OVERCAST - only death is smiling: 1991-1998 3CD

NEW SCHOOL METALCORE

米国北東部(New England)のメタルコアのフロンティア。彼らの第1期のディスコグラフィー(多分完全収録)。MAメタルという言葉のなかった時代に結成してジャンルを切り開き、単なるメタルコアに終わらず、すでに叙情パートを取り入れ、2ステップやモッシーな要素とSwedish death要素をミックスし、テクニカル、カオティックにも展開し、このジャンルにあらゆる方向への発展性を内包させていた。

OVERCASTは1991年に米国 Massachusetts州 Boston市で結成した。
メンバーは、ヴォーカルがSHADOWS FALL (2ndアルバムから)/ DEATH RAY VISIONの Brian Fair、ギターはDEATH RAY VISION/ex-KILLSWITCH ENGAGEの Pete Cortese、ベースはKILLSWITCH ENGAGEの Michael "Mike" D'Antonioなどの5人。1991-1994年はもう1人ギタリストがいたようだ。1998年に解散し、2006年に再結成している。

本作は2015年(Feb 3 2015)にリリースされた3枚組CD。1998年の解散までの第1期の音源を完全収録。
LABEL: BULLET TOOTH RECORDS

Disc 1の1-8曲目は1994年にENDLESS FIGHT RECORDSからリリースされた1stアルバム "expectational dilution"(8曲)、9-12曲目は1992年にEXCHANGE RECORDSからリリースされた7インチEP "bleed into one"(1stアルバムが1997年に米国のEDISON RECORDINGSから再発された際にはボーナスとして追加収録された)、14-15曲目は1993年にフランスのINNER RAGE RECORDSからリリースされた7インチEP "stirring the killer"、13曲目は1993年に米国のTOO DAMN HYPEからリリースされたオムニバス"east coast assault (vol.1)"の彼らの分の音源。
Disc 2の1-9曲目は1997年にEDISON RECORDINGSからリリースされた2ndアルバム "Fight Ambition To Kill"、10曲目は1996年に米国のMOO COW RECORDSからリリースされたARISEとのスプリット・7インチ・シングル"seven ft. grin / untitled"の彼らの分の音源、11-12曲目は1996年にEDISON RECORDINGSからリリースされたシングル"begging for indifference"、13-16曲目はデモ音源。
Disc 3の1-8曲目はライヴ音源、9-11曲目は1993年のデモ・カセットテープ"overcast"、12-13曲目はデモ音源、14曲目は1998年にHYDRA HEAD RECORDSからリリースされたCAVITY / CABLE / JESUIT との4ウェイ・スプリット・7インチ・シングル"in these black days: a tribute to black sabbath (vol.4)"の彼らの分の音源。

hello.dj試聴・アルバム"expectational dilution"
grooveshark試聴・アルバム"fight ambition to kill"
hello.djと groovesharkの試聴はいずれもyoutube等を検索してアルバムにまとめて連続再生します。間違った音源が再生されたり、適当な音源が欠ける場合があります。

(コメント:犬丸)

LEFTOVER CRACK - fuck world trade deluxe reissue 全曲試聴(ボーナスを除く)

SKA PUNK

高速スカやスラッシュ・パンク等の基本路線は守りつつ、このアルバムはテーマからも想像されるような力作で、各曲も長く、色々な音楽を取り込んでフリー・フォームなサウンド作りをしている。実際、予測されないような展開もして、スリルに満ちたアルバムにもなっている。反ニュー・ヨーク市警のバンドであり、本作の歌詞もanti-racist, anti-sexist, anti-capitalist, anarcho-communistのメッセージで埋め尽くされている。

LEFTOVER CRACKは1998年に米国 New York州 New York市 Manhattan区(Borough) Alphabet City隣組(neighborhood)でスタートした。
解散したChoking VictimのフロントマンScott Sturgeon (Stza)が録音し残していた曲のホーム・レコーディングから始めたが、メンバーが固まるまでには2年ほどかかったようだ。
初期のメンバーは彼の外、ギターのBrad Logan (F-MINUS), ベースのAlec Baillie (元CHOKING VICTIM), ドラムズのAmery "AWOL" Smith (元SUICIDAL TENDENCIES / BEASTIE BOYS)。

本作は2004年(August 31, 2004)に Jello Biafraの ALTERNATIVE TENTACLESからリリースされた。オリジナルは12曲(52:52)。
本作においてメンバーはSLACKERSの Ara (Drums)と、彼以外は元CHOKING VICTIMの3人、Stza (Vocals & Guitar), Alec Baillie (Bass & Vocals), Ezra Kire (Guitar & Vocals、MORNING GLORY)という4人編成。本作はSteve Albiniがプロデュースした。

こちらは2015年(January 20, 2015)の再発盤。本アルバムの録音セッションから未収録だったタイトル曲"Fuck World Trade"を含む5曲を追加収録している。
LABEL: FAT WRECK CHORDS (USA)

Youtube試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

TITLE FIGHT - hyperview 全曲試聴

SHOEGAZE / INDIE ROCK / MELODIC HADCORE

哀愁と言うより、暗いシューゲイズ・ポップ。
アップ・テンポで爽快・クール・キャッチーな曲(4・7曲目など)もあるが、スローな曲は侘(わび)や寂(さび)を感じさせ、メロディックなポップネスと暗いエモーションが不思議にミックスされている。演奏面では、浮遊感の強いシューゲイズ~アンビエントが全面に取り入れられ、ややコールドなエクスペリメンタルなサウンドが多い。エコーの多いヴォーカルもシューゲイズなヴォイスという感覚で、演奏とうまく溶け込んでいる。TITLE FIGHTと言えば元々ストレートな明るい(~哀愁入りの)メロディック・ハードコア~ポップ・パンクだったはず。人によってはOLD SCHOOLにも分類していた。本作は今までの行きがかりでMELODIC HADCOREの売場に分類しようと思ったが、曲による違いがあるものの、まったくオルタナティヴな曲が多いので大問題。従来からのファンがこれにどう反応するのだろう。

TITLE FIGHTは2003年に米国 Pennsylvania州 Wilkes-Barre市で中学校(middle school:4-4-4制の真ん中の4年間)の生徒3人が結成した。
その後、同州Kingstonに拠点を移し、2005年から4人のバンドになっている。

本作は2015年(February 3, 2015)にリリースされた3rdアルバム。10曲(31:47)。
今迄通りWill Yipがプロデュースした。彼はBLACKLISTEDや COLD WORLDのプロデューサーではあるが、LA DISPUTEからKING SUNNY ADEまで手がけていて、今回もTITLE FIGHTのやりたい音をうまく表現している事だろう。
LABEL: ANTI- (USA)

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(コメント:犬丸)

TESTAMENT - legacy 全曲試聴

THRASH METAL

米国初期スラッシュ・メタルの知性を代表するバンド。
ヴォーカルは高音も出すが比較的低い声で(私などにも)聴きやすく、ギターも速いだけでなくテクニカルで、メロディーもどこか個性的だ。全体としても速いだけではない緩急を使った展開でじっくり盛り上げる。スラッシュ・メタルというだけでなしに、技巧的・様式美的なメタルとしての完成度も高い。

TESTAMENTは1986年に米国 California州 Oakland市で5人が結成した。

本作は1987年(April 21, 1987)にリリースされた1stアルバム。9曲。
本作のバンド・メンバー5人は全員が結成メンバー。録音とプロデュースはAlex Perialasがした。彼は当時の主なスラッシュ・バンドを数多く手がけた人。かかわった作品はANTHRAX, CARNIVORE, FLOTSAM AND JETSAM, M.O.D., OVERKILL, S.O.D.等多数ある。
LABEL: ATLANTIC (USA)

Youtube全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。
musicmp3全曲試聴

(コメント:犬丸)

WIDE AWAKE - 25 song discography (complete discography)

STRAIGHT EDGE HARDCORE / YOUTH CREW HARDCORE / NEW YORK HARDCORE

80年代、短命ながらもストレートエッジ・ハードコア史に足跡を残したの4ピース。ファストな駆け抜けるような曲と唾を飛ばし叫ぶヴォーカルに、多用されるシンガロング。ユースクリューらしい熱気の充満したサウンド。UNIFORM CHOICE, YOUTH OF TODAYインフルエンスと言うのがよく判る。

