (FOUR LETTER LIE, DESTROY REBUILD UNTIL GOD SHOWS) の4人。続いてギター(Vieira 脱退後はベースにシフト)の Jason Mays が追加発表された。
Colin Vieira は結成直後に脱退し、2014年に再参加した。リズム・ギターの Christopher Kim が結成直後に参加している。 Jason Mays は1stアルバムの録音には参加しているが、そのリリース前に脱退している。

本作は2015年(August 21, 2015)にリリースされた2ndアルバム。15曲(51:09)。
ベーシストは1stアルバム前に脱退していた結成メンバーの Colin Vieira が復帰し、録音には初めての参加。
リズム・ギターは1stアルバム当時の Christopher Kim から今年参加の Weston Richmond に代わっている。
ゲストはいずれもヴォーカルで、Garret Rapp (COLOR MORALE), Spencer Chamberlain (SLEEPWAVE, UNDEROATH), Kyle Lucas, Tilian Pearson (DANCE GAVIN DANCE) の4人。
LAST WINTER のシンガーで WOE, IS ME や SLEEPING WITH SIRENS, MEMPHIS MAY FIRE などのプロデューサー Cameron Mizell がプロデュースした。
LABEL: ARTERY RECORDINGS (USA)

Youtube全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

MOON - render of the veils 全曲試聴

BLACK METAL / AMBIENT BLACK METAL

アンビエント・ディプレッシヴ・ブラック・メタル。
冷たく美しいトレモロのギター・リフと分厚く響くアンビエント・ノイズのダークなサウンドに、がんがん響かせてある意味不明のうめき声ヴォーカルで、残虐冷酷叙情的にスタートするアルバム。いきなり本題に入るかのような始まり方だが、ひたすら79分にわたってそのサウンドを追及していく。
コーラスやギターのアンビエントによるノイジーな響きが、作品全体を通してバックに流れる中に、耽美的なギターのメロディーと、時々入るグレゴリオ聖歌のような美しく響くコーラス。ウォール・オブ・サウンドと言える分厚い音のパートの中に、クリーンな静穏パートが入る展開。極端に言えば"静"と"動"の2種類のパートだが、大いにスリリングな展開に聴こえる。

MOON は2007年にオーストラリア Queensland州 Brisbane市で Paul "Miasmyr" Marsh が始めた一人バンド。
バンドのオフィシャル Facebook ページでは Marsh, Dirge(Bass), Bernd(Ds), Pandora(Key), Crowned Dan (Guitar) の5人編成としているが、本人以外はライブ・メンバーらしい。

本作は2015年(September 18th, 2015)にリリースされた3rdアルバム。11曲(1:19:13)。
タイトルが異なるが2014年(リリース日の表示はJanuary 1, 2037になっていたが)に公表していたアルバム・デモ "clavicula nox" による正式作品。
LABEL: MORIBUND RECORDS (USA)

Youtube全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

NECROMANDUS - orexis of death and live 全曲試聴

HEAVY ROCK / PROGRESSIVE ROCK

ブリティッシュ・プログレ・ハード。
トニー・アイオミのプロデュースだからか、ダークでヘヴィーなプログレというような紹介が多かったが、ダークではない。
ハード・ロック的で小節を効かせたヴォーカルをフューチャーした、ややジャジーなプログレ・ハードだ。
イントロの後の最初の曲は、軽快という一歩手前のリズミックなブーギー調で、サザン・ロックやブルーズ・ロックの感じもある。
それ以外の多くの曲は、主にジャジーな要素や比較的アコースティックな所のあるややハードなプログレだ。
アコースティックな部分が、最近のエクスペリメンタルなインディー・ロックに近く聴こえたりする。

NECROMANDUS は1970年に英国 England Cumberland郡(historic counties) で結成した。
メンバーは Bill Branch (Vocals), Barry 'Baz' Dunnery (Guitars), Dennis McCarten (Bass), Frank Hall (Drums) の4人。
1972年の BLACK SABBATH のツアーで前座を務め、この際に知合ったサバスの Tony Iommi が1stアルバムのマネージメントとプロデュースをした。
1973年に Dunnery が脱退したため解散した。
その後1977年に BLACK SABBATH を脱退した Tony Iommi とシンガーを除く NECROMANDUS のメンバー3人とにより、第1期 BLIZZARD OF OZZ の結成が企てられたが、この時は Tony Iommi が BLACK SABBATH に復帰して BLIZZARD OF OZZ は活動には至らなかった。
Dunnery はその後 VIOLINSKI (ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA の Mik Kaminski が1977年に結成したプログレ・バンド) で短期間 (1979年の1stアルバム) ヴォーカルとギターを担当し、2008年 (29 May 2008)に癌により死亡した。
弟が IT BITES の第1期のフロントマン (現在ソロ) の Francis Dunnery で、 Barry Dunnery の書いた曲を2013年のソロ・アルバムで取上げている。

アルバム "orexis of death" は1973年にリリースが中止された1stアルバム。8曲。
ゲストは Tony Iommi が7曲目のギター・ソロで参加。
彼の紹介で BLACK SABBATH と同じ VERTIGO レーベルからリリースされる予定だったが、バンドの解散によりリリースは中止された。
その後1996年に英国の AUDIO ARCHIVES からCDでリリースされた。

アルバム "live" は2005年に AUDIO ARCHIVES からリリースされたライヴ盤。8曲。
1973年 (March 30th 1973) にイングランド Blackpool 市(town)の Casino で行ったライブの録音を収録している。

こちらは2010年にリリースされた再発盤。16曲。
先に書いたアルバム2作の全曲を収録している。
LABEL: RISE ABOVE RELICS (UK)

Youtube試聴・"orexis of death"の全曲 (本作8曲目まで)
musicmp3全曲試聴 (本作全曲)

(コメント:犬丸)

VISION ABLAZE - youtopia 全曲試聴

DEATHCORE

メロディック度合いの高い、モダン・メロディック・デスコア。
ざくざくした演奏に中高音スクリーム~低中音グロウルの歯切れ良いヴォーカル主体のエクストリーム・パート、叙情的なメロディーのクリーン・ヴォーカル(またはコーラス)がくねくねしたエモーショナルな歌いまわしをする叙情メロディック・パート、この2つを交えた展開が多い。ヴォーカルは1人で両方の声を出す。
エクストリームを前面に出した曲(1曲目など)もあるが、全体としてはかなりメロディー重視で、ほど良い哀愁を帯びた叙情メロディーをたっぷり(ヴォーカルとギター・ソロの両方で)聴かせて、その引き立て役程度にエクストリーム・パートが入るという曲(2曲目など)も魅力がある。
ジャンル的には目新しさのないジャンルだが、このジャンルに馴染みの良い程度のモダンさ(バンドではプログレッシヴと表現している)もある。バンドのフェイヴァリットは KILLSWITCH ENGAGE, BLACK DAHLIA MURDER, PANTERA といった所で、ほぼその好みの通りの音を作っている。

VISION ABLAZE は2010年にデンマーク Copenhagen自治市で結成した。

本作は2015年(Sep 24, 2015)にリリースされた1stアルバム。10曲(48:20)。
バンド・メンバーは Peter Kelkelund (Vocals), Christian "Norris" (Drums), Marcus Gronbech (Guitars), Brian Porsche (Guitars), Lars Lerager (Bass) の5人。
休止中のスラッシュ・メタル・バンド INVOCATOR のフロントマンで、 ABORTED や MERCENARY のプロデュースや、 DEADLOCK や DESTRUCTION のミックスをしている Jacob Hansen が録音及びプロデュースした。
LABEL: MIGHTY MUSIC (デンマーク)

song365全曲試聴
ololo.fm試聴・本作1曲目"Absent"
Youtube試聴・本作2曲目"Under The Killing Moon"
Youtube試聴・本作4曲目"Subversion"
Youtube試聴・本作7曲目"Fear"
ololo.fm試聴・本作10曲目"A Jaded Miracle"

