EYEHATEGOD - original album collection cd box set (4CD) ボーナスを除く全曲試聴

SLUDGE

1stから4thまでを集めた限定セット。陰鬱だが荒々しい、ずるずるヘヴィーなスラッジ。
ダウン・テンポの印象が強いが、多様に複雑な展開があってテンポも変化する。ノイズ、ヘヴィー・ロック、さらにブルーズやサザンロック(特に4thで顕著)等も取り込まれている。

EYEHATEGOD は1988年に4月20日に米国 Louisiana州 New Orleans市で結成した。
もっとも初期は、ギターの Jimmy Bower (現在まで参加)、ドラムズの Joe Fazzio (1988年中に脱退)、ベースの Kevin Noonan (1988年中に脱退)、シンガーの Chris Hillard (1988年-1989年)等がメンバーだった。
まもなく、2代目シンガーに Mike IX Williams (1989年-現在まで), 2代目ドラマーに Joe LaCaze (1989年-2013年、2013年没)を加え、もう1人のドラマー(ツイン・ドラムズ)は Joey Delatte, もう1人のギター(ツイン・ギター)は Mark Schultz (1995年まで参加), ベースは Steve Dale (1988年-1992年)と言う初期メンバーで2作のデモ(1989年、1990年)を制作した。

"in the name of suffering" は1992年 (December 1, 1992) にフランスの INTELLECTUAL CONVULSION からリリースされたファースト・アルバム。10曲(35:03)。
バンド・メンバーは5人。特にノイジーでロウなサウンドで、低予算での録音のためともいわれているが、ハードコアの名残かも知れない。陰鬱な印象も特に強い作品。
INTELLECTUAL CONVULSION は2、3千枚のアナログ盤のみでプレスを止めた為、バンドは新たにドイツの CENTURY MEDIA RECORDS と契約し、1992年中にCDとカセット・テープで再発された。

"take as needed for pain" は1993年 (September 9th, 1993) に CENTURY MEDIA RECORDS からリリースされた2ndアルバム。12曲(49:54)。
バンド・メンバーは5人。1曲目はノイジーに始まり、ロックンロールのグルーヴもあるが、ストーナー・リフが現れ、スロー・ダウンして行きヴォーカルも沈み込んでいく…。1stよりストーナー寄りでノリのある曲も多い。

"dopesick" は1996年 (March 25th, 1996) にリリースされた3rdアルバム。12曲(38:49)。
バンド・メンバーは5人。1stアルバムに近い方向で、音楽性や完成度が高く、一般にもっとも評価の高い作品。1stほどロウでないのは録音が良いからだろう。陰鬱さも1stほどではない。
本作の後、公式に告知はしていないがバンドは活動をしなくなった。実質的には1998年に活動を停止し、メンバーはサイド・プロジェクトに集中することになる。

"confederacy of ruined lives" は2000年(October 23rd, 2000)にリリースされた4thアルバム。10曲(40:09)。
バンド・メンバーは5人。バンドは2000年に、休んでいた活動を再開し、その年に本作を発表した。
ブルーズとサザン・ロックのテイストがやや濃いめで、かなりノリのいいリズム感が目立つ。スワンプを連想させるある種の怪しさも感じる。

こちらは2015年(April 13th, 2015)にリリースされたCD4枚組。57曲。
先に書いた1stから4thまでの4枚のフルアルバムを1箱に収めた限定ボックス・セット。
1stアルバムにはデモ音源の4曲を追加収録、2ndアルバムにはスプリットや単独のEPの音源6曲を追加収録、3rdアルバムには別ヴァージョン2曲と"Dopesick Jam"の合計3曲を追加収録し、4thアルバムには何も追加していない。それぞれの曲数は14曲(54:48)、18曲(1:09:51)、15曲(1:00:55)、10曲(40:20)。
LABEL: CENTURY MEDIA RECORDS (ドイツ/EU)

Youtube試聴・1stアルバム "in the name of suffering"オリジナルの全曲(追加曲無し)
Youtube試聴・2ndアルバム "take as needed for pain"オリジナルの全曲(追加曲無し)
Youtube試聴・3rdアルバム "dopesick"オリジナルの全曲(追加曲無し)
Youtube試聴・4thアルバム "confederacy of ruined lives"全曲

(コメント:犬丸)

SAND - death to sheeple

METALCORE (JAPANESE ARTIST)