WIDE AWAKEは1986年に米国 Connecticut州 brookfield町(town)で4人が結成した。1988年に解散した。

本作は1998年にリリースされた全音源集。25曲。
1曲目から5曲目までが1988年にJohn Porcell (YOUTH OF TODAY/JUDGE)と Alex Brown (SIDE BY SIDE)のレーベルSCHISMからリリースされたアナログ7インチEP "CT. Hardcore"の全曲。John Porcellがプロデュース、Don Furyが録音した。
16曲目から19曲目までが1991(1990)年にMONDO GILLIPIE RECORDSと OLDMAN CRUCIAL MUSICから共同リリースされたアナログ7インチEP "The End"の全曲。こちらはライヴを収録。
14・15曲目が1988年にSMORGASBORDからリリースされたアナログ7インチによるUP FRONT等との3ウェイ・スプリットEP "x marks the spot"の全曲。以上が当時リリースされた正式の作品。
その他1987年のデモ・カセットテープ"hold true"や未発表音源、ライヴ音源を収録。
LABEL: SMORGASBORD (USA)

Ololo.fm試聴・本作1または14曲目"Last Straw"
Ololo.fm試聴・本作2または16曲目"Truth"
Ololo.fm試聴・本作3または11曲目"False Pride"
Ololo.fm試聴・本作4または9曲目"Hold True"
Ololo.fm試聴・本作5曲目"Insight"
Ololo.fm試聴・本作6または17曲目"One Color"
Ololo.fm試聴・本作7または12曲目"Friendship"
Ololo.fm試聴・本作8または18曲目"Your Loss"

(コメント:犬丸)

NAPALM DEATH - Apex Predator - easy meat 全曲試聴(ボーナス・トラックを除く)

GRINDCORE

いつもながらバリバリ元気にグラインドをやっている。基本的には最近の作品と同じスタイル。
凶悪グラインドをベースに、ギターはメロディックなリフも聴かせて、メロディック・デス・メタルもミックスしたようなサウンドで、エクストリームでちょっとキャッチーなアルバムになっている。また、必然性はないと思うが、所々でエクスペリメンタルな音を入れたり、Nu-metal的なグルーヴを入れたり、味付けをしている。特に目指す方向性はないのだろう。

NAPALM DEATHは1981年に英国 England(Country) Meriden村(village)で3人が結成した。
結成メンバーにはSCORNの結成(1991年)に加わるNicholas Bullen (1981-1986年の間参加)が、初期メンバーにはJustin Broadrick (1985-1987年の間参加)がいたが、1stアルバム (1987年リリース)の前半(12曲目まで)を録音しおえた時点で脱退している。1987年以後は結成メンバーはいてない。また、現在、1stアルバム後半(13曲目以後)のメンバーも残っていない。

本作は2015年(January 27th, 2015)にリリースされた16thアルバム。オリジナルは14曲。
ゲストは、NAPALM DEATHのライヴ・メンバーも務めている、Liverpoolのグラインドコア・バンドCORRUPT MORAL ALTARのギタリストのJohn Cookeが、リード・ギターで1曲参加している。
現在のバンド・メンバー4人は結成メンバーではないが、全員が1987年から1991年にかけて加わったメンバーで、1989から参加のJesse Pintado (ex-TERRORIZER)が2004年でリタイア(飲酒による糖尿病に起因する肝不全で2006年死亡)したほかは、メンバーの変動がない。
LABEL: CENTURY MEDIA RECORDS (ドイツ / EU)

こちらは限定盤米国デジパックCD。ボーナス・トラック"Oh So Pseudo"を追加収録。全15曲。
LABEL: CENTURY MEDIA RECORDS (USA)

musicmp3全曲試聴(オリジナル14曲のみ)
Youtube試聴
Youtube試聴は全曲(Full Album)と表示されていますが現在1曲目と2曲目がありません。Youtube試聴は期間限定の場合があります。お早めに。
soundcloud試聴・本作8曲目"Cesspits"
soundcloud試聴・本作4曲目"How the Years Condemn"

(コメント:犬丸)

GANG GREEN - pre-school 全曲試聴

US HARDCORE

最近のエクストリーム度を追及したようなハードコアと比べれば音は軽いが、勢いで突っ走る鋭いサウンドはどこまでも「熱く」、暴走するような「ダイナミック」さがある。80'Sボストンの伝説的ハードコア・バンドの、もっとも初期の録音を集めたアルバム。

GANG GREENは1980年に米国 Massachusetts州 Boston市で結成した。
結成メンバーはChris Doherty, Mike Dean, Bill Manleyの3人。彼らの初の音源は1982年のオムニバス"this is boston, not l.a."参加曲(8曲)になる。1984に解散した。1985年にChris Dohertyと新メンバー3人で再結成し、メンバー・チェンジしてメタル・バンドとなり、1992年に再解散した。1996年に再結成時と同じメンバーで再々結成し、1998年に再々解散した。2001年にもう一度結成した。

本作は1997年(October 7, 1997)にリリースされた編集盤。
本作には1981年-1983年の間の音源が集められている。
1986年に1stアルバムとしてリリースされた"another wasted night"は1985年-1987年のTAANG録音を集めたもので、本作は1stに収録されなかったそれ以前の録音を収録している。1stアルバムと対を成している。
収録されている音源はアナログ7インチEP "sold out"と、2つのコンピレーションすなわち"this is boston, not l.a."と "unsafe at any speed"の参加曲。収録されている全曲が結成・メンバーによる録音。再結成後の第1作目となる4thアルバム"another case of brewtality"を発表した同じ日に、本作もリリースされた。
LABEL: TAANG! (USA)

Youtube全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

AGNOSTIC FRONT - warriors 全曲試聴

全曲試聴NEW YORK HARDCORE

メタリック・ニュー・ヨーク・ハードコア。
メタリックなギターがざくざくと刻みながらも、ハードコア・パンクの勢いにあふれ、シンガロングもたっぷり盛り込んだパンク・マインドもあふれ出る作品になっている。ハードコア・パンクがパンクの1ジャンルであることを再認識させられる。

AGNOSTIC FRONTは1980年12月に米国 New York州 New York市で結成。
結成メンバーはVinnie Stigmaを中心に、Diego (bass)と Rob Krekus (drums)だが、1982年ごろまでは流動的だった。結成直後にRoger Miret (Vocal)も加わった。1983年にデヴュー・シングルを、1984年に1stアルバムを発表した。1986年の2ndアルバムではスラッシュやメタルを取り入れクロスオーヴァー寄りのサウンドとなったが、それ以後はクロスオーヴァーから離れ、メタリックなニューヨーク・ハードコア・サウンドの確立に貢献した。

本作は2007年(November 6, 2007)にリリースされた9thアルバム。14曲(32:14)。
Zeussと Freddy(MADBALL)がプロデュースした。
LABEL: NUCLEAR BLAST AMERICA (USA)

musicmp3全曲試聴

(コメント:犬丸)

HUNDREDTH - when will we surrender 全曲試聴

NEW SCHOOL METALCORE

大変ヘヴィーで、同時入荷の2ndアルバムよりストレートなメタリック・ハードコア性が強く、ロウでかなりオールド・スクールな要素も感じさせる1stアルバム。
ざくざくとしたとしたギターをフューチャーし、ずんずんと重くヘヴィーなサウンドだが疾走も聴かせる。叙情メロディーや叙情リフも挿入されて効果を上げている。ヘヴィーな中に、かなり甘い目のエモーショナルなヴォーカルやコーラスも入れるなど、変化に富んだ展開でドラマティックだ。

HUNDREDTHは2008年に米国 South Carolina州 Myrtle Beach市で結成した。

本作は2010年(March 30, 2010)にMEDIASKARE RECORDSからリリースされた1stアルバム。13曲(43:15)。
バンド・メンバーは5人。

こちらは2015年(Jan 27, 2015)にリリースされた再発盤。
HOPELESS RECORDSと契約し新作も製作中で、旧作もHOPELESSに移行した。
LABEL: HOPELESS RECORDS (USA)

musicmp3全曲試聴

(コメント:犬丸)

HUNDREDTH - let go (2015 reissue) 全曲試聴

EMO-METAL / NEW SCHOOL METALCORE / SCREAMO

微妙にオールド・スクールな感覚もミックスした叙情エモメタル。ヴォーカルはかなり激情している。
ヘヴィーなメタルコアのサウンドをベースにして、ヴォーカルはエモーショナルで激情的なスクリーモ要素入り、楽曲はメロディックでアグレッシブなパートと叙情的なパート、走るパートとスロー・パートを配置した展開。

HUNDREDTHは2008年に米国 South Carolina州 Myrtle Beach市で結成した。

本作は2011年(September 27, 2011)にMEDIASKARE RECORDSからリリースされた2ndアルバム。13曲(48:46)。
バンド・メンバーは5人。FOR TODAYの Ryan Leitruがプロデュース(Additional)した。

こちらは2015年(Jan 27, 2015)にリリースされた再発盤。
HOPELESS RECORDSと契約し新作も製作中で、旧作もHOPELESSに移行した。
LABEL: HOPELESS RECORDS (USA)

1stから扱っていたのに、データを見たらこの2ndが入荷していませんでした。今回、再発を機会に入荷します。
ところで、MEDIASKAREも新作は出しているようですが、オフィシャルサイトがなくなっていて若干心配です。

musicmp3全曲試聴

(コメント:犬丸)