(コメント:犬丸)

ORKAN - livlaus 全曲試聴

BLACK METAL

ノルウェイジャン・ブラック・メタル。
ノイジーなギターに、ラウドなグロウル・ヴォーカルをフューチャーして、スラッシーで極めてエクストリーム。一方、スローでコールドな音も効果的で、叙情メロディックなギターのトレモロ・リフ等も用いられ、大変ダークな邪悪な音楽。演奏やアレンジ面では、複雑なリズムや展開も多く、強いリバーブ(残響)をかけた演奏と融合するヴォーカル(たぶんコーラス)等、テクニカルかつ手が込んでいる。かなり多面的な音楽性を持っている辺り、彼らが実力派のベテランである事をうかがわせる。

ORKAN は2008年にノルウェー Hordaland県 Bergen市(kommunen)で結成を完了した。
結成メンバーはベースが Sindre (ヴァイキング・メタル・バンド GRIMNORTH の元メンバーで、2008年当時から最近まで TAAKE のライヴ・メンバーだった), ドラムズが Rune Nesse (後に2012年のみブラック・スラッシュ・バンド BYFROST に参加), ギターが Gjermund Fredheim (当時から2015年解散までデス・ドゥーム・バンド SYRACH のメンバーで、過去の1996年-2002年の間と2007年以後の現在 TAAKE のライヴ・メンバー), ヴォーカルが Einar Fjelldal (当時から解散までブラッケンド・ヘヴィー・メタル・バンド GRAVEMACHINE のメンバー) の4人。
また4人全員が2000年結成のブラック・メタル・バンド ENCHANTING DARKNESS のメンバー。

本作は2015年(September 11th, 2015)にリリースされた2ndアルバム。7曲(42:49)。
メンバーは結成から変わっていない。
"黄泉(よみ)の国で安らぎを得ようと試みる魂をなくした一人の人について"というコンセプト。歌詞は全曲ノルウェイ語。
本作はスタジオでライヴ形式で録音し、各楽器の基本トラックは編集していない。ヴォーカルとエフェクトのみを付加している。
ゲストでは TAAKE の Hoest と HELHEIM の V'gandr (ex-AETERNUS) がヴォーカルで参加。
LABEL: KARISMA RECORDS/DARK ESSENCE RECORDS (ノルウェー)

bandcamp全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

ONE MAN ARMY - dead end stories 全曲試聴

MELODIC PUNK

明るいベイ・エリア・パンク。ファストほどではない快速のスピーディーでリズミックなメロディック・パンク。かなりストリート・パンク的でもある。
TOYGUITAR の Jack Dalrymple (guitar, lead vocals) と Brandon Pollack (drums) らの元のバンドであり、全般にメロディックな曲が揃っている。
加えて、コーラスも多用し、ちょっと哀愁を加えたリ(6曲目)、ちらっとスカのリズムを入れたり(5曲目)とアレンジも多彩で、パンクとしての筋は通しつつキャッチーな作品になっている。
この作品、発表から17年経っているからか、今聴くとどことなくオールドタイミーな感じがして、落ち着かせてくれる。今年ベーシストの Heiko Schrepel (1975年生まれ)の訃報が伝えられていて、このコメントの始めに"明るい"とは書いた物の、"何んとはなしの"侘び寂も感じさせるのは気のせいだろうか。ヴォーカルもギターの音もラウドでエクストリームなだけではなく、ちょっと曇った感じじゃないですか?

ONE MAN ARMY は1996年に米国 California州 San Francisco市で結成した。
結成メンバーはリーダーの Jack Dalrymple (SWINGIN' UTTERS=現在まで参加. DEAD TO ME=現在も参加しているが録音とツアーは不参加, TOYGUITAR=現在), Brandon Pollack (ONE MAN ARMY=1996年-1998年;2011年-現在, DEAD TO ME=結成から初期まで参加, TOYGUITAR=現在), とベーシストの James Kotter の3人。
1997年に TKO RECORDS から1st シングルをリリース。2枚のアルバムなどを残して2005年に解散した。解散時のメンバーは Dalrymple, Heiko Schrepel (bass, backup vocals), Chip Hanna (drums) 。
2011年に再結成して、EP 1作を発表している。再結成時のメンバーは Jack Dalrymple, Heiko Schrepel, Brandon Pollack となっている。
Heiko Schrepel は主要臓器不全(major organ failure)で集中治療室に収容され、1週間経過後の2015年4月6日朝に死亡した。

本作は1998年入りリースされた1stアルバム。12曲。
Billie Joe Armstrong のレーベルのファースト・リリース作品。本作のバンド・メンバーは結成メンバーの3人 (Kotter, Pollack, Dalrymple) 。
LABEL: ADELINE RECORDS (USA)

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全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

UNCLE ACID AND THE DEADBEATS - night creeper 全曲試聴

PSYCHEDELIC DOOM / STONER / HEAVY ROCK

音がつぶれたような超ファズ・ギター。それがラウドと言うより、どんよりと重く、それでいて艶やかに響く。
個人的に言うと、音だけでうっとり。この古色蒼然としたメロディックでブルージーなギター・ソロのメロディーも良いし、ギタリスト偉大。ギタリスト万歳。
このコメントは全方位客観的に書くことを旨としています。なので頭冷やして客観的に書かなあきませんが、、、。で、エコー(厳密にはリバーブ=残響)とディレイ(山彦エコー)のかかったふにゃっとしたヴォーカルも、演奏の一部分のように上手く溶け合っている。
ブルージーを基本にして展開し、サイケデリック要素も全般を通してある。
ダウンテンポだが極端ではなく、ブーギーのリズム(1曲目)なども生かして、スローだがリズミックで聴きやすい。
客観的に書きましょう。例えばブルーズの嫌いな人や、スラッシュ・メタルが聴きたい人には向いていません! 当たり前ね。

UNCLE ACID AND THE DEADBEATS は2009年に英国 England(Country) Cambridgeshire州(county) Cambridge市で3人が結成した。
現在のバンドメンバーは、結成の中心になった Kevin Starrs (lead guitars, organ, vocals) のほか Yotam Rubinger (guitars), Vaughn Stokes (bass), Itamar Rubinger (drums) の4人。