少しスロー・テンポでざくざくの、超ヘヴィー・サウンド。スラッシュ・メタルを今まで誰も出来なかったレヴェルにまで凶暴化させたサウンドと、ビートダウンを盛り込んだハードコア・パンクのスピリットと融合させた作品。
ギターの音はヴァイオレントでヘヴィー。ヴォーカルもヴァイオレントでヘヴィーだが、そのいかつさを保ちながらも曲の持ち味を引き出す柔軟性もある。これは演奏も同様だ。楽曲の面を見てもかなり音楽的変化に富んでいる。リズム・セクションは硬質なサウンドで、ヘヴィーでありながら勢いまかせではなく、楽曲のベースを緻密に構築している。
出て来るサウンドはブルータルだが、演奏内容はテクニカルだ。

SAND は1999年大阪で結成。
大阪アメリカ村を本拠地として活動し、2003年に 1stアルバムをリリースした。その後2007年に 2ndアルバムを、2013年に3rdアルバムをリリースした。

本作は2015年(October 7, 2015)に日本でリリースされた4thアルバム。11曲。
ゲストは前作でも参加していた京都のラッパー ANARCHY 。
LABEL(オリジナル): PIZZA OF DEATH (JAPAN)

こちらは2016年にリリースされた米国盤。
LABEL(米国盤): FAST BREAK! RECORDS (USA)

Youtube試聴・本作1曲目 "March Of Cruelty"
Youtube試聴・本作2曲目 "Lalalala"
ololo.fm試聴・本作3曲目 "Treatment" feat. Anarchy
ololo.fm試聴・本作4曲目 "drowsy"
ololo.fm試聴・本作5曲目 "Vapid"

(コメント:犬丸)

HORSE LATITUDES - primal gnosis

DOOM METAL / DRONE

ドゥーム・メタルとしては独特な響きを持ったサウンド。暗黒(ダーク)で美しい。サイケデリック・ドローン・ミュージックといった方が良いだろう。演奏からはプログレ的なアプローチやスラッジの音も感じられる。
落ち着いて聴く事の出来る、雄大な展開をもった曲は、暗くてどこか悲壮感が漂う。
ツイン・ベースでギターレスという独特の編成も、彼らの個性につながっている。1曲を除いて10分以上の長尺曲が続き、20分を超える曲(21:20)もある。
常に歌メロがあって歌を中心に進行して行くのではなく、場面場面に断片的に歌が入る。その場面に応じてヴォーカル・スタイルも多彩で、そのためヴォーカルの印象は薄いが、それぞれの場面の演奏に上手く溶け込んでいる。

HORSE LATITUDES は2009年にフィンランド Uusimaa県 helsinki市で結成した。
結成メンバーは Vellu (Bass), Heidi (Bass), Harri (Drums, Vocals) の3人。
また、2004年から Antti (Moog, Noise)が加わったことが、サイケデリックでプログレッシヴなサウンド作りにプラスになっている。
バンド名は DOORS のソング・タイトルからだろう。

本作は2016年(March 25th, 2016)にリリースされた4thアルバム。5曲。
Antti 参加後初のアルバム。マスタリングは James Plotkin (ex-REGURGITATION, ex-O.L.D., ex-KHANATE, ex-LOTUS EATERS, KHLYST) がした。
LABEL: RITUAL PRODUCTIONS (UK)

Youtube試聴・本作4曲目"New Dawn"
Youtube試聴・Primal Gnosis album trailer
Youtube試聴・DOORS の "Horse Latitudes" と言う曲(?)等いかがでしょう

(コメント:犬丸)

BEASTMAKER - lusus naturae

DOOM METAL

オジー似のヴォーカル。
ギターは BLACK SABBATH よりさらに歪みが強められている。
曲はダウン・テンポでドローンな感じのうねうねとしたメロディーが続き、サバス以上に暗黒で憂鬱。ブルージーで、サイケデリックな色彩も濃い。
細かく見れば少なからず違いがあるが、基本的にはやはりサバス系だ。

BEASTMAKER は2014年に米国 California州 Fresno市で結成した。
メンバーは、John Tucker (Bass), Andres Alejandro Saldate (Drums), Trevor William Church (Guitars, Vocals)の3人。

本作は2016年(March 26th, 2016)にリリースされた1stアルバム。12曲。
LABEL: RISE ABOVE (UK)