DEATH ANGEL - dream calls for blood delux(cd+dvd) 全曲試聴

THRASH METAL

メロディックで楽しいスラッシュ・メタル~メタル・アルバム。
ファンク要素のある作品やちょっとクロスオーヴァーした作品も作って、それもそれで評価されているバンドだが、本作はメタルとしてストレートなサウンドだ。スピード感のあるスラッシュ・メタル(7曲目など)だけではなく、メタル、パワー・メタルといったもの、そしてメロディーが本作の重要な要素になっている。11曲目等はメロディック・メタルだがバラードにもなっている。ファンク要素は目立たないがギターには多少含まれていて、それが好きではない人にも適度な変化と受け止められる程度だと思う。演奏は勿論、コーラス等も含めてのパワー・メタルのような感じや、メロディック・メタルの醍醐味のような少し泣きの入ったギター、ツインリード・ギターや早弾き等多彩な内容。従って一点に収束はしていないが、メタル好きにはたっぷり楽しめる作品になっている。

DEATH ANGELは1982年に米国 California州 San Francisco市で4人が結成した。1984年からは5人になった。
5人全員フィリッピン系。1991年に解散したた後、2001年に再結成した。解散中にオリジナル・メンバー中唯一人フィリピンで生まれていたGus Pepaは帰国したが、メンバーとコンタクトは保っているようだ(時々ライヴ会場にも現れている)。初期メンバーの残り4人はフィリッピン系だがSan Francisco生まれ。

本作は2013年(October 11th, 2013)にリリースされた7thアルバム。10曲(47:25)収録。
再結成後の4作目になる。5人編成。ゲストはCharred Walls of the DamnedのJason Suecofがリード・ギターで1曲参加。
LABEL: NUCLEAR BLAST (各国)

こちらは本アルバムのメイキング映像を収録したボーナスDVD付きデラックス・ヴァージョン・香港盤。
DVDはリージョン・フリー/NTSC。
LABEL: NUCLEAR BLAST
DISTRIBUTION: LOVE DA RECORDS (HONGKONG)

musicmp3全曲試聴

(コメント:犬丸)

ROTTING OUT - street prowl 全曲試聴

METALCORE

80年代を髣髴させる、勢いと気合の吐き捨てヴォーカルにシンガロング。ファスト・パートが多いが、早い目2ステップ・パートもしっかり入っていて、ダンサブルな良いノリ。多少ビートダウンあり。フットワークが軽快な初期メタルコアに、クロスオーヴァー・スラッシュ等もをMIXしたような、メタリック・オールド・スクール。これこそUSの、これこそハードコアという感じがする。

ROTTING OUTは2007年に米国 Carifornia州 San Pedro市で5人が結成した。

本作は2011年(24 May 2011)にリリースされた1stアルバム。11曲(24:11)。
LABEL: 6131 RECORDS (USA)

Bandcamp全曲試聴
Facebook試聴・2ndアルバム

(コメント:犬丸)

HIEROPHANT - peste 全曲試聴

GRINDCORE / DEATH METAL

テクニカルでブルータルなデスグラインド。
前作ではBLACKENED HARDCOREという表示もしていが、今回はハードコア色が強まり(どころかハードコア一色と言いたい)DEATH GRINDの表示もある。前作のブラック・メタリックな部分がなくなり、本作は曲も短くなっていて、ストレートなデスグラインドと言っても良い。前作同様ノイジーなカオティックハードコアの要素もミックスされているが、デスグラインドとはそういうものだし。咆える低音と叫ぶ高音の掛け合いになっているヴォーカル・スタイルもセオリー通りだが、デスグラインド好きには絶好調だ。ファスト疾走とややスローのパート、時にモッシーなビートダウン・パートを組み合わせた展開も、素早い切替えが小気味良く、大いに効果を上げている。
やや普通のバンドになった、それどころか、往時のデスグラインドの発展形(モダンさが多少はある)という感じもあり、ハードコアのファンが安心して聴けるサウンドだ。
音が変わると売れにくいので入荷をためらっていましたが、これはやはりハードコアのファンが確実に楽しめるサウンドだということで、遅ればせながら入荷します。

HIEROPHANTは2009年にイタリア Ravennaで5人が結成した。

本作は2014年(25 November 2014 )にリリースされた2ndアルバム。10曲。
LABEL: BRIDGE NINE RECORDS (USA)

bandcamp全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

ATLAS LOSING GRIP - currents

MELODIC HARDCORE

こだわりのないファスト・メロディック・ハードコアは、ファンの期待通りのサウンドだろう。
素直なヴォーカルがメロディーをしっかり聴かせ、そこにシンガロングが加わってパンク・テイストを醸し出し、ギターがメタリックなリフで疾走する。若干のエモメタル的なサウンドのパートもあり、レトロな良さを持ちながらもモダンなサウンド。1曲目冒頭などギターはもろにメタルなソロやリフをがんがん繰り出す。曲によるが、メタル度はFAT WRECK CHORDSあたりのバンドを上回っていそうだ。

ATLAS LOSING GRIPは2005年にスウェーデン、Malmo / Lund市(kommun)の4人が結成した。
2008年にリリースされた1stアルバムでは、SATANIC SURFERSの結成メンバーで1994年以後シンガーも務めているRodrigo Alfaroがゲストとして参加したが、以来そのままシンガーとして参加し、5人編成になっている。久しぶりに彼のヴォーカルが聴けるのも、以前からのファンには感慨深い事だろう。スウェーデンのメロコア・シーンは2000年代に入って壊滅したようだが、2007年に解散したSATANIC SURFERSの方も2014年に再結成している。

本作は2015年(16.01.2015)にCARGO (Europe / Australia)とCREATOR-DESTRUCTOR RECORDS (Canada, United States, Mexico)からリリースされた3rdアルバム。14曲。
LABEL: CREATOR-DESTRUCTOR RECORDS (USA)

ololo.fm試聴・本作1曲目"Sinking Ship"
ololo.fm試聴・本作2曲目"Curse"
Youtube試聴・本作3曲目"Cynosure"
ololo.fm試聴・ATLAS LOSING GRIP全般(本作に限定していません)

(コメント:犬丸)

DARKSIDE NYC - optimism is self-deception: vols. 1 & 2

NEW YORK HARDCORE

デス・メタル的なニュー・ヨーク・ハードコア。最近はファストなグラインドコア寄りが多くなってるようだが、今回は昔の曲から新曲まで録音していて、彼らの色々な曲が揃っている。暗黒叙情極悪要素がないわけではないが、いわゆるデスコアではなく、スラッシュ・メタルやブラック・メタルに近いノイジーなデス・メタルを感じさせて、ダークだが凶悪なハードコア。また、21曲目のようなドゥーミーでパンキッシュなテイストも特徴。デスコアよりはオールド・スクールな感覚が濃く、メタリック・モッシュ・ハードコアでもある。

DARKSIDEは1991年に米国 New Yore州で SHEER TERRORの Alan Blakeが結成した。
多分名前が重複したのだろう、1992年からは"DARKSIDE NYC"となった。デモ3作と1993年にアナログ7インチ盤を発表し、1996年に解散した。1998年に GAIN GROUNDから、デモからの音源と未発表音源による編集盤CD "ambitions make way for dread"(9曲)がリリースされている。当初のメンバーはBlake (guitar)のほか、いずれもSHEER TERRORのメンバーBaron "Thorn" Misuraca (bass, vocals)と、Jason Martin (drums)だった。活動の中心時期のメンバーはBlakeのほか、Rich O'Brien (vocals)、Joe Branciforte (drums)でベーシストは一定していなかった。
1995にはBlakeの引退に伴い、Matt Melnick (DISASSOCIATE)がライヴに参加したが、まもなく解散した。2003年にチャリティー・コンサート出演のためリユニオンした。
2006年遅くに再結成した。

本作は2015年(November 2014)にリリースされた1stアルバム。23曲。
録音はNew Yore州 Queens郡 Astoria地区のWILD ARCTICで Dean Baltulonis (AGNOSTIC FRONT, MADBALL, SICK OF IT ALL)が、マスタリングはNew York州 Orange郡 New Windsor町(town)の WEST WEST SIDE MUSICで Alan Douches (MASTODON, CONVERGE, MISFITS, DEATH, DILLINGER ESCAPE PLAN)がした。
本作と同時に"optimism is self-deception: vols. 3 & 4"が録音されているようだ。
LABEL: SATAN WEARS SUSPENDERS (USA)

Youtube試聴・コメント制作時点では本作から次の3曲です:6. Drink To Have A Good Time; 1. Kill All The New Jacks; 3. A Mockery In My Eyes...
Ololo.fm試聴・本作7曲目"Drained In Defeat"
Ololo.fm試聴・本作12曲目"Clawing And Tearing"
Ololo.fm試聴・本作20曲目"Casualties Of A Fleeting Existence"
Ololo.fm試聴・本作21曲目"Slipping Away"

ohmytracks試聴・このバンドの音源全般の試聴(Youtube連続再生)

