CROWNED KINGS - forked road 全曲試聴

MOSHCORE

完全に安心して聴くことが出来る、完璧な MIDDLE OF THE ROAD メタリック・モッシュコア。
こう書くと、特徴はと訊かれそうだが、完璧に、理想どおりに MIDDLE OF THE ROAD なバンドもめったにいるものではない。曲もよく出来ていると思うが、そのメロディーや曲調も既視感(きしかん)を覚えるほどだ。
その中で、あえて特徴と言えば、どっしり風格があり重厚な音であること。太い音でザクザク刻むギターは完全にメタリックだが、全体としてパンク・アティチュードも感じさせること。野獣的にタフなヴォーカルや臭々コーラスにも、それなりの艶があることだ。そして、楽曲はモッシュ・パートに加え、もちろんダンサブルなパートもあるが、比較的ヴォーカルが前面に出ている。
全体としては TERROR をもうすこし臭くした感じ。

CROWNED KINGS は2010年にオーストラリア Victoria州 Melbourne市で結成した。
メンバーは Makka (Vocals), Bosty (Guitar), Carlos (Bass), Mozza (Guitar), Jack (Drums) の5人(現在のデータ)。

本作は2015年(17 July 2015)にリリースされた2ndアルバム。12曲。
LABEL: DEMONS RUN AMOK ENTERTAINMENT (ドイツ)

Youtube全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

VISION OF DISORDER - razed to the ground

METALCORE

初期のアルバムから複雑でテクニカルなサウンドだった。
1stアルバム "vision of disorder" はメタルコアをベースに、ダンサブルな2ステップ・パートではラップコアに近いノリを、全体としてはうねるようなミクスチャーのノリを持ったサウンドだった。
2年後の2nd "imprint" では、演奏面ではさらにざくざくしたラウドなメタルコアになりながらも、ヴォーカル面ではエクストリームなシャウトにクリーン・ヴォイスのコーラスやヴォーカルを交えるなど、オルタナティヴ~インディー・ロック要素が含まれた、間口の広いサウンドだった。
新曲や再録音を含む編集盤 (3rdあるいは順番外)を挟み、3年後の3rd (あるいは4th)の "from bliss to devastation" では、さらにオルタナティヴ~インディー・ロック要素の高まった NU-METAL として、その時代のメジャーなサウンドになった。翌2002年に解散。
2008年に再結成した後の2012年作(前作)は、曲にもよるが複雑な部分はあるものの、今まででもっともエクストリームなメタルコアをやっていた。
そして本作。まだ試聴が1曲しかないので判断は難しいが、試聴曲はメタル度の高い、 VISION OF DISORDER としては最も重い音の曲。まったくメタルと言っても良い内容だ。

VISION OF DISORDER は1992年に米国 New York州 Long島(Island)で結成した。
結成メンバーは Matt Baumbach (G), Mike Kennedy (G), Tim Williams (Vo), Brendon Cohen (Ds), Mike Fleischmann (Bass G) の5人。

本作は2015年 (November 13, 2015) にリリースされた 5th (6th) アルバム。10曲。
バンドメンバーはいずれも結成メンバーの4人、 Tim Williams (Vo), Mike Fleischmann (Bass G), Mike Kennedy (G), Brendon Cohen (Ds) となっている。
本作は Zeuss (HATEBREED, DEMON HUNTER, ROB ZOMBIE) がプロデュースした。
LABEL: CANDLELIGHT RECORDS (UK)

bandcamp試聴・コメント制作時点で本作2曲目"Hours In Chaos"のみ

(コメント:犬丸)

ABIGAIL WILLIAMS - accuser 全曲試聴

BLACK METAL

吹っ切れた感じがする。USブラックの原点・初心に一旦戻ったようで、それを基点としたサウンドをとことん追求している。
ラウドで十分にノイジーだが、かなりメロディックなリフで、ギターのトレモロも美麗でキャッチー。疾走パートは潔く全速ブラストで疾走し、スロー・パートは陰湿でダークにして叙情的なギターも十分に聴かせる。かなりストレートなUSブラックメタルだが、"おかず"も盛り込まれている。
これは生れ変わった ABIGAIL WILLIAMS の新作だ。まずメンバーから言えば、リーダー格 Ken Sorceron 以外は、現在のメンバーは WOLVHAMMER や COBALT 等、PROFOUND LORE のバンドのメンバーで固められており、セッション・メンバーも NACHTMYSTIUM のメンバーで、ゲストにも現在や過去の NACHTMYSTIUM のメンバーや、 WOLVES IN THE THRONE ROOM, INDIAN, LORD MANTIS, COBALT, KRIEG, TWILIGHT (複数のバンドに加わっているメンバーが多いため重複あり)が加わっている。
実は NACHTMYSTIUM はリーダー Azentrius (Blake Judd, TWILIGHTにも参加) による金銭的不祥事があり、現在正式には脱退していないメンバーも残っているが、活動は停止している。それで NACHTMYSTIUM がこちらに乗り移った感じもある。
メンバーがすご過ぎても情念の感じられない作品というのも多いが、このメンバーは結構フラストレーションが溜まっていた筈で、実際頭を使わずに感性で爆発している曲が多い。
ヴォーカルについては、残響が多く明瞭には聴き取れない録音も上手くできていると思うが、 Ken Sorceron の'ぎゃーぎゃーわめく'タイプのヴォーカルは、目立った特徴はないものの、どの曲にも溶け込んでいて過不足がない。

ABIGAIL WILLIAMS は2004年に米国南部の Arizona州 Phoenixで結成した。当時のリーダーは Kenneth "Sorceror" Rothschild というギタリストだったが、この人の詳しい履歴はわからない (でも Ken Sorceron と同じ人のような気がする)。ABYSMAL GATES や BLACK DAHLIA MURDER, JOB FOR A COWBOY に関連する(直接または間接的にメンバーが重なる)メタルコア・バンドだった。
その後北東部五大湖地方の Ohio州 Cleveland市/Michigan州 Detroit市に移り、その後北東部沿岸地域の New York州 New York市で活動したのち、西海岸最南部 California州 Los Angeles市で活動をつづけていたが、現在は西海岸最北部の Washington州 Olympia市を本拠地としている。引越しとともにメンバーもごっそり変わり、そのたびにサウンドも変わっている。

本作は2015年(USA:30 October 2015, UK:13 November 2015)にリリースされた4thアルバム。8曲(45:34)。
本作のバンドメンバーは Ken Sorceron (Guitars, Vocals, ex-ABORTED), Jeff Wilson (Guitars, 当初はBassを担当, WOLVHAMMER, ex-NACHTMYSTIUM), Charlie Fell (Drums, COBALT, NACHTMYSTIUM, ex-LORD MANTIS, ex-AVICHI)の3人。
正メンバーにベーシストは不在のため、ベースはゲストの Will Lindsay (WOLVES IN THE THRONE ROOM, NACHTMYSTIUM, INDIAN)が担当。彼はセッション・メンバーとしての参加だが、一時は正式のメンバーとして報じられていた。
その他のゲストは Neill Jameson (KRIEG, TWILIGHT)がアディショナル・ヴォーカルで参加している。
前作のメンバーは、 Bryan O' Sullivan, Zach Gibson, Ken Sorceron, Ian Jekelis だったので、このバンドとしては恒例の Ken Sorceron 以外の全員入替えが行われている。
LABEL: CANDLELIGHT (UK)

Youtube全曲試聴(音が小さ過ぎて、ヴォリュームを上げても音圧不足っぽいです)
Youtube全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。Youtube全曲試聴がだめな場合は次のsong365全曲試聴等ご利用下さい。song365はアルバムでも連続再生されないため、1曲づつPLAYボタンを押す必要があります。
song365全曲試聴(音は大きいですが、音が割れ気味です)

(コメント:犬丸)