Youtube試聴・本作1曲目"Clouds in the Sky" (2015年のEP音源のためヴァージョンが違う可能性があります)
Youtube試聴・本作2曲目"Eyes Are Watching" (2015年のEP音源のためヴァージョンが違う可能性があります)
Youtube試聴・本作6曲目"you must sin"
bandcamp試聴・本作7曲目"Burnt Offering"
Youtube試聴・本作10曲目"Astral Corpse" (2015年のEP音源のためヴァージョンが違う可能性があります)

(コメント:犬丸)

BLOOD CEREMONY - lord of misrule

DOOM METAL / HARD ROCK

グルーヴィーでグッド・フィーリングなハード・ロック。某サイトではありませんが「ぜひ感想を聞かせてください!」と言いたくなるのはこの曲。本作からの2曲目の公開となる7曲目の "Flower Phantoms" です。下にある試聴リンクからお聴き下さい。何を期待していたかによるだろうが、「わて、おちょくってんのか?」と言う人もあろうかと思われる。でも良い声ですね。
本作からの1曲目の公開曲 "Old Fires" の方が、何を期待していたかによるだろうが、それらしい曲だろう。でも、明るいですね。
この2曲の試聴ではアルバムの全体像は掴み難いので、今の所はこれ位しか書けません。 2011年の2ndアルバムの告知に「衝撃的暗黒ハード・ロック・バンド」と書いてありましたが、「暗黒ハード・ロック」を期待していた人には「衝撃的」ですね。でもフルアルバムとしては前作に当たる2013年の "eldritch dark" だって結構明るかったと思いますよ。え、本作の告知にも「サイケデリック暗黒ハード・ロック」って書いてあるんですか。頭が不調っぽい怪しさは感じられますが、サイケデリックと言うより、この人たちが行っちゃってるのでしょう。

BLOOD CEREMONY は2006年にカナダ Ontario州 Toronto市で結成した。
中心的メンバーは女性シンガーでフルートとオルガンも担当する Alia O'Brien とギターの Sean Kennedy の2人。
O'Brien のフルートは JETHRO TULL の Ian Anderson を髣髴させると言われている。
その他、ベーシスト Chris Landon とドラマー Andrew Haust を加えた4人が初期のメンバー。

本作は2016年(March 25th, 2016)にリリースされた4thアルバム。9曲。
メンバーは4人。現在、ベースは Lucas Gadke ドラムズは Michael Carrillo に替わっている。
プロデュースは ELECTRIC WIZARD と MADNESS の多くの作品のプロデュースや UNCLE ACID や日本の MICHELLE GUN ELEPHANT のエンジニアをやっている英国人 Liam Watson 。しかし、この人はさらにさかのって90年代には、 Ronnie Dawson などのエンジニアをやっていた人で、本作のプロデュースにはふさわしい人だ。
LABEL: RISE ABOVE (UK)

Youtube試聴・本作7曲目"Flower Phantoms"
Youtube試聴・本作8曲目"Old Fires"
Youtube試聴・ついでだから "Ronnie Dawson - Rockin' Bones" 等いかがでしょう

(コメント:犬丸)

NORTH - light the way 全曲試聴

ATMOSPHERIC SLUDGE

スローでヘヴィーなざくざくしたスラッジに、アトモスフェリックな浮遊感が深みを加え、時には不気味なダークネスを、時にはやるせないほどの憂鬱を感じさせる。
前作 (初期の録音を含む編集盤) では美しいインスト・ポストロックの部分も印象が深かったが、前作以上に暗く憂鬱な曲が多い。とは言え6曲目など美しさが勝った曲もあり、他の曲でもそういう要素も聴くことが出来る。

NORTH は2005年に米国 Arizona州 Tucson市/Phoenix市で結成した。
結成メンバーは Zack Hansen (Drums), Evan Leek (当時は Bass のみ), Ty Engle (Guitars) の3人。結成当初はインストゥルメンタル・バンドだった。
その年の内に Matt Mutterperl (Guitars) が参加。2006年夏にEP "Siberia" を自主リリース。以後、サウンドはダークさを増して行く。
2007年から Peter Ridgeway (Keyboards), Kyle Hardy (Lead Vocals) も参加。
Ty Engle は2010年に脱退。
Peter Ridgeway は2011年に友好的に脱退し、彼に替わるギタリストには Kyle Szostek が2011年遅くから参加。 2013年に Kyle Hardy と Kyle Szostek が脱退して以後は Evan Leek がヴォーカルを兼務してトリオ編成で活動している。