本作は2015年(September 4th, 2015)にリリースされた4thアルバム。10曲。
Liam Watson (WHITE STRIPES, TAME IMPALA, ELECTRIC WIZARD) がエンジニアした。
LABEL: RISE ABOVE RECORDS (UK)

song365全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

SELVANS - lupercalia 全曲試聴

SYMPHONIC ATMOSPHERIC FOLK BLACK METAL

シンフォニックでアトモスフェリックなポスト・フォーク (ヴァイキング)・メタル。
ヴォーカルはそれぞれの曲の後半でエキサイトすると (と言うより、ヴォーカルは2人いるので「ハーシュ・ヴォーカルが続くと」と言うべきですが) やや平板に聴こえるが、シンフォニック度合い、アトモスフェリック度合い、フォーク度合いが曲によって多少異なり、アルバムとしては特に平板と言う事はない。
どの曲も長尺で、曲途中での曲調の変化は少ないので、アッパーな(ファストな)曲が続く部分はやや喧しい (喧しいのが好きな人はそれで良いだろうけど) 。
特にフォーク・メロディーが全開で雄大な3曲目は印象深いスロー・テンポの曲。とことん哀愁メロディーを盛り上げ、シンフォニックな音やトレモロ・リフで埋め尽くして、半泣きヴォーカルを入れている。バンドとしても大サーヴィス曲という考えらしく、現在 Bandcamp 試聴は3曲目から掛る様にされている。次の曲も同様のフォーク・メロディーで始まり上手くつないでいる。その後、この曲は雄大かつワイルドに疾走し、若干エクスペリメンタルなアレンジもある。
フォーキッシュな楽器も、フルート類、パイプ類、シストラム、ガラガラ等いろいろ使っているが、特に木管楽器類が効果を上げている。

SELVANS は2014年にイタリア Abruzzo州で結成した。
2013年に解散したヴァイキング・メタル・バンド DRAUGR (DRAUGAR ではありません) の最終メンバー6人の内の4人、シンガーの Jonny (2014年死亡により脱退)、ギターとクリーン・ヴォーカル (2015年からベースも) の Sethlans Fulguriator、ベースの Stolas (2015年脱退)、キーボードや管楽器類やパーカッション類とヴォーカル及びプログラムの Selvans Haruspex が結成した。

本作は2015年(October 19th, 2015)にリリースされた1stアルバム。6曲(1:01:37)。
生き別れ死に別れして、現在はバンド・メンバーは2人だが、ゲストのヴォーカル (5曲目に3人と6曲目に1人) 以外は、その2人での録音。
LABEL: AVANTGARDE MUSIC (イタリア)

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全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

UNDER THE CHURCH - rabid armageddon 全曲試聴

DEATH METAL

ロウでダーティーなサウンドはデスメタルがアンダーグラウンドであった時代の感覚を受け継いでいて、パンク寄りファンにも聴きやすい。そしてダークでもある。
スウェーデンの伝説的な初期デス・メタル・バンド NIRVANA 2002 のメンバーであった2人が結成したバンドで、 MORTORHEAD 的な快速ぶっ飛ばし曲(1曲目など)から、さらにファストで熱くロウに疾走するオールド・スクール的な曲(2曲目など多い)や、少しスローでグルーヴ感のある曲(3曲目)と言うあたりのサウンド。疾走と組合せて展開する要素として、部分的にはドゥーミーなサウンドのスロー・パートの部分もある。
ギターやヴォーカルの音はスウェーデンのアンダーグラウンドの感覚が強く、メタリック・クラストで MORTORHEAD タイプの疾走も聴かせるバンドにもかなり近いので、ハードコア・ファンにもチェックして欲しい内容だ。

PROPHET 2002 は1988年にスウェーデン Ovanakers自治体(kommun) Edsbyn地域(locality)で結成した。
結成メンバーは Erik Qvick (Drums), Orvar Safstrom (Guitars, Vocals) で、ベースの Lars Henriksson は 1990年から参加。
結成した1988年の内にバンド名を NIRVANA を経て NIRVANA 2002 に改名した。1992年に解散。その後 2007年に再結成して、 2012年に解散した。メンバーは最後迄同じ。
NIRVANA 2002 のメンバーの内、ギター/ヴォーカルの Orvar Safstrom を除く2人と、当時 BASTARD で元 HOSTILE の Mik Annetts (Vocal) が、2012年にアイスランド Reykjavik市で UNDER THE CHURCH を結成した。
Mik Annetts はオーストラリア出身でアイスランド在住。
ライヴ・メンバーにも NIRVANA 2002 と同じギタリストも参加していて、その直系バンドと言える。

本作は2015年(October 30th, 2015)にリリースされた1stアルバム。9曲(37:08)。
LABEL: PULVERISED (シンガポール)

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全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

NEKRO DRUNKZ - absolute filth 全曲試聴

GRINDCORE / DEATH GRIND

グラインドコア~デス・グラインド。激速ブラストの爆発やらドコドコのドラムズに、少しゲロゲロな低音ごぼごぼヴォーカル。少しメロディック。
リズム変化も多彩でスムーズで、短い突発的ギター・ソロも鋭く、変化に富んだ演奏で退屈させない。展開やおかずの多いグラインドは聴きづらい物もあるが、このバンドはアレンジも良くこなれていて、演奏はテクニカルでスムーズなので、それなりにキャッチーなグラインドだ。もちろん若干ゴアなグラインドなので、ちょっとしたえぐさも嫌いな人にはだめでしょうが。

NEKRO DRUNKZ は2008年に米国 Oregon州 Bay市(City)で結成した。
ドラムズ/ヴォーカルが Tall Can Disgustor666 & Evil Pus Blood Commands で、名前の途中にアンパサンド(&記号)が入るがこれで1人の名前。ヴォーカル/ギター/ベースが Crystal Seth 。二人ともサタニック・メタル・バンド CEMETERY LUST のメンバー。
もう一人、同郷のゴア・デス・グラインド・バンド TRUCULENCE の Sleezy Aaron という人が、以前にヴォーカルで加わっていたようだ。

本作は2015年(August 21st, 2015)にリリースされた3rdアルバム。33曲(36:30)。
先に書いたように、現在のバンド・メンバーは二人。
MENTORS の "Sandwich of Love"のカヴァーも楽しい曲。アルバム全体も、この種のサウンドが好きな人なら楽しく聴ける内容。
LABEL: MORIBUND RECORDS (USA)

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全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

VREID - solverv 全曲試聴

BLACK METAL

メロディック・ブラック・メタル。
スロー・パートの、あるいはギターのトレモロで奏でられる、エモーションに富んだ叙情的メロディー。ミドル・テンポのパートのゆったりした(ちょっと雄大な)メロディーや、疾走部分などの少しキャッチーなメロディー。それぞれ良くできているが、なかでも、あまり出て来ないのだが、暗く冷たいメロディーが印象深い。
グロウルはあまり低音ではなく(スクリーモよりは低いが)、押し殺した発声に不気味な迫力がある。でもいつも同じ声なので、単調とも言われるか。
1曲の中での展開も結構あって、ややテクニカルで、やや複雑、時にプログレッシヴ。でも自然な流れで、テクニカルとか複雑とか感じさせるわけではない。
バンドは一時 Black'n Roll と自称していて、現在もオフィシャル・サイトではそうなっているが、本作は「ゆったりした叙情メロディー」や「メロディックに駆け巡るメタルのギター」がメインで、ブラックンロールな感じは目立たない。

VREID は2004年にノルウェイ Sogndal自治体で結成した。
結成メンバーは Valfar (Terje Bakken)の死で解散した WINDER の元メンバー3人、 Hvall (Bass), Steingrim (Drums), Sture Dingsoyr (Vocals, Guitars) と、ギタリストの Ese (現在SLEGEST) の4人。
Ese が2009年に脱退した後には、2010年から ex-WINDIR のギタリスト Strom が参加し、現在はまるっきり WINDIR になっている。

本作は2015年(October 9th, 2015)にリリースされた7thアルバム。7曲(49:39)。
LABEL: INDIE RECORDINGS (ノルウェイ)

musicmp3全曲試聴

(コメント:犬丸)