SADDEST LANDSCAPE - darkness forgives

POST-HARDCORE / CHAOTIC EMOCORE / SCREAMO

美しさが重要なファクターとなった激情ポスト・ハードコア。
エモーションに富んだヴォーカルは、悲痛な程の悲壮感を漂わせて切々と歌い上げる。
演奏面でも、叙情的なエモーションを時には美しく、時には激しく爆発させる。
カオティック・ハードコアも、ポスト・ハードコアも飲み込んで、大きなスケールでダイナミックに展開する彼らのサウンドは、どのジャンルにもおさまりきるものではない。
なお、ヴォーカル面では90年代のスクリーモの流れを汲むバンドということだが、最近のメタルコア系のスクリーモとは感じが異なる。

SADDEST LANDSCAPE は2002年に米国 Maryland州 Gaithersburg市で結成した。
現在の本拠地は Massachusetts州 Boston市と New York州 New York市になっている。

本作は2015年 (October 23, 2015) にリリースされた5thアルバム。10曲。
バンド・メンバーは、結成メンバーである Andy Maddox (vocals, guitar) と Aaron Neigher (drums) に、結成メンバーでない Jeremiah Bertz (bass) と Eric Mauro (guitar) の4人。
Jay Maas (DEFEATER, BANEなどをした) がプロデュースした。
LABEL: TOPSHELF RECORDS (USA)

Youtube試聴・本作3曲目"Til Our Ears Bleed"
Youtube試聴・本作2曲目"Souls Worth Saving"

(コメント:犬丸)

CULT LEADER - lightless walk 全曲試聴

CHAOTIC HARDCORE

エクスペリメンタル・カオティック・ハードコア。かなりメタルの、極限までエクストリームな演奏に、これもまた血管ぶちきれそうなヴォーカル。かなり高速曲が多い。
端的に言えば CONVERGE (2012年の 'all we love we leave behind') のアグレッシヴな曲と同様の音楽性やヴォーカル・スタイルだ。曲により要素の配分は異なるが、ダークな部分や耽美的な部分は CONVERGE よりやや少なめで、その分アグレッシヴな部分が多い目と言った感じ。

前身バンドに当たる GAZE は2004年に米国 Utah州 Salt Lake市で結成した。
スラッジ、カオティック・ハードコア、グラインドコアなどの要素からなるエクストリームなサウンドで、良く知られたバンドだった。
Black Market Activities から3枚のアルバムをリリースしている。
2013年にフロントマンが強姦で告発されたため、その年3月に解散した。

CULT LEADER は2013年に4人が結成した。
結成メンバーは GAZA のメンバーのうち、シンガーを除く3人、 Sam Richards (BASS), Mike Mason (GUITAR), Casey Hansen (DRUMS) と、シンガーの Anthony Lucero の4人。
実質 GAZA の改名で、音楽的にも連続しているが、よりエクストリームな面が強調されるようになってきている。
強姦事件については当事者2人の主張が食い違っていたようで、その後どうなったか知らない。誰か教えてね。

本作は2015年(16 Oct 2015)にリリースされ CULT LEADER としての1stアルバム。11曲。
God City Studios (CONVERGE, HIGH ON FIREを録音) で Kurt Ballou (CONVERGEのギタリスト) がエンジニアした。
LABEL: DEATHWISH, INC. (USA)

bandcamp全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

PIEBALD - rock revolution will not be televised 全曲試聴

EMOCORE / INDIE ROCK

初期エモコア。
シャウトに近い感じを与える力強い歌唱のクリーン・ヴォーカルで、ポップながらもパワフルなロック色の強いバンドだ。
クリアな音は美しいものの、それとは対照的な激情一歩手前の感覚まで、巾のある音を使ったダイナミックな展開。
本作は曲数が少ない割りに目立つ曲がないため、セールス的には低調だったようだ。しかし、アコギを入れた曲や、色々なタイプの曲を含んでいて、 PIEBALD らしさはすべて出し切っている様に聴こえる。覚えやすいメロディーの曲がないのが残念ではあるが。

PIEBALD は1994年に米国 Massachusetts州(Commonwealth) Andover市で結成した。
結成メンバーは Travis Shettel (vocal / guitar), Aaron Stuart (guita), Andrew Bonner (bass), Jon Sullivan (drums) の4人。その後、ドラマーは Alex Garcia Rivera を経て Luke Garro に替わっている。
フルアルバム5作(うち1作は旧音源集)等を残して、2008年4月19日に最後のショウを行って解散した。その後2010年に1回限りのショウを行っている。

本作は2000年にリリースされたEP。5曲。
ドラマーが Alex Garcia Riviera に変わっての第1作目になる。
LABEL: BIG WHEEL RECREATION (USA)

musicmp3全曲試聴

(コメント:犬丸)

OF FEATHER AND BONE - embrace the wretched flesh 全曲試聴

METALIC CRUST / GRINDCORE

ダーク・メタリック・クラスト。HIS HERO IS GONEからグラインドコアまでをベースに、カオティック・ハードコアやスラッジコアもミックスした様な、ノイジーでメタリックな音。ダークな部分はデス・メタル的。グラインディングな疾走で始まり、ざくざくしたリズムのビートダウンも多いが、1曲2分程度の比較的ショートカットな曲で、展開は「疾走→ビートダウン→終り」と言った一直線な感じが多い。

OF FEATHER AND BONE は米国 Colorado州 Denver市で3人が結成した。
Preston Weippert (Drums) と Dave Grant (Guitar)のやっていたベーシストのいないバンドに、Alvino Salcedo (Vocals, Bass)が加わって3人編成となり、2012年録音の EP "False Healer"から OF FEATHER AND BONE を名乗るようになった。

本作は2015年(18 September 2015)にリリースされた1stアルバム。10曲。
本作以前には3枚のEPがリリースされている。録音は CULT LEADER や CALL OF THE VOID のエンジニア Andy Patterson (ex-STATE OF THE NATION)がした。
LABEL: GOOD FIGHT MUSIC (USA)

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全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

米国のCD新譜の発売状況、今後のアビスの運命、など

無茶苦茶暑いのが好きなんですが、もう夏も終わりですね。残念ながら、季節は移り変わる。

今やっと 10/9/2015 や、10/16/2015 付けの米国の卸業者の UPDATE を見ている所です。

新譜が激減しています。CDだけを見ると "OCTOBER 9TH の EXCLUSIVE RELEASES" は H2O "USE YOUR VOICE" (Bridge Nine Records) と RUN FOREVER "S/T" (No Sleep Records) だけ。 "OCTOBER 16TH の EXCLUSIVE RELEASES" は CULT LEADER "LIGHTLESS WALK" (Deathwish, Inc.) だけです。
記録はしてませんが以前は1週間に10作どころか20作とか、もしかしたらもっとあったのじゃないでしょうか。
こういう状況ですので、なかなか注文数がまとまらず、新譜の減少に応じて注文の回数も減少しています。というのか、旧譜の再注文があるので今の所は発注できますが、旧譜も発売から時間がたてば売れないものが増えてきますので、こういう状態では発注が困難になるのも時間の問題でしょう。

英国の方ですが、こちらはまだ新譜が沢山ありますので、当面その点では問題ありません。が、外国為替の円安(ポンド高)が問題でして、日本国の激しい円安政策のおかげで、4年ほど前の安値(1ポンドが116.80円)から67%以上(6月や8月の安値で)円安になっています。加えてこの間の英国の物価の上昇があり、DHL 等の国際物流会社の闇カルテルによる運賃の値上げで輸送費も円安以上の高率で値上がりしています。計算すると以前¥1000で販売していた物が¥1800を越えてしまう。
入荷の基準はまだ変えていませんが、もちろん以前から価格も勘案して入荷を決めていますので、高くなりすぎて売れそうにないものは入荷不可能。実際試聴していて、以前なら入荷したであろう物で入荷を見送る物が多発しています。
つまり、円安政策というのはあまり外国の物は買うなという意味なんでしょうね。で、実際買えません。

以前にもお知らせしていたような個人的事情(親の老朽化)もありまして、インディーズ部門は早くやめないといけないわけですが、今の所以前と同じ基準で入荷をしています。
ですが、米国の新譜が激減している(もちろん原価も高騰している)のと、英国からの入荷の原価の高騰により、今後は入荷が大幅に減ってくることになりそうです。