(コメント:犬丸)

NEKROMANTIX - curse of the coffin 全曲試聴

PSYCHOBILLY

ダブル・ベース (アップライト・ベース)のスラッピングで、とにかく快調にすっ飛ばすスピーディーな曲が多い。9曲目のようなブルージーなミッド・ペースの曲も大変ティスティーで、加えてSEが猥褻過ぎる3曲目や、14曲目のカントリー/ブルーグラス曲(にアレンジ)のカヴァー曲など、バラエティーにも富んでいる。何をやってもご機嫌な仕上がり。なお14曲目はブーギー・ピアニストCow Cow Davenportのインスト曲にKim Nekromanが新たに歌詞をつけたものとの事。

NEKROMANTIXは1989年にデンマーク Copenhagen市でドラマーであったKim Nekroman (結成後はダブル・ベースとヴォーカル)が結成した。
ギターはPaolo Molinari、ドラムズはJens Brygmanのトリオ編成。

本作は1991年に英国のNERVOUS RECORDSからCDとLPでリリースされた2ndアルバム。14曲。
Kim Nekroman以外のメンバーは、現在はMAD SINの Peter "Nekropete" Sandorff (guitar), Sebastian "Peek" Jensen (drums)。オリジナル・リリース盤は入手困難となっていたが、2009年にドイツのCRAZY LOVE RECORDSからLPで、翌年ぐらいにCDで再発された。CRAZY LOVE RECORDS盤CDも入手困難となっている。こちらは2015年再プレス盤CD。カタログ上はFURY RECORDSのリリースだが、流通品番も実物もNERVOUS RECORDSの再プレスです。
LABEL: FURY RECORDS (UK)

musicmp3全曲試聴

(コメント:犬丸)

TURNSTILE - nonstop feeling 全曲試聴

NEW YORK STYLE HARDCORE

90年代スタイルニュー・ヨーク・ハードコアの流れの期待されているバンド。ポップな感性もあり、直線的ではない少しエクスペリメンタルな演奏や、吐き捨てヴォーカルのほかにも4曲目の様なエコーのかかったヴォーカル・7曲目のようなフォークソング的なヴォーカル等多彩な歌唱スタイルを持っている。また、ファストなパート中心でビートダウンする曲だけでなく、スローなパートもあり、ミッド・テンポの曲が多い。

TURNSTILEは2010年に米国 Ohio州 Balltimore / Columbia特別区(Washington市) / Maryland州の色々なバンドのメンバー5人が結成した。
TRAPPED UNDER ICEのドラマーBrendanがヴォーカル。

本作は2015年(13 January 2015)にリリースさtれた1stアルバム。12曲。
Fells Pointの SALAD DAYSで、オーナーのBrian McTernan (CIRCA SURVIVE, POLAR BEAR CLUB, ANGEL DU$T)が録音した。
LABEL: REAPER RECORDS (USA)

bandcamp全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

OVERKILL - white devil armory 全曲試聴

THRASH METAL

なんかすごく陽気で元気。聴いていて勇気が湧くようなハイテンションと気合。速度の点ではやや落し気味で、重みをつけた曲(5曲目等)やパートもあるが、特にヴォーカルはドーピングを疑うほどの暴力的な勢い。江戸っ子なのか巻き舌で歌っていてびっくり。純粋にスラッシュ・メタルというより、パワー・メタルとの中間かも知れないが、曲より速いドラムズは削岩機並。2人のギターはテクニカル。

OVERKILLは1980年に米国 New Jersey州で4人が結成した。
現在は New York州 New York市を本拠地とする5人のバンド。

本作は2014年(July 18th, 2014)にリリースされた17thアルバム。11曲(50:41)。
LABEL: NUCLEAR BLAST (各国)
LABEL: E1 MUSIC (USA)

Youtube全曲試聴
Youtube全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。
musicmp3全曲試聴

(コメント:犬丸)

TOY DOLLS - dig that groove baby 全曲試聴(ボーナスを除く)

OI PUNK

初期はオイ・パンクであることを前面に出していなかったようなことも言われているが、そんな事はない。2曲目3曲目と聴き進めば一聴瞭然のオイ・パンクで、4曲目辺りでは"Oi! Oi! Oi!"のコーラスも入る。
インテリ象を歌った童謡"Nellie the Elephant"は、1956年にRalph Butlerと Peter Hartが作曲し、子供の俳優Mandy Millerの録音で1956年10月に発売された。UK singles chartには入っていない。
この曲のTOY DOLLSによるカヴァーは1982年のクリスマス・シーズンのシングルとして発売されたが、彼らの人気上昇を受けて2年後の1984年になってUK Singles Chart入りを果たした。10位以内を4週記録したが、2週目の12月29日週末に最高4位を記録している。彼らのシングルで10位以内に入ったのはこの曲だけだ。
本アルバムにはこの曲のほか"Firey Jack"などのシングル・カットされた人気曲が収録されている。なお、歌われているNellieというインテリ象は実在しない。TOY DOLLSの噛んで含めるような、歌詞の聞き取りやすい歌い方は童謡の歌い方にも近いが、トラッド(酒場で歌われる陽気なタイプ)にも近い。

TOY DOLLSは1979年に英国 England(Country) Tyne and Wear州 Sunderland市(単層の自治体)で4人が結成した。
現在は Durham州(単層の自治体)の Newton Hall村(Housing estate)を本拠とする3人のバンドだ。

本作は1983年2月に録音され3月にVOLUME RECORDSからリリースされた1stアルバム。オリジナルは14曲(34:02)。
UK album chartには入らなかったが、Indie Chartでは最高10位を記録した。

こちらは2007年(23 April 2007)にリリースされた再発盤。26曲。
大変貴重な初期の2枚のシングル(EP)、すなわち1980年にG.B.H. RECORDSからアナログ7インチ盤でリリースされたデヴュー・シングル"tommy kowey's car"の全2曲と、1981年にG.B.H. RECORDSからアナログ7インチ盤でリリースされたEP "the toy dolls ep"の全4曲を追加収録。そのほか、オムニバス"strength thru oi"に参加した音源など、合計12曲が加えられている。
収録作のアートワークを載せ、全曲の歌詞と"BURNING BRITAIN"の著者Ian Glasperによる解説を掲載している。Tim Turanによる完全リマスター。
LABEL: CAPTAIN OI (UK)

Youtube全曲試聴(オリジナル分のみ)
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。
Youtube試聴・パブで歌われるような陽気なフォーク調の曲(comic Irish songs)のサンプル(歌い手Val Doonicanはポップの人)

(コメント:犬丸)

1349 - demonoir limited 2cd 全曲試聴(DISC 2を除く)

BLACK METAL

前作ではインダストリアルやドゥームもミックスしたダーク(ゴシッキー)でアヴァンギャルドなサウンドを聴かせたが、本作は初期からのプリミティヴな凶悪ブラック・メタルに回帰している。その中で、各曲の間に入るインストのブリッジが音響的なもので、前作の実験性の片鱗を覗かせているが、凶悪タイプの曲が揃っているだけに、趣を変えてめりはりをつける効果があるかも知れない。ブラスト激走から、快速、ミッドテンポまでの展開で、凶悪だがかなり変化は多い。ヴォーカルは蛙のような声も出してバリエーションが豊富になっている。

1349は1997年にノルウェー Oslo市で4人が結成した。

本作は2010年(26 April 2010 )にリリースされた5thアルバム。通常盤は13曲(48:54)。
うち7曲はインストで最後の曲を除き1分程度と比較的短い。ヴォーカルの入る6曲それぞれの間に繋(つな)ぎとして挿入されている。ゲストにはTNTのギタリスト/リーダーRonni Le Tekroが1曲リードギターで参加。

こちらは通常盤と同時発売の限定デジパック2枚組ヴァージョン。ボーナスCDにはカヴァー曲"Strike Of The Beast" (EXODUS), "Rapture" (MORBID ANGEL), "Nerves" (BAUHAUS)を収録。3曲(13:00)。
LABEL: INDIE RECORDINGS (ノルウェー)

musicmp3全曲試聴(ボーナスCDの曲を除く)
Youtube全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

MARCO SERRATO - 6 canciones para cuervo 全曲試聴

AVANT-GARDE DOOM / FREE JAZZ

曲によっては音階とリズムがない訳ではありませんので、音楽に入るかも知れません。
インスト・アヴァンギャルド・ドゥーム。1曲目が強烈で久々に感動しました。これは何なんでしょうね。自らつけてるタグはDOOM、EXPERIMENTAL、HARD ROCK、METAL、PROGRESSIVE ROCK、ROCKなのですが、UKのアマゾンがフリー・ジャズに入れてました。本当に聴いてみたのでしょう。最後まで強烈でした。