MASS GRAVES - among the serpents 全曲試聴

NEW SCHOOL METALCORE

オーソドックスなメタルコア。デスメタル要素も、エモメタル要素もないが、幾分メロディックなニュー・スクール (EARTH CRISIS程度に) のテイスト。特にエモメタル要素が皆無のバンドは最近では少なくほっとする。懐かしい気もする。
ヘヴィーでざくざくしたメタリックなハードコアに、パワフルなヴォーカル。整合性の高い演奏とクリアーな音作り(各パートが明瞭に聴こえる)で、ヘヴィーかつ歯切れも良いサウンド。
ミッドテンポが中心でファスト・パートもスピードは控えめ、ややダンサブルなパートはあるが、目立ったビートダウンはない。この時勢に、こういう音で売れるんでしょうか。頑張って下さい、という気分になった。

MASS GRAVES は米国 Massachusetts州 で結成した。
覆面バンドでもないが、今の所、結成経緯やメンバーについてはまったく情報がない。

本作は2015年(30 October 2015)にリリースされた1stアルバム。10曲(22:11)。
メンバーは Derek (Vocals), Josh (Drums), Brett (Guitar), John (Bass), Dan (Guitar) の5人。録音、ミックス、マスターは Sean Fitzpatrick (ENTRENCHED) がした。
LABEL: EULOGY RECORDINGS (USA)

ololo.fm試聴・本作1曲目"Rebirth"
ololo.fm試聴・本作2曲目"Open Wounds"
bandcamp試聴・本作3曲目"Bleeding Deception"
ololo.fm試聴・本作3曲目"Bleeding Deception"
ololo.fm試聴・本作4曲目"As Integrity Falls"
ololo.fm試聴・本作5曲目"No Promised Redemption"
ololo.fm試聴・本作6曲目"Betrayal"
ololo.fm試聴・本作7曲目"Ascent"
bandcamp試聴・本作8曲目"Among The Serpents"
ololo.fm試聴・本作8曲目"Among The Serpents"
ololo.fm試聴・本作9曲目"Hands Of The Tyrant"
ololo.fm試聴・本作10曲目"Endless Contempt"

(コメント:犬丸)

HAWTHORNE HEIGHTS ( A DAY IN THE LIFE ) - nine reasons to say goodbye 全曲試聴

EMOCORE

本作発表時のバンド名は A DAY IN THE LIFE だった。本作の後 HAWTHORNE HEIGHTS に改名して、スクリーモ・バンドとして名をなし、その後再びエモコアに戻っている。彼らの HAWTHORNE HEIGHTS に改名前の唯一のアルバム。
ポップだが切なさ全開のメロディーが青春を強く感じさせる。
スクリーモではなく、頻繁に声が裏返りかけるヴォーカルもその感じを強めている。
インディー・ロック的な工夫された音、セミアコースティックなクリアーな音のパートも多く入る展開もその感じを強めている。
要するに、トータルに青春を強く感じさせるサウンドだ。ポップだが心地良い。
改名後スクリーモ・バンドとして名をなしたが、スクリーマー(本作の翌年参加)が抗鬱剤と精神安定剤と鎮痛剤の飲み合わせで死んだ後、メンバーを補充せずにエモに回帰したバンドの変転を見ていると、懐かしくも切ない作品だ。

A DAY IN THE LIFE は2001年に米国で結成した。
結成メンバーは JT Woodruff, Jesse Blair, Andy Saunders, Josh Bethel, Andy Lazier の5人。

本作は2001年に米国の CONFINED からリリースされた1stアルバム。9曲(22:30)。
改名前の唯一のアルバム。

こちらは2005年にリリースされた2枚組再発盤。
DISC 1 はオリジナル・アルバム。
DISC 2 には A DAY IN THE LIFE のアルバムに収録されていなかった2曲と、 CARBON COPY MEDIA の他の4バンドのお試し曲2曲づつが収録されている。
本作はスリップケース仕様で、ケースの外には DISC 2 に関する情報が記載されていません。このため、 DISC 2 についての情報は Wikipedia (英語版)によるものです, (2015年10月25日データ取得)
LABEL: CARBON COPY MEDIA (USA)

Youtube全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

HORISONT - odyssey

HEAVY METAL

ほぼ完全にメタル、 NWOBHM になった感じ。
2曲目試聴を追加しときます。これは1曲目みたいに完全にメタルではないですね。ですが、まあ、、、ですね。(11月12日)

本作は2015年(3rd October 2015)にリリースされた4thアルバム。12曲。
LABEL: RISE ABOVE (USA)

Youtube試聴・本作1曲目"Odyssey"
ololo.fm試聴・本作2曲目"Break The Limit"

(コメント:犬丸)

LOMA PRIETA - last city 全曲試聴

EMOCORE / CHAOTIC HARDCORE / SCREAMO

激情ハードコア(カオティック・エモコア)。
米国ではカオティック・エモというより、エモ・ヴァイオレンスと言われているが、エクスペリメンタルであることもまた大きな特徴。変則リズムがごく普通の事としてあり、展開は複雑。
本作 (2009年の1stフル) は最近の作品 (2015年の5thなど) より振幅がめまぐるしく、不安定感が強い。
ヴォーカルは絶叫スクリーモ型。メロディックな部分もあるが、主旋律(歌メロディー)の場合はすぐさま激烈に展開してぶち壊れる。
ギターはかなりメロディーを聴かせ、クリーン・トーンのポスト・ロック・サウンドが余韻を残す所もある。

LOMA PRIETA は2005年に米国 California州 San Francisco市で結成した。
'Loma Prieta' はスペイン語で 'dark hill' だが、サン・フランシスコ南郊の山の名前で、バンド名は有名な1989年の 'ロマ・プリータ地震' に因んでいる。

本作は2008年 (May 15, 2008) にリリースされた1stアルバム。10曲(22:52)。
本作までにEP2枚などがあるが、フルアルバムとしては本作が第1作目になる。
LABEL: SLAVE UNION (USA)

Youtube全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

DEAFHEAVEN - new bermuda 全曲試聴

POST BLACK METAL / BLACKGAZE

轟音性も高く、さらにパートによってはエクスペリメンタルなロック性や、普遍的なロック性も見え隠れする、シューゲイズ・ブラック・メタル。
優美なポスト・ロックやポスト・ブラック・メタルのパートから、トレモロ・ギターの叙情性とぎゃーぎゃー喚(わめ)き声系ブラック・メタル・ヴォーカルが組み合わさったカスケイディアン・ブラック・メタル的なパート、そしてかなりポップで普遍的なロック要素のあるパートやエクスペリメンタルなタイプのインディー・ロック的なパートなど、音の巾は広い。
ヴォーカル・スタイルの点では真性ブラック・メタルを貫いているとも考えられ、本作では突然爆走ブラック・メタルになるなど、やはりブラック・メタルやメタルの要素が重視されているのかも知れない。
ただ、曲を聴いている途中では、最終的にどういう収束の仕方をするか見当がつかないあたりも、このバンドらしい所だ。

DEAFHEAVEN は2010年に米国 California州 San Francisco市で結成した。
当初は George Clarke (vocals) と Kerry McCoy (guitar) の2人で結成した。
デモ作品を発表後に、ツアーを開始するに当たって、 Nick Bassett (guitar, 2012年まで), Trevor Deschryver (drums, 2012年まで), Derek Prine (bass guitar, 2012年まで) の3人を加え、2010年中に5人編成のバンドになった。