本作は2016年(March 18th, 2016)にリリースされた4thアルバム。9曲(46:31)。
バンド・メンバーは3人。ゲストにはチェロで同郷のオルタナティヴ・ロック・バンド ENSPHERE の Serena Rose が参加。
LABEL: PROSTHETIC (USA/UK)

ololo.fm試聴・本作1曲目"Moonswan"
Youtube試聴・本作2曲目"Light The Way"
ololo.fm試聴・本作3曲目"Weight Of All Thoughts"
Youtube試聴・本作4曲目"Earthmind"
bandcamp試聴・本作4曲目"Earthmind"
ololo.fm試聴・本作5曲目"Primal Bloom"
ololo.fm試聴・本作6曲目"Rhef Anad"
ololo.fm試聴・本作7曲目"On A Beaten Crooked Path"
ololo.fm試聴・本作8曲目"From This Soil"
ololo.fm試聴・本作9曲目"Relativity"

(コメント:犬丸)

MAU MAUS - punk singles 全曲試聴

HARDCORE

英国の初期パンク UK77 style punk に続く第2世代の UK82 のバンド。
パンクの中でもハードコアのバンドで、ストレートに叫ぶヴォーカル・スタイルは米国のストレート・エッジやメタリックなユース・クリューなどと共通点がある。シンガロングも多用。このヴォーカルが前面に出たスタイルは、メッセージ性の強さをうかがわせる。
曲はキャッチー。
演奏はどたどたのパワフルなドラムズに乗せて、カッティングするギターや弾むようなベースなども、リズミックと言うよりも激しいリズム感を持っていて、この演奏からは BAD BRAINS を連想した。
時代と場所を考えると異色のバンドだが、音楽性としては、いつの時代でもどこの国でも聴かれるような、ハードコア好きにはキャッチーなサウンドだ。

MAU MAUS は1979年前後に英国 イングランド South Yorkshire州 Sheffield市で結成した。
結成メンバーはクラス・メイトであった Chris Taylor (vocals), Andrew "Lev" Levick (guitar, vocals), Paul "Podge" Barker (drums), Kevin "Bunny" Warren (bass) の4人。
彼らは米国の GERMS, MIDDLE CLASS, DOA や、米国に限らないメロディックなバンド DICKIES, RAMONES, CLASH, CHELSEA, JAM にインフルエンスされていた。
最初のライヴは1981年の ANGELIC UPSTARTS の前座。1982年からロンドンでのライヴを始めた。1983年にライヴ・アルバムでデヴュー。EPが何枚もあり、1985年に2ndアルバム(1984年録音)がある。その後、セコンド・ギターを加えた5人編成でEPを1作発表した後は活動停止状態となり、1986年に解散した。

本ヴァージョン (2016年盤) については詳細な情報がまだないが、タイトルからすると1996年に英国の CAPTAIN OI! からリリースされた編集盤と言うことになる。25曲。

こちらは2016年の再発盤。
LABEL: WESTWORLD (UK)

Youtube全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

BROKEN BONES - self titled 3CD BOX SET ほぼ全曲試聴

HARDCORE

ギターは ex-DISCHARGE のギタリスト Tony Bones で、メタリックに弾きまくっている。痛快。
ヴォーカルはラフでワイルド。パンクのテイストとマインドが全開で、これも痛快。
このギターに乗ってこのヴォーカルが歌うと、ジェットコースターのようなスリル満点の、ダイナミックなサウンドになる。
SLAYER も彼らから影響を受けていると書いてあった。どうでも良いけど。

BROKEN BONES は1983年に英国 イングランド Staffordshire州 Stoke-on-Trent市で結成した。
元 DISCHARGE のメンバーであった Tony "Bones" Roberts (DISCHARGE の方は1982年に脱退し2001年に復帰) と Terry "Tezz" Roberts (DISCHARGE は1980年に脱退し、2001-2006年の間と2014年以後参加) の Roberts 兄弟が中心となって結成した。結成メンバーは Bones (guitar),Tezz (bass), Nobby "Mouth" (vocals, Nick Dobson), "Baz" (drums, Darren Burgess) の4人。
ここに収録されている1stアルバムから3rdアルバムまでやライヴ・アルバムでは、シンガーは2代目の Oddy と言う人。 Oddy は1987年に BROKEN BONES を脱退し、脱退前から CONFLICT にベース・プレーヤーとして参加(Paul Hoddy 名義)している(2015年の資料でも現在のメンバー)。