Marco Serrato (Marco Serrato Gallardo)は、2004に結成して4枚のアルバム等があるスペイン Andalusia州 Seville市のドゥーム・バンドORTHODOX (現在はEXPERIMENTAL DOOM METAL/JAZZと言うことです)のリーダーで、バンドではヴォーカルとベースを担当している。最近はURSULAの David Cordero (ORTHODOXのミキシングやマスタリングをしている)とOMINOUSというプロジェクト・デュオもやっていてUTECH RECORDSから怪しい作品をリリースしている。

本作は2014年(March 17, 2014)にリリースされた彼のソロ・アルバム。6曲(29:35)。
リリースもとのALONE RECORDSは南スペインMalagaで15年間にわたりSTONER, DOOM, SLUDGE, METAL OF ALL KINDのリーダーとして55枚のアルバムを送り出してきた。
LABEL: ALONE RECORDS (スペイン)

bandcamp全曲試聴
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(コメント:犬丸)

SONNY VINCENT AND SPITE - spiteful

PUNK

元TESTORSのリーダーSonny Vincentのソロ作品。今回はSPITEというオール・スター・バンドを従えてのリリースで、最近のソロ作品とは一味違う内容。メロディック、ファスト、ラウドなイケイケのパンク曲に、STOOGESのSteve Mackayのサックスが大活躍している。さらに哀愁メロディーやブルージー、アコースティック等、今まで目立たなかった要素もあり、歌心にあふれたヴォーカルをベテラン・メンバーの安定感のある演奏がしっかりバックアップしている。

Sonny Vincentは1952年7月7日に米国 New York州 New York市で生まれた。
1975年にパンク・バンドTESTORSを結成した。バンドはMax's Kansas City, CBGB, Hot Club等に出演し、Mink DeVille, Cramps, Suicide, Dead Boys等と共演した。1980年にアナログ7インチ盤1枚だけを残して解散した。

本作は2014年(November 17th, 2014)にリリースされた。14曲。
Sonny Vincent以外のメンバーは、先ほど挙げたSTOOGESのSteve Mackay (Saxophone)のほか、DAMNEDの Rat Scabies (Drums)、SEX PISTOLSの Glen Matlock(Bass)という世界をまたにかけた大物ばかり。
LABEL: STILL UNBEATABLE (ドイツ)

Youtube試聴・本作1曲目"Sidewalk Cracks"
Youtube試聴・本作7曲目""Clouds
Youtube試聴・本アルバムTrailer

(コメント:犬丸)

SVARTRIT - ii 全曲試聴

BLACK METAL

ミッド・テンポが多く落ち着いた感じの北欧ブラック・メタル。メロディックな曲、叙情的なギターのトレモロに、ヴォーカルはがなり系だがシャウトより少し押し殺したような歌い方の部分が多く1stよりは地味。ドラムズはブラストもあってスピード感があるが、全体としてはミッド・テンポが中心。テクニカルで展開も多く、音質は現代的と言うのかかなりメジャーな感じがする。

SVARTRITは2003年に結成した、スウェーデン Dalarna県(lan)のバンド。バンド・メンバーはシンガーとGr兼Bassの2人でDsはヘルパーさん。2010年1月1日に2作のデモ音源を集めたEPでデヴューした。

本作はスウェーデンのMYSTERY OF DEATH PRODUCTIONSから1stアルバムと同じ日(September 29th, 2010)にリリースされた2ndアルバム。11曲(36:47)。
1stアルバムと同じ2009年遅くに録音された。ゲストと思われるヴォーカルのLikが参加している。Likは作曲にも参加していてバンドのメンバーとされていることもある。なお、同じ日に1stから3rdまでリリースされている。

こちらは2014年(June 30th, 2014)にリリースされた限定500枚再発盤。
LABEL: AVANTGARDE MUSIC (イタリア)

Youtube全曲試聴
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(コメント:犬丸)

TENEBROUS - opus magnum

BLACK METAL

ノイジーなブラック・メタル。悲しいメロディー~コールドなメロディーを、ノイジーなギターのトレモロで美しくサイケデリック~メランコリックに刻みながら、ゆったり聴かせるミッド・テンポのパートを中心に、ドラムズはガンガン疾走する感じ。彩としてスロー・パートやアコースティックな響きが使われ、インスト曲の10曲目などはフォーク(アコースティック)・ナンバー。ヴォーカルはやや高音しわがれ声でがなりたてる、ノイジーなブラック・メタルのタイプ。

TENEBROUSは1998年に米国 Florida州 West Palm Beach市で結成した。
現在はNew York市。結成メンバーはArmanen (guitar, vocals), VJS (drums, bass), Horidus (bass), Ixithra (guitar)の4人。この内の始め2人が現在のメンバー。後の2人(Horidusと Ixithra)は VJSと2人でETERNAL FUNERAL TRANCEを結成し2009年にアルバムがあるが、Horidusは2013年に死んだ。

本作は2009年(April 2nd, 2009)にリリースされた1stアルバム。10曲(43:55)。
ベースとドラムズが現在NIGHTBRINGERのギターとドラムズでex-KULT OV AZAZELのギター(2004,2005)/ドラムズ(2007,2009)/ベース(2010)だったVJS、ギターとヴォーカルはex-KULT OV AZAZELでギター(2009-2010/2012-2013)/ベース(2010-2012)だったArmanenの2人編成となっている。
LABEL: FOREVER PLAGUED RECORS (USA)

favtube試聴
favtube試聴はYoutubeを検索して連続再生します。間違ったヴィデオが再生されることがあります。再生画面右の矢印(>)でとばしてください。

(コメント:犬丸)

HORNWOOD FELL - hornwood fell (s/t) 全曲試聴

BLACK METAL

ノイジーな爆走ブラック・メタル。メロディー、スピード、アグレッションの3本の矢。ULVERの3rd"nattens madrigal"やDISSECTION、BORKNAGARの1st"borknagar"などを髣髴させ、ありそうでいて最近ではなかなか見当たらないタイプの本格派。ギターがノイズを撒き散らし、ベースがメロディックで、ぎゃあぎゃあ喚(わめ)きヴォーカルが乗る。冷厳やコールドな要素はなく、ほぼ全編ファストで熱く疾走する。

HORNWOOD FELLは2013年5月にイタリア Lazio州(Regione) Viterbo県(Provincia) Soriano nel Cimino基礎自治体(comune)で3人がスタートしたプロジェクト。
内2人はアヴァンギャルド・ブラック・メタル・バンドKAILASHのメンバー。

本作は2014年(February 2014)にデジタル・リリースされた1stアルバム。7曲(41:58)。

こちらは2014年(23 April 2014, Worldwide:October 22nd, 2014)にリリースされたCD化ヴァージョン。
CD化されたと言うより、デジタル・リリースと同時発売予定だったがプレスが遅れたらしい。
LABEL: AVANTGARDE MUSIC (イタリア)

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(コメント:犬丸)

BLOODBATH - grand morbid funeral 全曲試聴

DEATH METAL

スウェディッシュ/オールド・スクール・デス・メタル。
本作ではオールド・スクールな感じは薄く、トレモロで叙情性を出しつつ全体はブルータルで、スラッシュ・メタル的なパートも多い。ギターはテクニカルで若干モダンなリフもある。グロウルはハーシュで荒々しいがやや一本調子かな(?)。曲ごとの音楽的な違いはあるが、演奏の音色やヴォーカルの変化も少ないので差異は目立たない。

BLOODBATHは1998年にスウェーデン Stockholm市で4人が結成した。
結成メンバーはDan Swano (1998-2006)、ヴォーカルのMikael Akerfeldt (1998-2003, 2008-2012)ら。

本作は2014年(November 17th, 2014)にリリースされた4thアルバム。8曲(46:31)。
新たなシンガーとしてParadise Lostの Nick Holmesが参加している。ミックスはGhost Wardで David Castillo (Katatoniaのプロデューサー)が、マスタリングはStockholm Masteringで Thomas Ebergerがした。
LABEL: PEACEVILLE (UK)

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(コメント:犬丸)

LOTUS THIEF - rervm 全曲試聴

EXPERIMENTAL BLACK METAL / POST-BLACK METAL

スペース・ロックとネオ・メディエヴァル・ミュージック (メディエヴァル・ネオクラシカル/フォーク)を主体とした不気味な音に、シューゲイズやブラック・メタルを加え、キャッチーな要素も加えた、まさに唯我独尊のサウンド。
メディエヴァル(中世)ではなく古代ギリシアになるが、詩人ホメーロスの長編叙事詩"オデュッセイア"に基づく曲など、歴史的題材の曲を英語(現地では国語になる)の教師でもあるシンガーが作曲している。
ギターのメロディーなどがメロディックでかなりキャッチー。チャント的な印象のあるへなへなと歌われるコーラスも心地良い。フィールド・レコーディングも使い現代音楽的なアプローチもあるが、全体としてはロック色も強く聴きやすい(多分)。