以上が現況のご報告です。時間がないため文章が良くまとまってなくて申し訳ありません。

犬丸

以上はさっきUPしたばかりですが、ちょっと補足しておきます。
米国の卸業者の販売する物は EXCLUSIVE の物(総発売元となっている物)のほかに、他の業者などから仕入れてくる NON EXCLUSIVE の物もあります。以前は結構 NON EXCLUSIVE の物でもここから入荷していたのですが、 NON EXCLUSIVE の物は業者が1つ多く入っている(又卸し等とも言う)ので当然 EXCLUSIVE の物より高価格になります。現在の円安水準では NON EXCLUSIVE の物はその多くが入荷困難です(一部 NON EXCLUSIVE でも手の出る価格のものもあります)。
英国の業者にも、 EXCLUSIVE の物と NON EXCLUSIVE の物がありますが、ここは EXCLUSIVE でもあまり安くないと言うのか、 NON EXCLUSIVE でもあまり変わりません(でもどっちにしても、英国からの入荷は原価が高くなる物が多いのです)。

RUN FOREVER - s/t 全曲試聴

INDIE ROCK / EMOCORE

曲はゆったりとしたテンポが中心の、ちょっと陰のあるエモーショナルなメロディーが多い。
リード・ギターもわびしい音を出したり、リズム・ギターはアコギっぽかったり。
ヴォーカルは青臭さのある、青春だけど振られっぱなしで結婚見込み無しのぱっとしないタイプ。
なかなか工夫を凝らした演奏で、テクニカルとか複雑とか言うのではなしに、音を楽しませてくれる。そう、音を楽しむと書いて'音楽'なのだと、気付かせるアルバムだ。

RUN FOREVER はシンガー・ソングライター Anthony Heubel が、夏の Cassie Staub (Bass) とのツアーの後、2009年の冬に米国 PA州 Braddock市で始めた。
2013年には Tom Moran (drums) と Jeremy Sessa (guitar, piano) が加わり4人のバンドになった。

本作は2015年(October 9th 2015)にリリースされた3rdアルバム。11曲。
LABEL: NO SLEEP RECORDS (USA)

soundcloud全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

BORN OF OSIRIS - soul sphere 全曲試聴

NEW SCHOOL METALCORE

ピロピロのテクニカルなギターと機関銃のようなリズムがメインとなるサウンド。
ヘヴィーでもあるが、それ以上に弾(はじ)ける様なパリパリした音で、また、それを生かすためとも言えるが、シンフォニックなオーケストレーションや叙情的な音、ちょっと独創的なプログレッシヴな音も挿入されている。
演奏はもちろんアレンジもテクニカル。アグレッションを前面に出しているが、プロダクションの面では手の込んだ作品となっている。

BORN OF OSIRIS は2003年に米国 Illinois州 Chicago市で結成した。
結成メンバーは Cameron Losch (drums, 現在まで), Trevor Hurlbert (unclean vocals, 2003年まで), Mike Shanahan (guitars, 2007年まで), Joe Phillips (guitars, 2003年まで), Austin Krause (bass, 2004年まで), Mike Mancebo (keyboards, synthesizers, 2003年まで)の6人。
2011年に予告無しにクビになった Jason Richardson によれば、メンバーは酒と処方箋の必要な薬物を乱用している。

本作は2015年(October 23, 2015)にリリースされた4thアルバム。12曲。
現在のバンド・メンバーは Cameron Losch (drums, 結成から), Ronnie Canizaro (Vocal, 2003年から), Joe Buras (keyboards, synthesizers, clean vocals, vocals, 2003年から) Lee McKinney (2007年から), David Darocha (2007年から)の5人。
LABEL: SUMERIAN RECORDS (USA)

song365全曲試聴

song365試聴・本作1曲目"The Other Half Of Me"
Youtube試聴・本作2曲目"THROW ME IN THE JUNGLE"
Youtube試聴・本作3曲目"FREE FALL"
Youtube試聴・本作7曲目"RESILIENCE"
Youtube試聴・本作8曲目"GODDESS OF THE DAWN"
song365試聴・本作12曲目"composer"

(コメント:犬丸)

H2O - use your voice 全曲試聴

NEW YORK HARDCORE / MELODIC HAEDCORE / POP PUNK

メロディック、メタリックなニュー・ヨーク・シティー・ハードコア・バンド。
ベテランだが、何気なく軽快に疾走曲から始まり、シンガロング満載でオールド・スクールな、メロディック・ハードコアにパンク・アティテュード多い目な音楽性。かなり広範囲のリスナーにとって、キャッチーなサウンドのはず。

H2Oは1994年に米国 New York州 New York市の Manhattan区(Borough) Lower East Side地区(Historic District) で結成した。
結成メンバーは Toby Morse (lead vocals), Rusty Pistachio (guitar, vocals) (以上は現在もメンバー)と、 Eric Rice (bass, 1996年まで), Max Capshaw (drums, percussion, 1995年まで)の4人。
Toby Morse はそれまで SICK OF IT ALL のロード・マネジャーをしていた。
ベースは翌年から ex-SHELTER の Adam Blake に、ドラムズは結成年から Todd Friend に替わっている(2人は現在もメンバー)。
また、結成年に Toby の兄弟 Todd Morse (guitar, vocals, 2015年の始めまで)も加わり、5人編成になっている。

本作は2015年(October 9th 2015)にリリースされた7thアルバム。11曲(22:11)。
本作の録音ではすでに Todd Morse は脱退していて、バンド・メンバーは4人編成で制作されている。
LABEL: BRIDGE NINE RECORDS (USA)

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(コメント:犬丸)

DEAD KENNEDYS - give me convenience or give me death 全曲試聴

HAEDCORE

ベスト盤と呼ばれていますが、実はシングル盤のB面やアルバムに収録されていない曲を集めた裏ベストです。しかしその裏の曲がいいんだなあ。CLASHのカヴァーも収録されてます。
(コメントここまで:CHU Copyright © 2001年3月29日)

DEAD KENNEDYS は1878年に、米国 California州 San Francisco市で、4人が結成した。

本作は1987年(June 1987)に ALTERNATIVE TENTACLES からリリースされた編集盤。17曲(51:26)。
KNACK のヒット曲 'My Sharona' をぱくった、スタジオでは録音されていない 'Pull My Strings' のライヴ音源なども収録。

こちらは MANIFESTO RECORDS からリリースされた再発盤。
DEAD KENNEDYS は ALTERNATIVE TENTACLES が持っていた音源の著作権を2001年に入手し、以来これらの音源の米国盤は MANIFESTO RECORDS からリリースされている。
LABEL: MANIFESTO RECORDS (USA)

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musicmp3全曲試聴
Youtube試聴・KNACK の 'My Sharona'

(コメント:犬丸 Copyright © 2015年10月21日)

SHELTER - perfection of desire 全曲試聴

NEW YORK HARDCORE

かなりモダンなサウンドで、リーダー Ray Cappo がかなり音楽的にエクスペリメンタルな姿勢だったことが伺われる。彼のレーベル EQUAL VISION RECORDS の、最近のエクスペリメンタルなサウンドに積極的なリリースまで、当時から一貫した彼の考えがあるようだ。
本作には、ラウド・ロック、グルーヴ・メタル、ミクスチャーなどの要素がある。曲はメロディックだが、 NAMA OM VISHNU PADAYA などクリシュナらしいヒンディー語が良く出てくる。本作は初めは YOUTH OF TODAY の最後のアルバムなるはずだったが、それまでの作品と異なり、ハーレー・クリシュナ・メロディック・ハードコアとなっているとして、 SHELTER 名義でリリースされたものだ。