本作は2015年(October 2, 2015)にリリースされた3rdアルバム。5曲(46:45)。
バンド・メンバーは結成当初の2人と Daniel Tracy (drums, 2012年から), Stephen Clark (bass guitar, 2013年から), Shiv Mehra (guitar, 2012年から) の5人。プロデュースはいつもの Jack Shirley (BOTANIST, FUNERAL DINER, COMADREなどをしている)がした。
LABEL: ANTI- (USA)

bandcamp全曲試聴 全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

WINTER PASSING - a different space of mind 全曲試聴

INDIE ROCK / EMOCORE

このサウンドを懐かしく聴く人は、多分2000年前後のエモコア~インディー・ロックのファンでしょう。
心地良くポップで、甘酸っぱい青春味。コマーシャリズムといった物が感じられない、天然のポップネス。あまりポップなのは好きではない人(例えば私)でも、彼らのなんのてらいもないポップネスには抵抗はないのじゃないでしょうか。
甘酸っぱいサウンドは、特に男女デュアル・ヴォーカルによる所が大きいでしょう。女声はやや甲高いですが時々ハスキーでちょっと子供っぽくて、なんと言いますか、、、ちょっと表現に困るんですが。
どことはなく懐かしいのはサウンド的に懐かしいだけでなく、ポップながら哀愁のあるメロディーによる所も大きい。深追いはしないものの、さらっと切ないギター・リフも印象に残るメロディーです。

WINTER PASSING は2012年にアイルランド共和国 Midlands地方(議会があるので都道府県相当か)で結成した。

本作は2015年(September 18th, 2015)に 6131 RECORDS (USA/北米)と FITA RECORDS (UK/欧州)からリリースされた1stアルバム。10曲。
英国で Bob Cooper (NAI HARVEST) が、アイルランドで Aiden Cunningham が録音した。
LABEL: 6131 RECORDS (USA)

bandcamp全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

SPYLACOPA - s/t (spylacopa) 全曲試聴

POST-SLUDGE / POST-ROCK

プログレ、パンク、スペーシー、サイケデリック、カオティック、スラッジ、ポスト・ロック、ピアノ・ソロなど、何がでてくるか判らないポスト・メタル。
ポスト・メタルと言っても曲によってメタル性はあったりなかったりで、ポスト・ブラック・メタルと似た音楽性(あるいはポストロック的といったほうが良いかも)の比較的スローな曲(5曲目)から、比較的アップ・テンポなパート中心のスラッジ+パンク的な曲(2曲目・4曲目あたり)まで、それぞれにスペーシー/サイケデリックな要素(多かったり少なかったり)が加えられている。
スペーシー・スラッジ・メタルな曲(1曲目)から、ピアノ・ソロで始まるシンフォニックな感じもするインスト・ナンバーのポストロック曲(3曲目)もある。なんか多様な融合体なので、これで全体を表せているかどうか心もとない。

SPYLACOPA は米国 New York州を中心に結成した。
初期のメンバーは、ギターが John William LaMacchia (90年代から活動するカオティック・メタルコア CANDIRIA), ヴォーカルが Greg Puciato (DILLINGER ESCAPE PLAN) と Julie Christmas (MADE OUT OF BABIES, ex-BATTLE OF MICE), ベースが Jeff Caxide (ISIS), ドラムズ(ヘルパーだったのかも)が Chris Hornbrook (POISON THE WELL)の5人程度。
SPYLACOPA は元々 John LaMacchia が始めたアンビエント・ソロ・プロジェクトがバンドの形になった物で、まず Greg 、次いで Jeff と話をつけ、最後のメンバーとして、 Julie が加わってバンドが組み上がったのは2006年遅く~2007年の初めの事だった。
二癖(ふたくせ)以上ありそうな人達だ。その中で一番癖がなさそうな Chris Hornbrook は脱退している。

本作は2015年にリリースされた EP。5曲(23:45)。
リリース元のRISING PULSE は、 John LaMacchia が2007年遅くに SPYLACOPA のデヴュー EP をリリースするためにスタートさせたレーベルで、そのEPは2008年11月にリリースしている。
そのほか CANDIRIA や Julie Christmas のソロなどもリリースしている。
LABEL: RISING PULSE (USA)

Youtube試聴・本作1曲目"Haunting A Ghost"
Youtube試聴・本作2曲目"Bloodletting"
Youtube試聴・本作3曲目"Together We Become Forever"
Youtube試聴・本作4曲目"Staring At The Sound"
Youtube試聴・本作5曲目"I Should Have Known You Would"

ところで、こちらの soundcloud試聴は2011年にUPされたアンビエント作品。
soundcloud試聴 (2011年公開の断章のようなもの)
作曲は Greg Puciato と John LaMacchia とクレジットされているので Greg は参加しているはずだが、であれば、多分、 John と Greg の2人程度の作品で、バンドとしてのフル・メンバーではないと思われる。ここで聴かれる音は本作のバンド・サウンド(バンド・サウンドとも言い切れない曲もあるが)とはかなり異なるが、 SPYLACOPA は元々はこういったアンビエント作品が中心だった(推測)。今後も作品によっては異なったタイプのサウンドが出て来る可能性がありそうだ。

(コメント:犬丸)

BLACK DAHLIA MURDER - abysmal 全曲試聴

DEATHCORE

まず1曲目の始まりが良くできているので期待を膨らまされる。完成度と安定感の極めて高い演奏で、エクストリームでヘヴィーな音(パワフルな分厚い音)でありながら、重厚で艶(つや)がありまろやか。
各パートの才能(talent)には事欠かないが、その中でも目立つメタル的にテクニカルなギターのソロは、手品師の手元を見ている如くわくわくさせられる。また、パワフルで変幻自在なヴォーカルも、ひときわ目を引く。

BLACK DAHLIA MURDER は米国 Michigan州 Waterford市(Township)で、2000年遅くに結成を始め、2001年に結成を完了した。
結成メンバーは Trevor Strnad (lead vocals, 現在まで), Brian Eschbach (rhythm guitar, backing vocals, 現在まで), John Deering (lead guitar, 2002年まで), Mike Schepman (bass, 2001年まで), Cory Grady (drums , 2004年まで) の5人。

本作は2015年(September 18, 2015)にリリースされた7thアルバム。10曲(37:07)。
バンド・メンバーは結成からの Trevor Strnad と Brian Eschbach のほか、 Ryan Knight (guitars), Max Lavelle (bass), Alan Cassidy (drums) の5人。
Mark Lewis (BLACK DAHLIA MURDERの最近3作, CANNIBAL CORPSEの2014年作, WHITECHAPELなどをしている) がプロデュースした。
LABEL: METAL BLADE RECORDS (各国)

song365.me全曲試聴

(コメント:犬丸)

BEERZONE - british street punk (they came they saw they conquered)

STREET PUNK

英国のストリート・パンク・バンドだが、この1stアルバムでは若々しく勢いのあるポップなロックンロールを聴かせる。なにしろ声が若い(後期でも結構ヴォーカルは若々しいが)。そして次々とアップテンポのメロディックなロックンロールを連発する。
"gazza gazza" (10曲目)などサーフ系のグループ・サウンズかと言うぐらい若々しくポップにはじけているが、同傾向の曲が多く聴かれる。彼らの作品の中でもちょっと特別な位だが、もっとも BEERZONE らしい特徴のあるアルバムと言う気がする。
彼ら自身 STIFF LITTLE FINGERS, DAMNED, BUZZCOCKS, PETER AND THE TEST TUBE BABIES 等70年代から80年代のパンク・バンドに影響を受けたと語っているが、実際、 PETER AND THE TEST TUBE BABIES や STIFF LITTLE FINGERS を髣髴させる所がある。