LOTUS THIEFは2012年までに米国 California州 San Francisco市で男性2人、Otreborと Bezaelithがスタートしたプロジェクト。
Otreborは、クロアチア+オランダ+米国のエコ・ブラック・メタル・バンドOPHIDIAN FORESTのドラマーで、カスケイディアン・ブラック・メタル・バンドBOTANISTを1人でやっている。Bezaelithは2013年までBOTANISTに参加していた。
LOTUS THIEFの2012年の曲はBOTANISTの同じ年のアルバムに収録されている。プロジェクトは好評を博し、2013年には5人編成のレギュラー・バンドになった。この時点でOtreborがドラムズ、Bezaelithがベースを担当。

本作は2014年(自主(Digital?):28 April /SVART RECORDS(CD/LP/Digital):November 28th 2014)にリリースされた1stアルバム。
結成メンバーの2人によるデュオとして制作され、Otreborがドラムズを、Bezaelithがそれ以外の全パートとヴォーカルを担当している。
LABEL: SVART RECORDS (フィンランド)

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(コメント:犬丸)

MARE COGNITUM - phobos monolith 全曲試聴

ATMOSPHERIC BLACK METAL

アトモスフェリックで叙情的でありながら、ノイジーで暴虐的な要素もあるブラック・メタル。
硬軟自在な展開と音の重ねあわせで、冷たく悲しく激情的で不気味な音を織り上げる一方で、分厚い音で熱く疾走するパートはダイナミックでスリルに満ちている。一瞬の静寂などの練り上げられた展開もドラマティック度を高めている。
ギターは色々な音を使い分ける。ヴォーカルは低音咆え声と高音ぎゃーぎゃーを使うが、プリミティヴ・ブラックと共通したノイジーな音色で、エコーの多い録音なので低音と高音の感じの違いは少ない。ファストパートとゆっくりしたパートがあるが、極端なダウン・テンポはない。
長尺曲ですが、メロディーが変化し、音色も大きく変わってゆく展開なので、あまり長くは感じないと思います。

MARE COGNITUMは2011年に米国 California州 Los Angeles郡(County) Santa Ana市で Jacob Buczarskiがスタートした。
彼が全パートを担当する一人バンド。

本作は2014年(November 3rd, 2014)にリリースされた3rdアルバム。4曲(49:39)。
アートワークはルーマニアのLuciana Nedelea (MOLOCHのカヴァーの絵など)が、レイアウトはイタリアのFrancesco Gemelli (AVANGELISTのロゴ, URNAのアートワーク)が担当した。
LABEL: I VOIDHANGER RECORDS (イタリア)

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(コメント:犬丸)

SHEAVY - best of sheavy: a misleading collection 全曲試聴

STONER

全部新曲。タイトルは悪ふざけか何かとの事。悪い人達。
ヴィンテージでラフな音のハード・ロック/ストーナー・ロック。唯(ただ)一人残る結成メンバーのヴォーカルは特にスローな曲でオジーを連想させるが、アップ・テンポではかなりメタルだ。曲はややアップ・テンポが多く、演奏もかなり熱を帯びたギターとなって、全体にメタルの感覚が濃くなる。かなりメタル寄りだが、安心して聴けるストーナー・バンドだ。

SHEAVYは1994年にカナダ Newfoundland and Labrador州 St. John's市で5人が結成した。
初期の1~2作はサイケデリック・ストーナー色が濃かった。最近(2007年作から)は5人編成になっていたが、1stからrthまでは4人だった。

本作は2014年(May 8th, 2014)にリリースされた10thアルバム。10曲(49:13)。4人編成になっている。
LABEL: DALLAS TARR RECORDS (USA)

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(コメント:犬丸)

ILL OMEN - enthroning the bonds of abhorrence 全曲試聴

BLACK METAL

けだるい陰鬱さが漂う、どこか雅楽のような響きが極めて特徴的な、エクスペリメンタル・ブラック・メタル。
ファストなパートもあるがダウンテンポが目立ち、世紀末ソドムの市を思わせる、優美で荘厳で廃頽した感覚が全編に漂っている。どの曲も霧の立ち込めた廃墟の山城のような冷厳さで、冷たさや悲しさと同時に叙情的な美しさもあるメロディーばかりだ。モノトーンな世界だが惹き付けて放さない背徳的な雰囲気で埋め尽くされている。聴くほどに衝撃的な内容だと思うようになるかも知れない。

ILL OMENは2006年にスタートした、オーストラリア New South Wales州のバンド。
ex-FUNERAL MOURNING (Desolate名義)で、現TEMPLE NIGHTSIDE (IV名義)や NAZXUL (Mitchell Keepin名義)の IVの一人バンド。

本作は2014年(May 23rd, 2014)にリリースされた2ndアルバム。11曲(1:01:40)。
LABEL: NUCLEAR WAR NOW! PRODUCTIONS (USA)

Youtube全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)
2014/10/23 初稿
2015/1/10 第2稿(コメントの一部と試聴を改稿しました)

WITCHMASTER - antichristus ex utero

BLACK METAL

スラッシーな爆走ブラック・メタル。
ざくざくと爆走するブラック・メタルだが、ブラスト等以上にパンク的な疾走ロックンロールの傾向が強く、クラスト等のハードコア・パンクのテイストもある。私には、かなりパンクメタルな様にも聴こえるが、やはりブラック・メタルだから邪悪なところもある。

1996年に3人で結成した、ポーランド Zielona Gora出身で、現在は英国 Londonを本拠地とするバンド。

本作は2014年(October 28th, 2014)にリリースされた5thアルバム。11曲。
現在(本作)のメンバーは、現BEHEMOTH/ AZARATHで ex-CHRIST AGONYのドラマーInferno、現CHRIST AGONYで ex-VADER/PROFANUMの Reyash、ex-PROFANUMの Geryonと Bastisの4人。この内、Reyashと Geryonが結成時からのメンバー。
LABEL: OSMOSE PRODUCTIONS (フランス)

Youtube全曲試聴
Youtube全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。
Facebook試聴・作品全般(特に本作の試聴と言う訳ではありません)

(コメント:犬丸)
2014/10/23 初稿
2015/1/10 第2稿(コメントの一部と試聴を改稿しました)

FIRST STEP TO FAILURE - when best friends become strangers 全曲試聴

MELODIC HARDCORE / MELODIC PUNK

ファスト・メロディック・ハードコア。
以前FAT WRECK CHORDSのロゴをもじった物を使っていた事でも判るだろう音で、新味がないといわれそうな、正攻法の音作りをしている。
しかし個性はしっかり持っている。かすれ気味の声に常に哀愁が感じられるラフなヴォーカル。ドコドコと走るラフな感覚のドラムズ。哀愁のトレモロ・リフやメタリックなソロなどギターは聴きどころが多い。演奏全体がテイスティーで程々にラフで聴きやすい。疾走の多いアッパーなサウンドながら、ちょっと湿っぽいメロディーが沢山盛り込まれているのも特徴。FAT直系とは微妙な違いがあるようだ。

FIRST STEP TO FAILUREは2007年に英国 Scotland(Country) Barrhead町(Town)/Glasgow市(City)/Dundee市(City)で4人が結成した。
本作以前には、2012年にデヴューEPがある。

本作は2014年(September 23rd, 2014)にリリースされた1stフルアルバム。11曲。
LABEL: COLD WAR LEGACY RECORDS (UK)

bandcamp全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

BHLEG - draumr ast 全曲試聴

BLACK METAL

冷たく凶悪でダークなブラック・メタル。叙情性もかなり高い。
ノイジーなギターのトレモロのリフと、叫ぶヴォーカルを主体に、アトモスフェリックな音やアコースティック・ギターのパート、時折聴かれるつぶやき・ささやきのようなヴォイス等からなり、時にBURZUMを連想させる。トレモロのリフと叫ぶヴォーカルと言えば新鮮味がないように聴こえるが、インスト・パートには若干のアヴァンギャルド性も感じられる。

BHLEGは2013年にスウェーデン Gothenburg市(kommun)で2人が結成した。
リード・ヴォーカルがベースを、サブのヴォーカル(backing, screams, whispers担当)がギター、キーボード、ハンドドラムズ(シャンベのように手で叩くドラムセット)を演奏する。2人ともLJUSETと言うDEPRESSIVE BLACK METALの元メンバー。

本作は2014年(December 1st, 2014)にリリースされた1stアルバム。9曲(53:48)。
LABEL: NORDVIS PRODUKTION (スウェーデン)

bandcamp全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

SUTEKH HEXEN - become 全曲試聴(ボーナス・トラックを除く)