Ray Cappo は1966年(January 11, 1966)に米国 Connecticut州で生まれた。
1985年に John Porcelly (Porcell) と共に YOUTH OF TODAY を始めた。
1987年に Jordan Cooper と共に REVELATION RECORDS を始め、同じ年に Sri Dharma Mittra にヨーガを習い始めた。
1990年にクリシュナコアと呼ばれる事が多い新バンド SHELTER の1stアルバムがリリースされた。
その後は REVELATION RECORDS からは手を引き、1人で EQUAL VISION RECORDS を始めた。2009年には EQUAL VISION RECORDS は、特にクリシュナ・ミュージックを専門にリリースするサブ・レーベル MANTRALOGY をスタートさせている。
Ray Cappo はクリシュナの生誕地とされるインド Mathura県 にある Krishna Bhakti Ashram で6年間修行している。
その間の1991年には Mathura県 Vrindavan で Raghunath の名前を与えられ、現在はこの名前を使っている。
最近は EQUAL VISION RECORDS ではエクスペリメンタルな方面でかなり積極的なリリースをすると共に、ニュー・ヨーク地域のハレー・クリシュナ・コミュニティーにかかわり、ロス・アンジェルスとニュー・ヨークでヨーガの指導をしたり、インド旅行の企画などもしている。

本作は1990年にリリースされた1stアルバム。クレジットでは7曲(21:50)。
LABEL: REVELATION RECORDS (USA)

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(コメント:犬丸)

LOMA PRIETA - self portrait 全曲試聴

EMOCORE / CHAOTIC HARDCORE / SCREAMO

激情ハードコア。カオティックだが、それ以上に空間がゆがんだような歪みのある、エクスペリメンタルなサウンドで、展開も複雑なテクニカルなバンド。そして3年ぶりの本作は、インディー・ロック的な印象のエモーショナルなメロディーを聴かせている部分が多いのが特徴で、かなり重厚な雰囲気もある。

LOMA PRIETA は2005年に米国 California州 San Francisco市で結成した。
'Loma Prieta' はスペイン語で 'dark hill' だが、サン・フランシスコ南郊の山の名前で、バンド名は有名な1989年の 'ロマ・プリータ地震' に因んでいる。

本作は2015年(October 2, 2015)にリリースされた5thアルバム。10曲(31:43)。
バンド・メンバーは Sean Leary (guitar, vocals), Brian Kanagaki (guitar, vocals), Val Saucedo (drums), James Siboni (bass) の4人。本作は Jack Shirley (DEAFHEAVEN, WHIRR, LOMA PRIETAの旧作等) が録音・プロデュースした。
LABEL: DEATHWISH, INC. (USA)

Bandcamp全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

RAGHUNATH - krishna kirtan: music as meditation (Raghunath aka Ray Cappo)

NEW YORK HARDCOREではない音楽

録音の詳細は不明な部分もありますが、ヨーガ指導者 Raghunath (= YOUTH OF TODAY や SHELTER のシンガー Ray Cappo) のアルバム。タイトルに 'music as meditation' とある通り、音楽をしているので安心してください(以前、SHELTER のアルバムに長時間の説話がボーナスで入ってたりした)。
使用楽器は米国のハレー・クリシュナ・コミュニティーでよく使われているらしいハルモニウムが中心。 Raghunath も常に(弾き語りなどでも)この楽器を使っている。
米国のハレー・クリシュナ系音楽はアコースティックで、メロディーもキャッチーかつ優雅、生々しいヴォーカルをフューチャーしていて、日本人にも普通に聴きやすい音です。この作品も同様。
さらにシタールなど入ると面白いのですが、本作の演奏はハルモニウム、Bells 、Mridangam(手で叩く太鼓)、 Khartal(両手に持って打ち合わせる小型のシンバル・両手による打ち合わせではない構造の物もある)による物です。

Ray Cappo は1966年(January 11, 1966)に米国 Connecticut州で生まれた。
1985年に John Porcelly (Porcell) と共に YOUTH OF TODAY を始めた。
1987年に Jordan Cooper と共に REVELATION RECORDS を始め、同じ年に Sri Dharma Mittra にヨーガを習い始めた。
当初 YOUTH OF TODAY の最後のアルバムとして制作が始められた作品は、クリシュナコア (Hare Krishna Melodic hardcore) の色合いが濃く、 SHELTER 名義で1990年にリリースされ、この年から SHELTER としての活動に入った。
これに伴い、 REVELATION RECORDS からは手を引き、クリシュナ思想の作品(そうではない作品も沢山あるが)をリリースするために EQUAL VISION RECORDS を始めた。
2009年には EQUAL VISION RECORDS は、クリシュナ・ミュージックをリリースするサブ・レーベル MANTRALOGY をスタートした。
Ray Cappo はクリシュナの生誕地とされるインド Mathura県 にある Krishna Bhakti Ashram で6年間修行している。
1991年に Mathura県 Vrindavan で Raghunath の名前を与えられた。
Raghunath は現在ニュー・ヨーク地域のハレー・クリシュナ・コミュニティーにかかわるとともに、ロス・アンジェルスとニュー・ヨークでヨーガの指導をし、インド旅行のコーディネーターやツアーコンダクターのような事もしている様だ。
一般的に、米国のハレー・クリシュナな社会活動は、プラブパーダを祖とする国際クリシュナ意識協会とつながった活動のように思われる。この教会はその初期から、米国の音楽シーンとのつながりが深い。

本作は2015年(09.18.2015)にリリースされた何枚目かのアルバム。7曲(30:56)。 ゲストはいずれもヴォーカルと Bells で、 Janaki Kagel (ヒンドゥー的音楽のミュージシャン Krishna Das の兄弟の女性シンガー)と、 Keli Lalita Reddy(Dasi) がいずれも3曲に参加(内2曲は2人ともが参加)している。
1曲目はベルだけをバックにした Raghunath と Keli のハーモニーの短い曲。
2曲目・4曲目・7曲目はバックの演奏は多分全楽器(以下の曲も同様)で、ヴォーカルは Raghunath 、コーラスも入る。
3曲目のヴォーカルは Raghunath と Janaki 。
5曲目と6曲目のヴォーカル Raghunath, Janaki, Keli の3人。
ほとんどの曲は5分台。
LABEL: EQUAL VISION RECORDS/MANTRALOGY (USA)

本作からの試聴がないようですので、 RAGHUNATH の映像を適当に貼っておきます。いずれも本作の収録内容と言う訳ではありませんので、ご注意下さい。
Youtube試聴(映像は RAGHUNATH ですが本作の収録内容と言う訳ではありません)
Youtube試聴(映像は RAGHUNATH ですが本作の収録内容と言う訳ではありません)
AllMusicの各曲30秒づつの試聴

(コメント:犬丸)

BRING THE FIGHT - s/t 全曲試聴

OLD SCHOOL

メタリックでメロディックなオールド・スクール。
曲はキャッチーなメロディーで、高速疾走ではないがアップ・テンポ。アッパーなシャウト・ヴォーカルとコーラスの応報はかなりアンセミック。ギターはメタリック。ベースなどのリズム体中心に、聴いていると思わず体が動き出す、リズミックなパンクの激ノリが連続する。エナジーを放射する熱いサウンド。

BRING THE FIGHT は2012年にカナダ Manitoba州 Winnipeg市で結成した。

本作は2015年(Sep 18, 2015)にリリースされた1stアルバム。13曲。
バンド・メンバーはヴォーカルが Jay Stagekids、ギターが Karl Knockaround と Swainer、ベースが Rook、ドラムズが LP Hogs の5人。
LABEL: EULOGY RECORDINGS (USA)

song365.me全曲試聴
song365.meの試聴が使えない場合は下記の試聴をお使い下さい。
ololo.fm試聴・本作2曲目"Another Fight"
ololo.fm試聴・本作4曲目"Never Admit Defeat"
ololo.fm試聴・本作5曲目"15 Stories"
ololo.fm試聴・本作7曲目"Lost Integrity"
Youtube試聴・本作8曲目"Lockstep"
ololo.fm試聴・本作9曲目"My Reasons"
ololo.fm試聴・本作10曲目"Looking Back"
ololo.fm試聴・本作12曲目"Break'em All"
ololo.fm試聴・本作13曲目"Against The Ropes"

(コメント:犬丸)