BEERZONE は1997年夏に英国 England(Country) Greater London地域(region) で結成した。
その年7月からライヴを始めている。楽しく(good time)て真面目過ぎない(not be too serious)ライヴをする。
結成メンバーはスコットランド出身のフロントマンの Iain Kilgallon (ex-INTENSIVE CARE), ギタリストの Adam, ベーシストの Spike とスコットランド出身の酔っ払いドラマーの Bryza の4人。
後に England(Country) South East England地域(region)の Sussex地域(County) 辺りに移転した。
5枚のアルバムを発表後、2008年には CONTROL に改名し、以後も4作のアルバムがある。

本作は1999年(December 14, 1999)に米国の TKO RECORDS からリリースされた1stアルバム "they came they saw they conquered"。16曲。
タイトル不明のBonus Track(6:22)を加えた17曲収録版も、 TKO MAGNUM というレーベル('レーベル'と言うより'シリーズ'と言う方が良いのかな)から出ていたらしい。

こちらは2003年にリリースされた再発盤。24曲。
タイトルが改められ、オリジナルの16曲に加えて、シングル・ヴァージョン6曲 (内5曲は本作収録曲のシングル・ヴァージョン)、 1997年のデヴュー・シングルからの曲 "Rubberman" など8曲を追加収録している。
LABEL: CAPTAIN OI! (UK)

let's loop試聴(アルバムの曲順で本作からYoutubeで試聴できる曲を再生します)
let's loop試聴は音源の見つからない曲の所でスムーズに次の曲に移ります。同種のサイトでは音源の見つからない場合の動きの悪い物がよくあります。
Youtube試聴・本作8曲目"Ernie"

(コメント:犬丸)

CARCASS - wake up and smell the carcass 全曲試聴

GRINDCORE / DEATH METAL

エグかっこ良いゴアなグラインドから、メロディックなギターを中心にしたモダンなデス・メタル (~メタル)に変化したバンド。第1期 CARCASS のバンド自身のアルバムには収録されていなかった曲のコレクション。
1989年2月の録音から1996年の解散までの音源があり、やや散漫な感じではあるが、入手困難な音源を網羅していて資料としては大変貴重だ。特に最初の5曲はありていに言えばアルバム "swansong" 用に録音したが収録せずに捨てられていた物で、それぞれ聴き所(ギターが良いとか)はあるものの未完成で難点がある。 "swansong" 自体勢いには欠けるが、ここに収録されている5曲は勢いがないし、ラフなスケッチのように未完成な部分がある。

Dビート、クラスト・バンドのDISATTACKは1985年に英国 England(Country) Liverpool市で当初2人で結成した。
その後メンバーがそろい4人編成になった。
DISATTACKは1987年にCARCASSに改名した。CARCASSは1996年に解散し、2007年に再結成した。

本作は1996年 (12 November 1996) にリリースされた編集盤。17曲(75:52)。
1996年のアルバム "swansong" のセッション(1995年)で録音されてアルバムには収録されなかった未発表5曲
1992年のEP "tools of the trade" (4曲)の収録曲からアルバムには収録されなかった3曲
1993年のEP "heartwork" (3曲)の収録曲からアルバムには収録されなかった2曲
1989年に英国の PATHOLOGICAL RECORDS がリリースした 'pathological' コンピからCARCASSの分の全曲に当たる2曲(CARCASS のアルバムには収録されていない)
1989年に英国の EARACHE RECORDS がリリースした 'Grindcrusher' コンピからCARCASSの分の全曲に当たる1曲(CARCASS のアルバムには収録されていない)
1994年に BBC の 'Radio 1 Rock Show' に出演した際の、スタジオで収録されたセッションの4曲
以上を収録。
なお、1993年のEP "heartwork"は、1993年の3rdアルバム"heartwork"とタイトルは同じだがアルバムの先行シングル (タイトル曲以外は3rdアルバム"heartwork"には収録されていない)
表紙使用写真は、殺された米国大統領 John F. Kennedy の公開された検視写真。
こちらは2008年にリリースされた再発盤。収録曲は1996年盤と同じ。
LABEL: EARACHE RECORDS (UK)

Youtube全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

LOVEHATEHERO - just breathe 全曲試聴

EMO / SCREAMO

メロディックなエモコアにスクリーモが入る。
疾走感のあるアップテンポな曲が多く、キャッチーなメロディーが良くできている。スクリーモを生かしたエクストリームな出だしの曲もあるが、どちらかと言えばメロディーが良いだけにクリーンヴォーカルが主で、スクリーモがからんで盛り上げて行く展開。
メタリックなギターもストレートだが、テンポよく次々リフを繰り出し、隙間のないテンションの高さを維持している。その中に短いが叙情パートもある。
初期(本作の頃)は CHIODOS, FUNERAL FOR A FRIEND, SCARY KIDS SCARING KIDS 等とツアーを共にしたバンドで、本作当時(2005年)ではスクリーモに入れていたバンドですが、最近のそれと比べればはるかにメロディック・エモ寄りです。

LOVEHATEHERO は2003年に米国 California州 Burbank市で結成した。
初期のメンバーは Pierrick Berube (lead vocals, guitars, 解散まで参加), Arthur "Paris" Bosserman (bass, 解散まで参加), Omar Espinosa (lead guitar, 2004年まで), Josh Newman (rhythm guitar, 2005年まで) の4人で、2004年から正メンバーのドラマー Bryan Ross (2005年まで)も参加して5人編成。
晩年は DEVIL WEARS PRADA, ALL THAT REMAINS, STORY OF THE YEAR 等とツアーを共にし、3作のフルアルバムと3作のヴィデオを残して、2011年に解散した。

本作は2005年にリリースされた1stアルバム。25秒の "Intro" を1曲と数えて11曲(40:58)収録。
なお、ヒドゥン(シークレット)・トラック "Goofing Off" が収録されていると言う事ですが、トラックリストに書いてないので保証できません。
バンド・メンバーは4人。すでに Omar Espinosa は加わっておらず、ほぼ入れ違いに参加した Mark Johnston は本作の録音には加わっていない。
LABEL: FERRET (USA)

song365全曲試聴(ただし "Intro" はその次のトラック "Second Chance" に含まれていて、シークレットの "Goofing Off" は含まれていないようです。)

(コメント:犬丸)

STONE THE CROWZ - protest songs 85-86

ANARCO PUNK / CRUST

英国メタリック・クラストの源流となった、アナーコ・パンク・バンド。 RUDIMENTARY PENI や CRASS にインフルエンスされたアナーコ・パンク・サウンド。
ギター・リフなどはシンプルながらメロディックで聴きやすく、ノイジーなギターもリズム体と一体になった、リズミックにまとまった演奏に、ポリティカルなメッセージをこめたラフなヴォーカルが前面で荒れ狂うというスタイル。ギターのソロは単純な物で時々短く入り、全体としては RUDIMENTARY PENI や CRASS 以上に聴きやすいサウンドでしょう。