DRONE NOISE / EXPERIMENTAL BLACK METAL

ニミマルなドローン・ノイズからなるエクスペリメンタル・ブラック・メタル。
アンビエントでダークでエキサイティング。3曲目冒頭のようにプリミティヴ・ブラックとの共通性を濃く感じさせる音使いの部分もあるが、本作はミニマルなノイズ要素が強い。ボーカルもノイズ化しているがメロディーがかすかにあり、意外かも知れないが爆発的にドラマティックな展開も用意されている。とは言え、普通の音楽が持っているものを音楽に求めない人が、恍惚として聴き入るだろう。

SUTEKH HEXENは2010年に米国 California州 Oakland市で2人が結成したが、メンバーは一定していない。

本作は2012年(October 31st, 2012)に米国のAURIS APOTHECARYからオープン・リール・テープで99本限定でリリースされたEP。2曲(29:48)。
その後米国のKING OF THE MONSTERS RECORDSからアナログ12インチ盤でも発売された。

こちらは2014年(10th NOVEMBER)にリリースされた初めてのCDによる再発。1曲追加し、全3曲(39:53)。
追加曲は元の1曲目と2曲目の間に収録している。2013年にTERMINALスタジオでJames Plotkinが Tracking/mixingした。
LABEL: COLD SPRING (UK)

ololo.fm試聴・本作1曲目"Five Faces Of Decay"
ololo.fm試聴・本作3曲目"The Voice : The Void"

(コメント:犬丸)

DOWNFALL OF GAIA - aeon unveils the thrones of decay 全曲試聴

CHAOTIC HARDCORE / SLUDGE / POST-BLACK METAL / NEO-CRUST

カオティック・スラッジ。
ダークで荒涼としたある種のブラック・メタル的感覚と、CONVERGEのようなニュー・スクール・メタルコア的なカオティック・ハードコアの感覚を持ち、暗くて不穏でバイオレントな雰囲気を漂わせている。スロー・パートにクラスティーな疾走を時々はさみ、叙情性の高いトレモロのギターと言葉を投げつけるような殺伐とした叫び声のヴォーカル。この辺りが、かなりブラック・メタルの物に近い彼らの美意識を感じさせる。

DOWNFALL OF GAIAは2008年にドイツHamburg/Berlin/Hannoverのメンバーが結成した。

本作は2014年(November 7th, 2014)にリリースされた3rdアルバム。7曲(01:00:09)。バンドのメンバーは4人。
LABEL: METAL BLADE RECORDS (各国)
* METAL BLADE RECORDSは各国で発売されますが、著作権の契約は米国本社ではないかと思います。

musicmp3全曲試聴

(コメント:犬丸)

OFFICER DOWN - dead lands 全曲試聴

MELODIC PUNK / MELODIC HARDCORE

疾走するメロディック・ハードコアとミドル・テンポのメロディック・パンクをミックスした展開。
ラフにドコドコ叩くドラムとパンキッシュでダイナミックなベース・ラインで弾む感じのリズム・パート、ややハスキーな声の太いヴォーカル、良い感じに適当なシンガロングなど、全体がかなりワイルドな作り。ファストな部分はUSっぽく、FAT WRECK CHORDSものとも共通点があるが、それに加えてかなりアウト・ロウ・パンクな傾向が強い。一応単純そうなヴォーカルだが、部分的にでてくるスロー目のパートではねっちり激情的にスクリームするなど、いろいろな変化をつけている。

OFFICER DOWNは2005年に英国 England(Country) Worcestershire郡(County) Evesham郡(Civil Parish) / Bristolユニタリー(Unitary=City & County)の4人(程度)が結成した。

本作は2014年(07 July 2014)にリリースされた2ndアルバム。10曲。現在ノメンバーは3人。
LABEL: CODE 7(uk)/TNS RECORDS (UK)

bandcamp全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

UNCLE BARD AND THE DIRTY BASTARDS - get the folk out!

IRISH PUNK

バンドとしてはFOLK'N'ROLLを掲げていて、IRISH FOLK ROCKとも書かれているが、アイリッシュのトラディショナル色濃い目のセルティック・パンクだ。
パブで歌われる早口言葉的なフォーク・ソングのタイプの陽気な曲が多く、全体としてはティン・ホイッスルやアイリッシュ・フルート、バウロン、イリアン・パイプス(室内の合奏で使うふいご式バグパイプ)、テナー・バンジョー、マンドリン、car hornなどのトラッド・テイストの楽器を多用するお祭りパンクだ。
その中に、ややハスキーなヴォーカルやメロディーが多少の哀感を加え、味わいを出している。アイルランドにも数次にわたって侵攻して英国もツアーし、アイルランドのFOUR MEN AND A DOG (フォーク・クロスオーヴァー・ロック)や英国のJAMIE CLARKE'S PERFECT (ex-POGUES)、米国のDROPKICK MURPHYS等と共演している。

UNCLE BARD AND THE DIRTY BASTARDSは2007年5月にイタリア北部で結成した。
2013年時点の情報では7人のバンドだ。

本作は2014年(2014 12 2)にリリースされたアルバム。15曲。メンバーは6人。
2010年に"Drinking not Thinking"というフルアルバムが、2013年に"Up the Bastards"と言う4曲入りEPがあるので、本作は2nd(またはそれ以後の)フルアルバムになる。
LABEL: HEPTOWN RECORDS (スウェーデン)

reverbnation試聴
reverbnation試聴は全般の試聴です。コメント制作時点では、本作2曲目"Black Sheep"、本作3曲目"Rambling Bhoys"、本作4曲目"Green Shamrock Shore"、本作12曲目"I Only Got One Pint"、本作10曲目"1.21 Jig-O-Reel Set"、及び本作以外の"Part of Me", "I did not Belong to this World", "Up the Bastards!", "Come Out Ye Black & Tans"の9曲が試聴できます。
car hornは昔のラッパ式の車の警笛ですが、アイリッシュ・パブ・ソング等では時々聴かれるようです。

(コメント:犬丸)

SONNY SIMMONS AND MOKSHA SAMNYASIN - nomadic 全曲試聴

PSYCHEDELIC ROCK / EXPERIMENTAL DRONE METAL / FREE JAZZ

またSVART RECORDSの問題作。本作はPSYCHEDELIC ROCKと言うふれこみだが、SONNY SIMMONSは有名なジャズ・ミュージシャンのアルト・サックス奏者。1966年に変なジャズ専門のESP-DISKから初のリーダー作アルバムをリリースし、以後、なぜかLightnin' Hopkins等の土着ブルーズ専門のレーベルARHOOLIE RECORDSからリリースしたり、フランク・シナトラ主宰のREPRISEの様なメジャーからもリリースしたり、すでに21ものリーダー・アルバムがある。音は試聴を聴けばお分かりのように、PSYCHEDELICではあるが、、、やはりフリー・ジャズじゃないのコレは。だがしかし、MOKSHA SAMNYASINとの共演ということもあって彼の作品の中ではサイケ色が強いのは確かで、EXPERIMENTAL METALや DRONE MUSICを聴く人に馴染みやすい作品と言う事になるのだろう。シタールがフューチャーされているので、ラビ・シャンカール(英語表記:Ravi Shankar)影響下の60年代後半~70年代のサイケデリック・ロックも連想させる。最近こういうのがなかっただけに新鮮だ。

SONNY SIMMONSは1933年に米国 Louisiana州 Sicily Island村(Village)で生まれた。本作録音時で78歳ぐらいになる。

MOKSHA SAMNYASINはベース/ドラムズ/シタールのフランスのトリオ。
メンバーはシタール奏者のMichel Kristof (OTHER MATTER), ベーシスト(ここではドラムズとエレクトロ)のSebastien Bismuth (ABRAHMA - SMALL STONE RECORDSからアルバムがある), ギタリスト(ここではベース)のThomas Bellier (SPINDRIFT, BLAAK HEAT SHUJAA - 両方ともTEE PEE RECORDS等からアルバムがある)のバンド(MOKSHA SAMNYASINとしての作品は未詳)。Thomas Bellierのみ米国人。

本作は2014年(November 28, 2014)にリリースされたこの組み合わせでの1stアルバム。
2011年にパリとニューヨークで録音され、MONSTER MAGNETや STRUNG OUT, FU MANCHU, SLAYERのプロデューサーMatt Hydeによりマスタリングされた。
LABEL: SVART RECORDS (フィンランド)

bandcamp全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

ISOLE - calm hunter 全曲試聴

FOLK DOOM METAL / EOIC DOOM METAL

ミッド・テンポからスロー・テンポで、美しいメロディーを聴かせるエピック・ドゥーム・メタル。
美しく哀愁のこもった、耽美的でややフォーキーなメロディー(歌メロもギターソロ共に)を、グロウルも入るがクリーン・ヴォイスを中心にして歌う。10年前に改名するまではヴァイキング・メタルのバンドであったと言う。今回の作品もダークではあるが、勇壮で物悲しいタイプのヴァイキングのファンに大いにアピールする様な、勇壮にして雄大なサウンドになっている。穏当でまろやかなサウンドではあるが、彼らの経歴から生み出せる物をジャンルに囚われずに纏め上げた、個性のにじみ出るサウンドでもある。
やや評価が分かれているようだが、純粋なドゥームにこだわって聴くのであればまったくふさわしくない。どちらかと言えば、ヴァイキングや美メロのエピックとしての方が高く評価されよう。