BLISTERED - poison of self confinement 全曲試聴

METALCORE

少し叙情メロディーも入る邪悪メタルコア に、オールド・スタイルな凶悪モッシュ要素も全編にわたって加え、タフなヴォーカルをフューチャーした OLD SCHOOL MEETS NEW SCHOOL のメタルコア。 MORNING AGAIN + BEAT DOWN HARDCORE。
疾走、グルーヴィーなパートや、低音を効かせたパワフルなざくざくしたミッド・テンポのパート、何気なくビート・ダウンに突入、再び疾走と、展開は多目。伝統的なモッシュコア感覚に、不協和音も多目のスラッジコア的な要素もあり、変則リズムも駆使するなど現代的な感覚も自然に溶け込んでいる。

BLISTERED は米国 Florida州 Tampa市で5人が結成した。
結成の経緯は、 Lennon (vocal) が大学に入学したためタンパに引っ越し、 Evan (guiter) と出あい、彼の紹介で Matt (guitar) と Ethan the Hot Dog Man (bass) が加わった。 Drew (drums) と Lennon は、2人がハードコアを始める以前からの幼馴染だった。

本作は2015年(August 21, 2015)にリリースされた1stアルバム。10曲。
LABEL: 6131 RECORDS (USA)

Bandcamp全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

WILDHONEY - your face sideways

INDIE POP

聴いていて気持ちの良い、爽やかで浮遊感のあるインディー・ポップ。レトロ・シューゲイズ・ポップ。
60年代から70年代の爽やか系コーラス・グループ、サーフィン系グループ・サウンズ、2000年代のインディー・ポップをミックスして、アトモスフェリックな浮遊感を加えたサウンド。こう言うと何か異常なミックスのように聞えそうだが、このバンドを聴いていて、サーフィンやホット・ロッドと浮遊感と言うのは、かなりリンクしていたことに気付いた。そして、昔の爽やか系コーラス・グループには現在のインディー・ポップと共通した感覚がある。

WILDHONEY は2011年に米国 Maryland州 Baltimore市で結成した。

本作は2015年(October 16, 2015)にリリースされたEP。6曲。
バンド・メンバーは Lauren Shusterich (vocal), Joe Trainor (guitar), Alan Everhart (bass), Marybeth Mareski (guitar) Zach Inscho (drums)の5人。
始めの5曲は MARLBOROUGH FARMS で Gary Olson (LITERATURE, ARCHITECTURE IN HELSINKI)が録音した、 Shusterich のヴォーカルの入った比較的アップ・テンポの曲。6曲目はダウン・テンポの長尺曲で、 SHY VIOLET の Jordan Romero が寝室で録音した。アナログ盤ではA面に5曲、B面に6曲目のみが収録されている。
LABEL: TOPSHELF RECORDS (USA)

bandcamp試聴(コメント制作時点では2曲目"Laura"と5曲目"Thin Air"のみ)
song365試聴・前アルバム"Sleep Through It"から"fsa" (今回の作品の最後に"fsa ii"という曲が収録されてます)

(コメント:犬丸)

ELWAY - better whenever 全曲試聴

POP PUNK

米国のレーベルで言えばNO IDEA辺りで聴かれそうな、哀愁のかかったエモーションを、何気ないキャッチーなメロディック・サウンドに乗せて、渋いヴォーカルが歌うパンク。
アコースティック・サウンドではないが、(カントリー・ロックやフォークといった)アメリカーナなテイストと(曲により、あるいはパートにより)落ち着いた雰囲気を漂わせている。
RED SCARE INDUSTRIES は元 FAT WRECK CHORDS 社員 Toby Jeg がサン・フランシスコで創業し、今はシカゴで営業している。以前の契約バンドでは FAT WRECK CHORDS や EPITAPH に移籍しているバンドも多い。本作や翌月にリリースされた DIRECT HIT! も、時代に関係なくわが道を行くと言う印象だが、いずれも Toby のセンスのよさが感じられる。

前身となるバンド 10-4 ELEANOR は2007年8月から9月に米国 Colorado州 Fort Collins市で結成した。
メンバーの Tim Browne (Vo, Gr) と Brian Van Proyen (Gr, Vo) は COMMIES というバンドで、 Joe Henderer (Bass, Vo) は RAD VIBES や CHEAPSKATES で、 Miles (Ds. on tour) は HENRY SUGAR や FAINTING FANCIES で Garrett Carr (Ds) は以前 O PIONEERS!!! (ASIAN MAN RECORDS からのアルバムのほか、 ANDREW JACKSON JIHAD や TIGERS JAW とスプリットがある)で演奏していた。
2010年には RED SCARE INDUSTRIES と契約して、バンド名を ELWAY に変えた。

本作は2015年(July 24, 2015)にリリースされた3rdアルバム。
LABEL: RED SCARE INDUSTRIES (USA)

bandcamp試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

R.A.G.S (R.A.G.S.) - la verdad

JA_HARD CORE

日本語詞でメッセージを叫び、勢いまかせにラフに突っ走る。暴走しても自然に音楽(スラッシュ・ハードコア・パンク・ロック・ミュージック)になる。そんな勢いと、ナチュラルなテクニックを聴かせてくれるスラッシュ(スラッシュコア)・バンド。
日本語詞であっても日本や外国(東洋や西洋)の違いを意識させない部分は、オキナワン・ロックの伝統かも知れない。疾走するノイジーなギターに、ヴォーカルはやや高音で叫び、あるいは語り、ドラムズは変化に富んでラフな感じを出しているが、安定したリズムを刻んでいて曲全体を良くまとめている。

R.A.G.Sは2006年に沖縄で結成した。
メンバーはマス (Vo), パンク・ショップ CHAOTIC のサトル (Gr). KIKU ウエブ・デザインの KIKU the SCUM (Bass), ジャンベ叩きでもある吉見大樹 (Ds) の4人。バンド名は 'ROTTEN ASIAN GENERATE' の略になっている。最後のSは 'LYNYRD SKYNYRD' を 'LYNYRDS' と略す類かな?。

本作は2015年(2015.5.8)にリリースされた1stアルバム。9曲。
LABEL: BREAK THE RECORD (日本)

Youtube試聴・本作1曲目"Public Mind"
Youtube試聴・"Ana-K" (本作9曲目の曲)のライヴでの演奏

(コメント:犬丸)
かなり前に入荷していたものですが、コメントを書く時間がなくて、UPが遅れて今いました。ごめんなさい。

LAST - better than to do nothing

HARD CORE (JAPANESE ARTISTS)

ライヴ感覚あふれるドライヴィンな演奏に、ジャパニーズ・ハードコア・スタイルに忠実な熱いレイジング・ヴォーカル。
勢いのリズム体やハード・ドライヴィンなメロディーのギターリフは熱いライヴを再現し、日本語詞によるヴォーカルはストレートでまさしくリアル。聴き終えた後まで存在感が高い。

LAST は2007年に岡山県津山市で結成した。
津山城も石組み一つ一つが大きくて存在感の高い古城です。夕刻が近付いて少し陽が翳ってきた時の、寂寥とした風景も良いものです。津山に行った時には、京都には来ない来日パンク・バンドのライヴ告知が、駅近くに貼ってあって、ちょっと感動したものです。ここはパンクスが多く(?)、'GET BACK OUR FUTURE' と言う津山シティー・パンクのコンピ (2013, WATERSLIDE RECORDS) もあって、 LAST も参加している。

本作は2015年(2015.6.9)にリリースされた1stアルバム。10曲。
LABEL: BREAK THE RECORD (日本)

Youtube試聴・本作1曲目"Better Than"
Youtubeチャンネル・坂田銀時 (LAST のライヴ映像などがあります)

(コメント:犬丸)
かなり前に入荷していたものですが、コメントを書く時間がなくて、UPが遅れて今いました。ごめんなさい。

DIRECT HIT! - more of the same 全曲試聴

POP PUNK

アップ・テンポで、シンガロンクをいっぱい盛り込んで、ハイテンションにぶち切れ。なつかしい、最近では貴重な、気合の入ったポップ・パンク。
歌メロはもちろん、ギターの繰り出すメロディーも迚(とて)もキャッチー。まったくポップ・パンクのアンセムという感じで、ダイナミックに分厚いコーラスで盛り上げる最後の曲等、厳かな気分になる。一緒に歌うか、どの曲もリズミックなのでポゴっても良いのでは。