STONE THE CROWZ は1983年から1984年の間に英国イングランド Greater London圏(首都圏) Leyton地域(district)で結成した。
メンバーはシンガーが Trevor (Trev)“Crow” Speed. ギターが Trevor Delasalle, ベースが Mathew (Matt) Sheath, ドラムズが Steve Beatty の4人。
バンド名は RUDIMENTARY PENI の曲 "Army of Jesus"の歌詞からで、同名のバンドとの重複を避けるためなどで "S" を "Z" に変えている。
1986年に解散し、同じ年、メンバーの内の Trev と Matt の2人が PROUDHONS のメンバーと共に、メタリック・ダーク・クラスト AXEGRINDER を結成した。
また Steve は DISGUST のドラマー(1997年の NUCLEAR BLAST からのアルバムなど)も務めたが、2003年にポストハードコア・バンド OCTOBER FILE の結成に参加して、ここではベースを弾いている (2015年現在も)。
また Steve は ミュージシャンとしての活動以外に、レコード・レーベル ENDANGERED MUSIK を設立して、 STONE THE CROWZ のテープでのリリースを手始めに、 ANTISECT や OI POLLOI のシングル、 HDQ のLP等をリリースした。
その後1990年には PLASTIC HEAD MUSIC DISTRIBUTION (PHD) を設立し、同社は現在では英国最大のインディーズ・ディストリヴューションになっている (この作品をリリースしている OVERGROUND も PHD がディストリヴューションを担当している)。

本作は2015年(4 September 2015)にリリースされた編集盤。
5曲目から10曲目までの6曲が1985年のカセット EP "2nd demo" の全曲、11曲目から15曲目までの5曲が1984年のカセット・アルバム "suffer little children" (いずれも ENDANGERED MUSIK からリリース)のスタジオ録音の分の全曲。 "suffer little children" にはライヴ録音が4曲収録されているが、これはこのCDの始めの4曲とは一致しない。
LABEL: OVERGROUND (UK)

Youtubeセット試聴
* 本作とは無関係なセットですが音源は限られているため、ほとんどが同じ音源でしょう。(ただし2015年11月02日時点では、こちらのYoutubeのセットはいずれもリマスター音源ではない様です。)

(コメント:犬丸)

MATRIARCHS - scandalous jointz

METALCORE

ざくざくメタリックなヘヴィー・ハードコアにいかついアンガー・ヴォーカル。
かなりオールド・スクールなハードコアのラフでティスティーな面を受け継ぎつつ、テクニカルな演奏力や時折叙情を感じさせるメロディーなど、現代的な進化も感じさせる音楽の姿勢は、 TERROR の立位置にも似ている。ビートダウンもあってそちらの期待もあるが、試聴できる曲からするとそういうパートは少ないのかも知れない。

MATRIARCHS は2013年に米国 California州 Los Angeles市で結成した。
メンバーには HOODS, RUCKUS, FACELESS. AVOID SERIOUS INJURY の現在または過去のメンバーが参加した。

本作は2015年(Oct 30, 2015)にリリースされた1stアルバム。9曲。
バンド・メンバーは Richard Barthel (Vocals), Ben Levi (Guitar), Marty Cole (Guitar, 現在 RUCKUS のベース/ HOODS のギター), Miguel Vasquez (Bass), Api (Drums) の5人。結成の際、このうちの始めの2人が中心になっている。以前のメンバーにいたドラマー Alfred Santa Cruz と現在の Api が違う人かどうかは判らない。
LABEL: EULOGY RECORDINGS (USA)

reverbnation試聴ページ
コメント作成時点では、reverbnation試聴ページでは、本作から2曲目 "Judas", 8曲目 "Better Off Dead", 6曲目 "Slave City", 4曲目 "Haunted" が試聴できる。

(コメント:犬丸)

DRUG CHURCH - hit your head 全曲試聴

INDIE ROCK / HARDCORE / US HARDCORE / ALTERNATIVE ROCK

初期のポスト・ハードコア / オルタナティヴをベースにした、メロディックなハードコア。
演奏はミッドテンポ主体で、工夫を凝らした音の作り方などインディー・ロックや90年代からのオルタナティヴ (QUICKSANDなど) の延長線にある。
一方、ヴォーカルはちょっとハイトーン中心のしわがれ声で、ストレートエッジ・ハードコアを思わせる発音明瞭(実際日本人でも聞き取りやすいし)で歯切れの良い歌い方が、大変ストレートな印象を与える。
楽曲は結構メロディックで、これは幾分ひねくれたこのバンドのサウンドを聴きやすくしている。

DRUG CHURCH は2011年に米国 New York州 Albany市で結成した。
結成メンバーは、ヴォーカルが Patrick Kindlon, ベースが Terry Connell, ドラムズが Chris Villeneuve, ギターが Nick Cogan と Cory Galusha の5人。
Patrick Kindlon は END OF A YEAR / END OF A YEAR SELF DEFENSE FAMILY のシンガー。
Patrick 以外の4人は当時まで、エモ・ポップ・バンド "CALIFORNIA" (LITTLE HEART RECORDSからミニアルバムが1作ある) のメンバーだった (但し Terry Connell はヴォーカルを担当していたが、それまでに脱退済み)。

本作は2015年(30 October 2015)にリリースされた2ndアルバム。11曲。
現在のベーシストは Pat Wynne になっている。 Jay Maas (最近まで DEFEATER のギタリストだった) がプロデュースした。
LABEL: NO SLEEP RECORDS (USA)

bandcamp全曲試聴
Youtube全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

BIRDS IN ROW - personal war 全曲試聴

CHAOTIC METAL / HARDCORE / SLUDGE

ダークで哀愁メロディックで疾走するハードコア (つまりHIS HERO IS GONE) を、スラッジコアの音で演奏した、ダーク・エモーショナル・カオティック・スラッジ。
かなりハーシュなスラッジの音で、不穏な感じも与えるダークな哀愁(叙情)メロディーを奏で、疾走する。メロディーだけを言えば叙情のようなのだが、ヴォーカルが哀愁をほとばしらせて歌う (半泣きヴォイスだ) ので、哀愁メロディーという感じになる。
最近の TRAGEDY (元HIS HERO IS GONE) 同様、本作ではスローなパートとエクスペリメンタルな音を使ってダークネスや奥行きを増し、ヘヴィーネスやカオティック度合いも高めている。

BIRDS IN ROW は2008年にフランス Laval市(ville)で2人が結成した。
その後メンバーが1人増え、3人になった。
シンガー/ギタリストが Bart "xBartx" Hirigoyen (SLING 69, HOURVARI) で、彼は彫り師。
ベーシストが Thomas "Ditow" Dilis (HOURVARI) で、シルクスクリーン印刷(版画)などをしている。
ドラマーが Timothee "Timmy" Duchesne (SLING 69, HOURVARI, CALVAIIRE) で、宝飾木工等をしている。
本作以前に2枚のEP、1枚のスプリットEP、1枚のアルバム、1枚の編集盤アルバム等がある。

本作は2015年(30 October 2015)にリリースされた7曲入りEP。
LABEL: DEATHWISH, INC. (USA)

bandcamp全曲試聴
このbandcamp試聴ページは、現在、上の再生ボタンを押すと途中の曲から再生される設定になっているようですので、トラックリストの1曲目の所の再生ボタンを押してください。全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

STREET DOGS - savin hill

STREET PUNK

親しみやすいキャッチーなメロディーに満ちた、アンセミックでシンガロングも満載の、ストリート・パンク。
リーダー Mike McColgan の前のバンド DROPKICK MURPHYS の様にセルテック・パンクとは言われていないが、キャッチーなストリート・パンク曲の間に、時々フォーク調の曲やパートが挟まれていて、アルバムに変化をつけている。フォーク調の曲はもちろん、ストリート・パンク曲も含めて、アメリカン・ロック(Bruce Springsteen系)に近い印象もある。
結構ベテランということになろうかと思われる Mike McColgan のヴォーカルは意外なほど若々しく、ストリート・パンクとしては臭みのない、素直(ストレート)な歌唱がとてもみずみずしい。