FORLORNは1991年にスウェーデン Gavleで結成した。
FORLORN名義では1枚もアルバムを出さずに、2004年にISOLEに改名した。翌年にFORLORNの音源を集めた編集盤アルバムがある。

本作は2014年(November 28th, 2014)にリリースされた6thアルバム。7曲(51:02)。
改名時から10年来のドラマーJonas Lindstrom (ヴァイキング~エピックのEREB ALTORのプロデューサー)は本作録音後に脱退しているが、本作の録音とミキシングは彼がした。
LABEL: CYCLONE EMPIRE (ドイツ)

musicmp3全曲試聴

(コメント:犬丸)

PIKODEATH - thief in dir

DEATH METAL

スラッシーなデスメタルだが、ブラストはするもののややスピードを落としたダークなサウンド。ヴォーカルもグロウルからガテラルまでの間で、全体にスラッシュとゴア・グラインドがミックスされている。ダークな雰囲気も、いかつくえぐい風合いも、そしてスラッシーな勢いもある。ギターも面白く展開も多様でマニアも退屈させない、懐の深いバンドです。

PIKODEATHは1998年にチェコ Liberec州 Liberec市で4人が結成した。
結成メンバーは、Joseph Vich (Pepino) (guitar), Eduard Bilkovsky (drums), Michal Apparent (Tazman) (vocals), Petr Rericha (Vetchy) (bass)の4人。当時はスラッシュ・メタルのバンドであった。今回が1stアルバムですが、何分(なにぶん)にもバンド暦が長いので、過去メンバーが10人いてます。

本作は2014年(August 1st, 2014)にリリースされた1stアルバム。9曲(27:43)。
現在のメンバーは、Pepino (Gitarre), Lucki (Bass), Ma?etazo (Schlagzeug)、Loppi (Sanger)で、Loppiはドイツ Sachsen自由州(Freistaat) Zittau市の人です。
LABEL: DEFENSE RECORDS (ポーランド)/ MAXIMED RECORDS (チェコ)/ DAMNED PAGES (ポーランド)/ ADRENALIZER(ポーランド)
本作CDは4レーベルの共同リリースです。

bandzone試聴・バンドのオフィシャルのページ
曲タイトルの後に本作アルバム名が括弧書きされている分が、本作からの音源です。曲タイトルの前の番号が、本アルバム中でのトラック番号です。

(コメント:犬丸)

SHAMBLES IN A HUSK - die, device, die 全曲試聴

POST-PUNK / MELODIC PUNK / MATH-PUNK

楽曲はメロディック・パンクのものだが、テクニカルで変則リズム等を取り入れたマス・ロック~ポストハードコアの演奏を伴い、かなり激情的なヴォーカルを乗せている。展開はテンポが変わり演奏は複雑だが、収録曲はいずれもアップテンポで乗りが良い。メロディックだが発狂的で、各パート(特にギター、キーボード)に聴き所が多い。メロディック・パンクにFUGAZIや DILLINGER ESCAPE PLANをミックスしたサウンドとも言われる。

SHAMBLES IN A HUSKは2013年遅くに英国 Scotland(Country) Glasgow市(City)で4人が結成した。
結成したのは解散したマスパンク・バンドCRUSADESと解散したインディー・ポップ/マスポップ・バンドDARIEN VENTUREのメンバー4人で、彼らはNO KILTERや SUPER ADVENTURE CLUBと言うバンドもやっていたようだ。

本作は2014年(13 October 2014)にリリースされたデヴューEP。5曲。
LABEL: COLD WAR LEGACY RECORDS (UK)

bandcamp全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

PRIMORDIAL - where greater men have fallen 全曲試聴

FOLK METAL

叙情的で勇壮なセルティック・フォーク・メタル。
クリーン・ヴォイスで堂々と歌う。一本調子ではあるがどの曲もゆったりしたミッド・テンポのドラマティックなサウンドだ。ギター・リフはトレモロ多用。演奏も他のバンドとは貫禄が違う。
演奏面ではフォーク色はあまりないが、彼らの場合は歌詞がフォーク・メタルになっている。ケルトの文化遺産、歴史や民族の苦難を歌っており、魂のこもったヴォーカルにはただならぬ迫力とパワーがある。荒涼とした大自然と誇り高い民族の歴史を物語るかのような立位置が、ひしひしと伝わってくる作品だ。

PRIMORDIALは1993年にアイルランド共和国 Dublin市で5人が結成した。
5人ともが1987年から1992年まで存在したFORSAKENと言うBATHORY等のカヴァー・バンドのメンバーだった。

本作は2014年(November 25th, 2014)にリリースされたアルバム。8曲(58:38)。
録音・プロデュースはコロムビア出身(英国在住)のJaime Gomez Arellano (ULVER、CATHEDRAL、FALLOCH、ALTAR OF PLAGUES、GHOST、GATES OF SLUMBER、TURISAS等)がした。
LABEL: METAL BLADE (各国)

Youtube全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

LAST ROUGH CAUSE - subculture

OI

ヴォーカルにいかつさがないのでポップ性が強く感じられるが、80年代からのバンドだ。メロディックなギターラインやその音質は当時の雰囲気を持っている。やや明るい曲の中に、わずかな哀愁を漂わすメロディーも味わい深く、ポップなだけに終わってはいない。本作からの試聴曲(本作1曲目)は伸びやかなメロディーがどこかトラディショナルな感じだ。

LAST ROUGH CAUSEは1983年夏に英国 England(Country) Durham郡(County) Darlington市で結成した。
当時のメンバーはAndy Wears (vocals, bass), Max Turnbull (drums), Ste Smith (guitar)の3人。
1985年に自主制作アナログ盤7インチEPでレコード・デヴューし、80年代にOI! RECORDSと RELEASED EMOTIONS RECORDSから合せて2枚のスプリットがある。このうちはじのスプリットは1995年にSTEP-1 MUSICからCDで再発されている。
2003年に自主制作CD-Rミニ・アルバム(EP)がある。
2010年にファースト・アルバム(CD)を NORTHERN SCUM MUSICからリリースし、同じ年に自主制作のCDシングルもリリースしている。
2011年にはRANDALE RECORDSからアナログ10インチで、2012年にはSUNNY BASTARDSからアナログLPと CDでスプリットがある。
2012年にはポーランドのBAD LOOK RECORDSから旧音源の編集盤がCD-Rでリリースされている。

本作は2014年(5. September 2014)にリリースされた2ndアルバム。15曲(58:20)。
結成時とはギタリストのみ変わっている。
LABEL: SUNNY BASTARDS (ドイツ)

Youtube試聴・本作1曲目"Streets and Avenues"
ololo.fm試聴・本作2曲目"Fat Cat"
ololo.fm試聴・本作3曲目"Gotta Move On"
ololo.fm試聴・本作14曲目"Always Had It Easy"
ololo.fm試聴・本作15曲目"Glory Days"
reverbnation試聴
ololo.fmの本作からの試聴があまり音質が良くないようなのでreverbnation試聴をつけましたが、こちらにはコメント制作時点では2010年のアルバムから3曲がUPされています。

(コメント:犬丸)

ALKOHOLIZER - free beer surf's up! 全曲試聴

THRASH METAL

バンド名もですが曲のタイトルもTANKARD路線かいな、のバンドです。
演奏は達者でその路線からも想像がつくように、音楽的な捻りのないストレートなスラッシュ・メタル。
TANKARDよりSODタイプのハードコア・パンクのような吐き捨てヴォーカルと、ちょとパンク/オイ的感覚のラフなコーラス隊の活躍に、大変器用でどことなく適当なギター・ソロが入り、やたら聴かせどころをつないだように展開。疾走曲が多く、曲やリフはメロディックでキャッチー。ヴォーカルの奇声や高速ギター・ソロなどが良い効果を挙げている。勢いそのものが彼らの音楽性で、捻りはなくてもサーヴィスは満点。

ALKOHOLIZERは2006年にイタリア Sardinia島(州) Sassari市で4人が結成した。

本作は2014年(November 22nd, 2014)にリリースされた2ndアルバム。10曲(41:33)。
録音/ミックス/マスターはCADAVERIAのギタリスト(2009年加入)ら。
LABEL: PUNISHMENT 18 RECORDS (イタリア)

bandcamp全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)