TUNDRA - burning fanatism 全曲試聴

BLACK METAL

コールドなメロディーのメロディックなプリミティブ・ブラック・メタル。
程よく(つまりかなり大量の)トレモロ・リフをぶち込んで、なかなかのりの良いドラムズで、ちょっとフューネラルに近い叫ぶヴォーカルを乗せる。佳境に入るとかなり悲鳴に近い高音を出す事もあるが、ヴォーカルになんとも言えない独特の雰囲気があって、バンドの一番の特長になっている。1曲目の出だしでも細い高音を出していてちょっと驚いた。
クリアーでコールドな静かなパートと、ノイジーで疾走する激しいパートを組み合わせた展開で、これはありがちなスタイルかも知れないが綺麗に決めている。
DARKTHRONE を少し上品にした位の感覚で、全体の演奏・ヴォーカル共にベテランらしい安定感があって、プロダクションもしっかりしている。従来作は聴いていませんが、ネット上の情報によればそれほどの音質でもなかったようであり、さすがに今作は AVANTGARDE MUSIC リリースだと思った。

TUNDRA の前身となる AFTERGLOW は2001年にイタリア Lazio州 Roma市 Ostia村(frazione=市内の分離集落)で結成した。
結成メンバーは、シンガーの Comes Nebiros (Erebo) とベーシストの Scorn の2人。
ギターの Arfio とドラムズの Ajvar 'Atum' However (Simone) が加わり結成が完了したが、 Arfio は2001年4月に退団して Vorgehn が加わり、デモ1作を発表した。
AFTERGLOW は2002年に TUNDRA に改名した。
この頃にベースが Scorn から Pesten (Marco Bomboi) に代わり、現在(本作)まで残っているのは彼だけになっている。
2003年12月にシンガー Comes Nebiros が逃亡(decamp)した。代りのシンガーには2004年8月に DARK STORM や MANIAC BUTCHER のシンガー Barbarud Hrom が就いた。
2004年にこのメンバーで1stアルバムを録音して、2005年にリリースされた。
2006年9月にヴォーカルが Barbarud Hrom から Raven に代わった。
2008年の2ndアルバムまでに、ドラマーは Abominio "Unholydrums" に代わっている。
2008年3月にシンガー Raven が脱退し、その後には Nefastvm が参加した。
* かなり確認はしましたが、メンバーの出入りが多いのと、1人の人に複数の名前があって、記事によって異なった名前が使われているのとで、間違いがあるかもしれません。ご容赦下さい。

本作は2015年(30 September 2015)にリリースされた3rdアルバム。9曲(42:16)。
寡作なためもあるが、メンバーは1作ごとに替わっていて、現在のバンド・メンバーは Pesten, ドラムズとギターが "アーティスト名のUnder" ("バンド名のUNDER"の全パート, ex-EBOLAのベース), ヴォーカルが Demogorgon (ex-NEFASTORETH) の3人。
* 一部のサイトでは本作のタイトルが "tundra" と表示されていますが同じ作品です。
LABEL: AVANTGARDE MUSIC (イタリア)

bandcamp全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)