Mike McColgan は Massachusetts州 Dorchester市の Savin Hill 地域(Historic District)に生まれた。
第一次湾岸戦争除隊後の1996年に Massachusetts州 Boston市で DROPKICK MURPHYS の結成に加わった。従って、1972年までに生まれている可能性が高い。
父親と同じ消防士になる夢をかなえるため、1998年にリリースされた1stアルバム "do or die" の後、1998年に脱退した。
DROPKICK MURPHYS のメンバーとの友好的関係は継続しており、アルバム "state of grace" の中の曲 "Two Angry Kids" の中で、 DROPKICK MURPHYS 時代の、ベーシストでヴォーカルも担当する Ken Casey と過ごした当時の思い出を歌っている。
その後、音楽とは離れがたく、2002年に Boston市で STREET DOGS の結成にいたる。
このすぐ後消防士を辞職し、再びフルタイムのミュージシャンになった。
2002年のデモ音源では、彼と同じ時期に DROPKICK MURPHYS に在籍していたドラマー Jeff Erna 等が参加しているが、多くが暫定的なヘルパーとしての参加だったようだ。
同年 CROSSCHECK RECORDS と契約し、1stアルバムの録音に入った。

本作は2003年(September 23, 2003)にリリースされた1stアルバム。15曲(41:06)。
バンド・メンバーは Mike McColgan (vocals), Rob Guidotti (guitar), Johnny Rioux (bass), Jeff Erna (drums) の4人。
Johnny Rioux は元BRUISERS で ROGER MIRET AND THE DISASTERS にも加わっている。
ゲストはヴォーカルで MIGHTY MIGHTY BOSSTONES の Dicky Barrett が6曲目 "Justifiable Fisticuffs" に、 DROPKICK MURPHYS のリーダー Ken Casey と Mike McColgan の後を継いで DROPKICK MURPHYS に加わったシンガー Al Barr が7曲目 "Stand Up" に参加している。
そのほかバッキング・ヴォーカルには MIGHTY MIGHTY BOSSTONES の Joe Sirois や LOST CITY ANGELS のメンバー達など多数参加している。 Joe Sirois はのちに Jeff Erna の次のドラマーとして STREET DOGS に参加している。
2曲のカヴァー曲、 KRIS KRISTOFFERSON の "The Pilgrim: Chapter 33" と SHAM 69 の "Borstal Breakout" を収録している。
また、エンハンスド仕様でタイトル曲のヴィデオとバンドのBIOも収録している。
MIGHTY MIGHTY BOSSTONES のリード・ギタリスト Nate Albert がプロデュースした。 Nate Albert は最近では、 UNIVERSAL MUSIC GROUP の会社でアーティスト契約部門の常務(Senior Vice President)をしている。
LABEL: CROSSCHECK RECORDS (USA)

Youtube試聴・本作より8曲
上記リンクのYoutubuの8曲セットに含まれている曲 "Fighter" は本アルバムからではなく、アルバム "fading american dream" のヴァージョンのようです。

(コメント:犬丸)

СИВЫЙ ЯР ('SIVYJYAR', 'SIVYI YAR', 'SIVYJ YAR') - поминальные холсты (英語タイトルは 'burial shrouds') 全曲試聴

ATMOSPHERIC BLACK / POST-BLACK METAL / PAGAN BLACK METAL

アトモスフェリックでフューネラルな、ペイガン・ブラック・メタルとポストブラックのミックス。
色々な部分があるが、疾走するような快適なスピードの演奏に嘆くかのような(悲壮までは行かない)感情のこもったヴォーカルの部分が多くあり、そこにコールドでスローなパートや、アトモスフェリックな/アンビエントなパート、あるいは (例えば、ざわめきを入れた情景描写といった) 少しエクスペリメンタルなパートが入る展開。
普通のポストブラック・メタルやポストメタルと違い、ブラック・メタル的な音も重視されている。メロディックだが、ちょっとフーネラルなので浮ついた感じはなく、フューネラルながらも聴いていて快感度が高い (特にファスト・パートで)。
この辺りの微妙な陰と陽のバランスがこのバンドの魅力だ。そのバランスは'絶妙'だとして気に入る人もいれば、'煮え切らない'とか'ファスト・パートが多すぎ'として気に入らない人もいるだろう。

СИВЫЙ ЯР は2006年にロシア Leningrad州(Oblast) Vyritsa市かSaint-Petersburg市で Vladimir Maximov がスタートさせた一人バンド。
バンド名 СИВЫЙ ЯР のローマ字転写は 'SIVYJYAR' または 'SIVYI YAR' または 'SIVYJ YAR'になる。
なお今回の発売元PHDでは SIVYJYAR の表記になっているのでこのリリースを検索する場合はこの綴りで、従来の多くの英字表記は SIVYJ YAR になっているのでウエブ上の旧来の情報を検索する場合は(現時点では)こちらの表記でした方がよいようだ。

本作は2015年(September 23rd, 2015)にリリースされた5thアルバム。6曲(38:56)。
英語タイトルの邦訳は '埋葬の経帷子(きょうかたびら)' で、原題からのGoogleオンライン翻訳では '葬式の布' になるが、多分原題も経帷子を意味していそうだ。
LABEL: AVANTGARDE MUSIC (イタリア)

Youtube全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

GREAT COLLAPSE - holy war 全曲試聴

MELODIC HARDCORE

ポリティカルでメロディックなベテラン・メンバーで固められた新しいバンド。力強いポリティカルなヴォーカルと、メロディックな曲とエクストリームな疾走感あふれるリズム体、メタリックなギターをフューチャー。パワーあふれる疾走に次ぐ疾走(光速ではない)で、これこそが彼らの理想を現実化したアルバムだろう。

GREAT COLLAPSE は2014年に米国 California州 Los Angeles市と Oregon州 Portland市のメンバーが結成した。
メンバーは、 現-STRIKE ANYWHERE のフロントマン Thomas Barnett, 現-AT RISK / LOVE EQUALS DEATH の Tom Arnott (second guitar), ex-DEATH BY STEREO の Todd Henning (drums), 現-SET YOUR GOALS の Joe Sucedo (bass), ex-RISE AGAINST の Chris Chasse (guitar) の5人。

本作は2015年(02 Oct 2015)にドイツのEND HITS RECORDS と米国のバンド自身の自主でリリースされた1stアルバム。12曲。
レーベル無し (USA)

soundcloud全曲試聴
soundcloud全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。soundcloud全曲試聴が使用できない場合は次の試聴LINKを使ってください。
Youtube試聴・本作1曲目"New Abolition"
Ololo.fm試聴・本作1曲目"New Abolition"
Ololo.fm試聴・本作2曲目"Human Target"
Ololo.fm試聴・本作3曲目"Break In Case of Emergency"
Ololo.fm試聴・本作4曲目"Waves"
Ololo.fm試聴・本作5曲目"World Between"
Ololo.fm試聴・本作6曲目"Dawn Stations"
Ololo.fm試聴・本作7曲目"Beyond Authority"
Ololo.fm試聴・本作8曲目"Specific Gravity"
Ololo.fm試聴・本作9曲目"Ones Who Last"
Ololo.fm試聴・本作10曲目"Generation In Crosshairs"
Ololo.fm試聴・本作11曲目"Origins Of A Species"
Ololo.fm試聴・本作12曲目"One Year"

(コメント:犬丸)