DIRECT HIT IS は2007年に米国で Nick Woods が中心となって結成した。
現在(本作)では Wisconsin州 Milwaukee市と Illinois州 Chicago市から、 Nick Woods (ヴォーカル/ギター)と Devon Kay (ギター/バッキング・ヴォーカル)、 Danny Walkowiak (ドラムズ)、 Steve Maury (ベース)の4人が参加している。

本作は2015年 (Aug. 21 2015) にリリースされた2nd位のアルバム。8曲。
編集盤ではないので、オリジナルのアルバムとして3rd位と数えているが、今までにアナログ7インチ盤かオンラインかで2010年から2014年の間にリリースした曲から、現在も演奏している曲を選んで再録音した物。
録音は Nick Woods がスタジオ付きプロデューサーを務めている BOBBY PERU RECORDING で、 Shane Olivo と Nick Berg が録音とミックスをした。COFFINWORM や WHIRR 等多くの仕事をしている Collin Jordan がマスタリングした。
LABEL: RED SCARE (USA)

punknews.org全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

STRIFE - incision 全曲試聴

METALCORE

ダイナミックなメタリック・ヘヴィー・ハードコア。ざくざくしたギター、重心の低いパワフルな演奏に、エクストリームなヴォーカル、ギャングのコーラス。掛け声的に短く入る不敵な感じのコーラスが、特に悪い。ギターのソロが少ないのは残念だが、なかなかの聴き物。最後の曲は程々の疾走(快速)にパンクっぽい乗りが組み合わされて良い感じ。

STRIFE は1991年に米国 California州 Thousand Oaks市で結成した。
ギタリストの14歳の高校生 Andrew Kline は年上の隣人パンクスにレコードを借りるなどして、ニュー・ヨーク・ハードコアにはまった。
彼の友人 Jesse の隣に引っ越してきた2歳年上の Sid Niesen は、 AGNOSTIC FRONT 等と対バンしたスラッシュ・クロスオーヴァー・バンド S.D.I. (SOCIETY DEFEATED BY IGNORANCE) の元ドラマーだった。
Andrew は BAD RELIGION のライヴ会場でヴォーカルの Rick Rodney と知り合い、2人はストレート・エッジだったので話すようになった。
バンドは最初は Rick Rodney (Vo), Sid Niesen (Ds), 他のギタリスト, ヘルパーの Chad Peterson (bass) 辺りの編成でスタートしたようだが、ギターはじきに Andrew Kline に変わっている。
その後、活動の本拠地を Los Angeles に移した。1999年解散、2001年再結成。

本作は2015年発表のEP。4曲。
前作に引き続きドラムズには ex-SEPULTURA (1984年結成-2006年) の Iggor Cavalera がスタジオ・メンバーとして参加している。
2曲目のゲストには、ギターの Aaron Melnick (ex-INTEGRITY), ヴォーカルの Human Furnace (RINGWORM) が参加。
TERROR のドラマー Nick Jett がプロデュースした。
STRIFE のギタリスト Andrew Kline の新レーベルがリリース。
LABEL: WAR RECORDS (USA)

song365全曲試聴

(コメント:犬丸)

MODERN PAIN - peace delusions 全曲試聴

NOISE HARDCORE / NOISE GRIND / SLUDGE / CHAOTIC HARDCORE

ノイズコアや、ノイズ・グラインドを中心としたエクストリームなサウンド。エクスペリメンタルにも近い音ながら、パンクの感覚も失っていない。あるいは、ノイズジーでカオティックなスラッジというようにも聴こえる。ノイズはギターによる物だがホワイト・ノイズに近いノイズ度の高い部分も多く出現し、テンポのルバート(変動)も頻繁。叫ぶようなヴォーカル中心に、つぶやきやコーラスを重ねた自由度の高い歌唱に、展開も自在で複雑。混沌としたカオティックなサウンドを生み出している。

MODERN PAIN は2010年に米国 Texas州 Dallas市で酒を飲まずドラッグもやらない(ストレートエッジャーの)4人が結成した。
メンバーは Noah Boyce (vocal), Jay Chary (guitar), TK (bass), Adam (drums)の4人。
シンガーが窓枠から外にダイヴするなど、ガレージや個人の居間でやるライヴもカオティックらしい。

本作は2015年(4 September 2015)にリリースされた1stアルバム。10曲。
Arthur Rizk がプロデュースした。
LABEL: BRIDGE NINE RECORDS (USA)

bandcamp全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

HOLLOWPOINTS - rocket to rainier 全曲試聴可能

STREET PUNK

ややファストでメロディック、シンプルなサウンドにシンガロングを全編に入れた、オールド・スクールなストリート・パンク。
伝統的本格的なパンク・サウンドが CLASH 等も連想させるが、メロディックでファストな辺りは大変キャッチーで RAMONES を若々しくしたような印象もある。タイトルも多分ラモーンズの“rocket to russia”のもじり。
サウンドはしっかりポップで素朴なメロコアと言った感触もあるが、必要ない物を付け加えていないストレートさは、昔かたぎのパンクスにも聴きやすい物だと思う。聴き疲れもしないので、酒宴のBGMにも最適じゃないかと。

HOLLOW POINTSは2001年に米国 Washington州 Seattle市で3人が結成した。
結成メンバーは幼馴染の Matty Mckinney, Benny Early, Dan Colley で、彼らは CLASH, COCK SPARRER, SWINGIN' UTTERS 等の影響を受けていた。
2002年に地元の POP MILITIA RECORDS から、アルバム "bullet holes in city walls" (12曲)でデヴューした。
2009年の3rdアルバムでは(までに) "HOLLOWPOINTS" に改名した (それまでの名前 "HOLLOW POINTS" の途中のスペースをなくした)。

本作は2015年(September 4, 2015)にリリースされた5thアルバム。13曲(38:02)。
バンド・メンバーは Matty McKinney (Vocals, Guitar), Will McCarthy (Guitar, Vocals), Benny Early (Bass, 一部でLead Vocal), Dan Colley (Drums) の4人。Ryan Maxwell が録音し、 Jamie McMann (NOFX, GOOD RIDDANCE, HOME STREET HOME) がミックス、マスターした。
LABEL: SAILOR'S GRAVE (USA)

ololo.fm試聴・本作1曲目"Reptilian Way"
ololo.fm試聴・本作2曲目"Rocket To Rainier"
Youtube試聴・本作3曲目"Cotton Fever"
ololo.fm試聴・本作4曲目"Cold Blade"
ololo.fm試聴・本作5曲目"Frostbite"
songs.to試聴・本作6曲目"6 A.M."
songs.to試聴は、右側の曲タイトルを右クリックして"Play"を選択してください (右上のランゲージ選択がEnglishの場合)。
Youtube試聴・本作7曲目"Sharkwolf"
ololo.fm試聴・本作8曲目"You Ought To Know"
songs.to試聴・本作9曲目"Ever Have Your Asshole Licked By A Fat Man In A Jawbreaker T Shirt?"
これ以後の曲は現在songs.to試聴しか見つかりませんでした。以上のどの曲かのsongs.to試聴の際に、右のTITLEの列でrocket to rainierをクリックすると、曲のタイトルがすべて表示されますので、再生したい曲のタイトルを右クリックして試聴してください。

(コメント:犬丸)

JAWBOX - s/t (self-titled) 全曲試聴

POST-HARDCORE

複雑で変拍子多用、極めてエクスペリメンタルで、しかも時には感情を爆発させる。彼らは最後となったこのアルバムで、今の時代のバンドとしても稀に見るような、独自性のあるエクスペリメンタルな進化を遂げている。
ヴォーカル・スタイルも従来からのクルーン(力を抜いた楽な発声)的なスタイルに、シャウトも交え、曲により HIP HOP 的な煽るような歌唱や、後追いなヴォーカルを重ねるアレンジ等、実に多様になっている。コーラスも多様な色彩。
変拍子は時にはうっとおしいが、あおりのパートではリズミックに急き立てるようで、効果が高い。

JAWBOX は1989年に米国 Maryland州 Silver Spring市で結成した。Washington市が彼らの活動の中心となった。
結成メンバーはワシントンのハードコア・バンドGOVERNMENT ISSUE でベースを担当していた J. Robbins (Vo. G.), Kim Coletta (Bass G.), Adam Wade (Ds) の3人。
1990年にセコンド・ギター/シンガー Bill Barbot が加わり4人になった。
1st EPの "jawbox" はBill Barbot と Kim Coletta の設立したレーベルDESOTO RECORDSから1990年にリリースされた。
1992年に、ドラマーが Adam Wade から Zach Barocas に変わった。
4作のフルアルバムなどを残して、1997年に解散した。 2009年に一時的に再結成した。

本作は1996年にメジャー・レーベルの ATLANTIC系 TAG レーベルからリリースされた4thアルバム。
シークレット・トラック "Absenter / Cornflake Girl" を含めて14トラック。

こちらは2015年(September 22, 2015)にリリースされた再発盤CD。
今回の再発はCDは DISCHORD RECORDS から、ヴァイナル(アナログLP)は DESOTO RECORDS からリリースされた。 JAWBOX のメジャー時代の版権は、2006年12月に DESOTO RECORDS が ATLANTIC RECORDS から買取って、所有している。CD は Bob Weston により、LPは Dan Coutant によりリマスターされていて、アートワークも改められている。
LABEL: DISCHORD RECORDS (USA)

Youtube全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

JOEY CAPE - stitch puppy 全曲試聴

MELODIC HARDCORE / INDIE FOLK

彼のソロ・アルバムの3作目。2008年の1stは、フォーク・ミュージックに多少カントリー・ミュージックも加えた、かなりアメリカーナな香りの作品だった。やや暗いかな、という気もするが、のどかな土の香りが強いアルバムだった。
以来、音楽的には同じ方向で、今回も極端な変化があるわけではない。その中で、あえて言えば、アコースティックなりにかなりドラマティックな曲や、悲哀や悲壮と言ったダークな面を感じさせる曲(1曲目など)と言った、アーシーな素朴なサウンドだけではない部分が増えているような気がする。
平均すると、前2作より暗くなってるかも知れない。曲によっては、チェロやピアノが目立つような使われ方をしている。

Joey Cape、本名Randal Joseph Capeは、1966年11月16日に、米国 California州 Santa Barbara市で生まれた。
1989年にSanta Barbara郊外のGoleta CityでLAGWAGONの結成に参加した。バンド名は、お母さんがJoey兄弟を学校に迎えに来るステーションワゴンを、弟がLAGWAGONと名づけていたのに由来する。
現在はSan Francisco市に住んでいる。

本作は2015年(September 4, 2015)にリリースされた3rdアルバム。10曲(30:37)。
ゲストではChris Cresswell (FLATLINERS), Yotam Ben Horin (USELESS ID),, Brian Wahlstrom (SCORPIOS)が参加した。
LABEL: FAT WRECK CHORDS (USA)

soundcloud全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

INFAMOUS GEHENNA ( GEHANNA usa )- deathkamp ov the skull / funeral embrace 全曲試聴

NEW SCHOOL METALCORE / BLACK HARDCORE / SLUDGE

このバンドは、従来から言えばGEHANNAの名前で知られている、Mike Cheese率いる米国のバンドです。
ダークにスローにのたうち、また、ダークにラウドに疾走する。強烈ヴァイオレントなスラッジや、爆走グラインドと言った方向性が強いサウンド。
ブラック・メタルのタグが付けたれている事もあり、その影響下のダークネスも濃厚だが、ハードコア色がずっと強く、時には(5曲目など)パンク性も色濃く感じられる。
2012年のスプリット作品で対バンしたINTEGRITYとの共通性も高い。

GEHENNAは1993年に米国 California州 San Diego市で結成した。
結成時のメンバーは、シンガーがMike Cheese、ドラマーがUNBROKENのギタリストSteven Andrew Miller、ギタリストがJustin Holbo。
1995年は、中頃にNevada州 Reno市に引っ越し、ツイン・ギターになった。その後ドラマーがいなくなるとSan Diegoへハンティングに行ったりして、現在はReno / San Diego混成バンドと言う方が良さそうだ。

'deathkamp ov the skull'は2015年(14 Aug 2015)にHOLY TERROR RECORDSからリリースされたアナログ7インチ。3曲。
HOLY TERRORは INTEGRITYのシンガーDwid Hellionの主宰するレーベル。最後の曲 'tormentORR' のゲストでは、その Dwid Hellion と同じく INTEGRITY のギタリスト Robert Orr が参加している。
'funeral embrace'は2014年(Apr 2014)にDARK EMPIRE RECORDSからリリースされたアナログ7インチ。5曲。
DARK EMPIRE RECORDSは INTEGRITYのシンガーDwid Hellionが1991年から主宰しているレーベル。

こちらは2015年(14 August 2015)にリリースされたCDアルバム。8曲。
先に述べた2枚の7インチ盤をあわせて収録している。
LABEL: MAGIC BULLET RECORDS (USA)

bandcamp全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

LAID 2 REST - unmatched dominance 全曲試聴

MOSHCORE

極悪モッシュコア。メタリックでヘヴィーなビートダウン・ハードコア。
かなりダーティーで超サグなヴォーカル。音はサグな感じだが、自由自在に落としまくる音楽力は、かなり高度だ。5曲目"Cycles Of Suffering"は、ちらっと叙情メロディーも入れたバラードに、ラッピン・ヴォーカルをミックスしていて、かなりマニアックなミュージシャン・シップも感じられる。ダークなメロディーや、メタルなギターソロ、煽るヴォーカルに、「これでもか」の悪辣なビートダウンなど次々繰り出す。なにより極悪なビートダウンがウリだと思うが、結構変化に富んでいて、音楽として聴いても決して退屈させない。
新人ながらこのタイプの他のバンドからも評価が高いバンドで、色々なバンドがFacebookなどで取上げている。ワタシ的にはIRATEや BULLDOZEなど思い出しました。

LAID 2 RESTは最近結成したらしい米国 Connecticut州(New York Hardcoreに含まれるエリア)のバンド。
2015年(28 December 2014)に発表した"demo 2015"の時はドラムズがヘルパーだったようだ。

本作は2015年(12 August 2015)にリリースされた1stアルバム。8曲なのでフルではなさそう?
ツイン・ギターでバンド・メンバーは5人。
LABEL: FREQUENCY DELETED RECORDS (USA)

bandcamp全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

LEEWAY - desperate measures オリジナルの全曲試聴

NEW YORK HARDCORE / CROSSOVER THRASH

前作1stアルバムがざくざくしたスラッシュ・メタルの疾走感とハードコア・マインドのヴォーカル中心の、比較的単純なくロスオーヴァーであったことと比較して、本作はインディー・ロック~エモコア、ロックンロール、ヘヴィー・メタル、パワー・メタル、メタルのバラード、ラップ、ファンク、エクスペリメンタルな複雑性など、多くのものをミックスして、さらに前進的な音楽姿勢の作品だ。
その結果、前作で感じられたような魅力は一部の曲にとどまる。それらとは異なる物を作り出しているかどうかは、聴く人によって評価が違いそうだ。演奏は充実しているが、色々混合しても、まだ新しい物に迄なりきっていない(煮え切らないと言う言葉があるが)ので、全体を通しての焦点はない。ヴォーカルは奮闘しているが、そうなると歌もの的な感じになる(ちなみに、私は歌物は歌物で好きですよ、LEEWAYにそれを期待するかどうかは別として)。

LEEWAYの前身となるバンドUNRULEDは1983年末に米国 New York州 Queens区 Astoria住区(neighborhood)でギタリストA.J. NovelloとオリジナルドラマーのSaso Motroniが中心となって結成を始めた。
その後Jose Ochoaがベースで加入、ヴォーカリストEddie Pomponio (Eddie Suttonと同一人物)が決まってリハーサルを始めた。最初のライヴは1984年6月にQueensの Coventry Clubで行い、対バンはGILLIGAN'S REVENGE (pre-TOKEN ENTRY)とNY HOODSだった。
数回のライヴの後、1984年にLEEWAYに改名した。

本作は1991年(June, 1991)にPROFILE RECORDS / ROCK HOTELからリリースされた2ndアルバム。オリジナルは10曲(42:02)。

こちらは2015年(Aug 2015)にリリースされた再発盤。18曲。
未発表音源の1991年にオランダのJC STADDIJKで行ったライヴ8曲を追加収録している。
LABEL: REALITY RECORDS (ベルギー)

Youtube試聴・オリジナルの10曲

(コメント:犬丸)

LEEWAY - born to expire オリジナルの全曲試聴

NEW YORK HARDCORE / CROSSOVER THRASH

ざくざくしたスラッシュ・メタルの疾走感に、思いのこもったハードコアのヴォーカルが乗る。
疾走スラッシュ・メタル度が高く、いかつさは控えめながらモッシュ・パート入り。
ブルータルなヴォーカルとか、特別な発声(スクリーム、グロウル等々、、、)とか、いわゆる極端な吐き捨てとか言うのではない。シンガーのEddie Cohenはそれまでのハードコアから見て結構ストレートな歌い方だが、1曲目3分過ぎのビートダウンした所で声をはり上げて、音程を上げていく部分や音程を下げていく部分はもちろん、4分前のまっすぐ伸ばす部分でさえ強い印象を与える個性を持っている。

LEEWAYの前身となるバンドUNRULEDは1983年末に米国 New York州 Queens区 Astoria住区(neighborhood)でギタリストA.J. NovelloとオリジナルドラマーのSaso Motroniが中心となって結成を始めた。
その後Jose Ochoaがベースで加入、ヴォーカリストEddie Pomponio (Eddie Suttonと同一人物)が決まってリハーサルを始めた。最初のライヴは1984年6月にQueensの Coventry Clubで行い、対バンはGILLIGAN'S REVENGE (pre-TOKEN ENTRY)とNY HOODSだった。
数回のライヴの後、1984年にLEEWAYに改名した。

本作は1988年(January, 1989)に米国のPROFILE RECORDS / ROCK HOTELからリリースされた1stアルバム。オリジナルは12曲(37:44)。
CRO-MAGSの Doug Hollandらの協力でPROFILE RECORDSと契約し、1986年から制作を予定していたが、ベーシストのJose Ochoa、ドラマーのMaxwell Mackie Jayson (CRO-MAGS)、2ndギタリストのGordon Ancisが順に抜け、メンバーが交代したため遅れた。
本作のバンド・メンバーはA.J. Novello (Gr、2002年からCRO-MAGS), Eddie Sutton (Vo), Zowie Ackermann (Bass、1990年-1991年の間CIRCUS OF POWER), Tony Fontao (Ds), Michael Gibbons (Gr)の5人。

こちらは2015年(Aug 2015)にリリースされた再発盤。21曲。
未発表音源の1986年にCBGBで行ったライヴ9曲を追加収録している。
LABEL: REALITY RECORDS (ベルギー)

Youtube試聴・オリジナルの12曲

(コメント:犬丸)

UNDERNEATH THE GUN - forfeit misfortunes 全曲試聴

DEATHCORE / NEW SCHOOL METALCORE

低音咆え声と中高音スクリームをフューチャーしたブルータルなデスコア。
音自体はヘヴィーでアグレッシブだが、疾走中心に、意表を突く大胆な展開に面白みがあり、変則リズムなどもあるテクニカルな演奏。

UNDERNEATH THE GUNは2004年に米国 California州 Corona市で結成した。
ツイン・ギターの5人のバンド。デスコアのパイオニアDESPISED ICONより2年遅れるが、このバンドも当時その地方で先端を切るバンドだった。
ドラマーのIsaac Buenoはこのバンドとほぼ同時期に、2005年のIMPENDING DOOMの結成に参加して2007年まで在籍した。2007年の1stアルバム前に脱退し、その後2009年にも参加していたが、DEMO以外の録音には加わっていない。またIMPENDING DOOMに2009年から参加している現在のドラマーや、ギターのヘルパーもかってこのバンドに参加していた。

本作は2009年(20 Jan 2009)にリリースされた2ndアルバム。10曲(32:27)。
Tim Lambesis (AS I LAY DYINGなどの)がプロデュースした。
LABEL: FERRET MUSIC (USA)

Youtube全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

LOOMING - nailbiter 全曲試聴

INDIE ROCK

エモーショナル・メロディック・インディー・ロック。
極端な灰汁(あく)のない、ストレートな女性ヴォーカル。メロディーには哀愁なども散りばめられ、色々なコーラスも重ね合わされて、ふくらみのあるサウンドに仕上げられている。ポップなエモコアやメロディックなエモコアもミックスされているが、曲のクライマックスでも感情まかせではない、よくコントロールされた演奏で、インテリジェンスに富んだスマートなアルバム。

LOOMINGは2013年に米国 Illinois州 Springfield市で結成した。
メンバーは、Jessica Knight (bass/vo), Brandon Carnes (ds/vo), Jordan Fein (gr/vo)と Mitch Baker (gr)の4人。Brandon Carnesは SOUTH TOWN RECORDING STUDIOのオーナーでライヴ・ハウスBLACK SHEEP CAFEの共同所有者。周りにメンバーがおらず、それまで一人でギターを弾いて曲を書いていたJessica Knightは、BLACK SHEEP CAFEで色々な経験をしてこのバンドを組んだ。

本作は2015年(8/14/2015)にリリースされた1stアルバム。11曲。
LABEL: NO SLEEP RECORDS (USA)

soundcloud全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

KYLESA - exhausting fire 全曲試聴

SAVANNAH ROCK / GOTHIC PSYCHEDELIC SLUDGE / EXPERIMENTAL HEAVY ROCK

ポストスラッジ。ダークなヘヴィー・サウンドで、そして美しい。
轟音はもちろん含まれているが、ちょっと控えめ。サイケデリックなクールな音、叙情的なゴシックの暗さと美しさ、浮遊感もあるポストロック的なもの等が多く溶け込んだ、ふくよかで妖艶なサウンド。
アルバムの最後は BLACK SABBATH の Paranoid のカヴァーで締めくくる。この曲に限らず、メロディーを大切にして、メロディーをベースに色々な要素を加えて膨らませてゆくような構成が多く、かなりの歌心が感じられる。こうなると、女声ヴォーカルが今まで以上に役に立っている。
本作ではファストなパートはあまり目立たず、ミドル・テンポが中心。以前から色々な要素を吸収してきたバンドであり、それらの要素も健在だが、本作では、サイケデリック~プログレ、ポストロック~エクスペリメンタル・メタルの方向に舵を切っている。
もの寂しい、もの悲しいメロディーが多く、冬の初めに聴くスラッジという感じだ。

KYLESAは2000年に米国 Georgia州 Chatham郡 Savannah市で4人が結成した。
結成メンバーの内、Phillip Cope (vocals, guitars), Laura Pleasants (vocals, guitars)の2人が現在まで引続いて参加している。そのほか、 ex-Damad の Brian Duke (bass, vocals, 2001年没), ex-Damad の Christian Depken (drums, 2004年まで参加)がオリジナル・メンバー。

本作は2015年(2 October 2015)にリリースされた7thアルバム。11曲(40:23)。
本作においてバンド・メンバーは Phillip Cope と Laura Pleasants に、 Carl McGinley (drums, percussion, 2006年から参加)を加えたトリオ編成。
現在、米国でのライブでは、セコンド・ドラマーとベースを加えた5人編成。
契約LABEL: SEASON OF MIST AMERICA (USA)
発売LABEL: SEASON OF MIST (各国)
バンドが契約している SEASON OF MIST は米国の SEASON OF MIST の可能性が考えられますが、SEASON OF MIST レーベルは各国で発売されます。
初回の入荷は米国盤の予定です。それ以後の入荷が何国盤になるかは未定です。

Youtube全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)