アルバム "dem bones" は1984年に英国 FALLOUT RECORDS からアナログ盤LPでリリースされた1stアルバム。13曲(29:04)。
ヴォーカルが Oddy に変わっているが、他は結成メンバーの3人。

アルバム "f.o.a.d." は1987年に英国 FALLOUT RECORDS からアナログ盤LPでリリースされた3rdアルバム。16曲(45:47)。
LPではA面に収録されていた7曲目までがスタジオ録音で、残りの曲は1986年にロンドンの Fulham Greyhound で収録されたライヴ音源。
バンドメンバーは、1stアルバムの4人に、 EXPLOITED のギタリスト(1983-1985年, Egghead 名義)だった Karl Morris が加わり、5人。スタジオ録音作には収録されていない曲が3曲含まれていた。

アルバム "live at 100 club" は1985年に "bone crusher" の後で英国 STONED RECORDS からアナログ盤LPでリリースされた、正規盤では唯一のライヴ・アルバム。13曲(32:36)。
バンド・メンバーは1stアルバムと同じ。

アルバム "decapitated" は1987年に英国 FALLOUT RECORDS からアナログ盤LPでリリースされた編集アルバム。12曲。
収録音源はいずれも FALLOUT RECORDS からアナログでリリースされていた物で、7インチ盤 "decapitated" (January 1984) の3曲(6:05)、7インチ盤 "crucifix" (May 1984) の3曲(4:54)、10インチ盤 "seeing through my eyes" (1985) の4曲、12インチ盤 "never say die" (1986) の2曲(8:39)。

アルバム "bone crusher" は1985年に米国の COMBAT CORE からリリースされた2ndアルバム。10曲(22:44)。
この作品は、以前は12インチ EP とされていたが、現在はフルアルバムとして扱われる事が多いようだ。
バンド・メンバーは1stアルバムと同じ。

こちらは2016年にリリースされたCD3枚組。62曲。
3枚のCDのそれぞでの収録曲数は25曲、24曲、13曲。
DISC 1 には 1stアルバム "dem bones" と初期のシングルを集めたアルバム "decapitated"を、DISC 2 には 2ndアルバム "bone LABEL: crusher" と3rdアルバム "f.o.a.d."を、DISC 3 にはライヴ・アルバム "live at 100 club" を、収録している。
LABEL: WESTWORLD (UK)

Youtube試聴・1stアルバム "dem bones" 全曲
hello.dj試聴・2ndアルバム "f.o.a.d." 全曲
hello.dj はYoutube を検索してアルバムにまとめて再生します。間違った曲や異なったヴァージョン(ライヴ音源など)が再生されることがあります。
last.fm試聴・編集盤アルバム "decapitated" (9曲目 "Never Say Die" を除く全曲)
Play ボタンのある曲が試聴できます。現在9曲目の "Never Say Die" のみ試聴できません。
Youtube試聴・編集盤アルバム "decapitated" 9曲目 "Never Say Die"
Youtube試聴・12インチ EP "Bonecrusher" 全曲
Youtube試聴・ライヴ・アルバム "live at 100 club" 全曲

(コメント:犬丸)

EXTERNAL MENACE - process of elimination

PUNK

英国の初期パンク (UK77-style punk、あるいは class of 77 と言われる) に続く第2世代 (second wave) の UK82-style punk のバンド。
曲はリズミックでファスト。かなりポップ (後期の録音ほど) だ。
ギター・リフは、ロケンローな乗りの良いグルーヴからメタリックな音まで、変化も多い。
歯切れの良い早口で繰り出すヴォーカルは小気味良く、初期パンクのテイストよりも、オールド・スタイルのハードコアに近いストレートな熱さが感じられる。

EXTERNAL MENACE は1979年夏に英国 スコットランド Glasgow市郊外 Coatbridge町(Town)で結成した。
15歳の John Sneddon (Guitar) と13歳の Wullie Hamill (Vocal) がやっていたThe L-Plates と言うバンドに、12歳の Sandy Halkett (Bass) と14歳の Rab Bell (Drums) が加わり EXTERNAL MENACE になった。
バンドは1984年4月にラスト・ショウを行って解散し、1988年に再結成した。
初代シンガーの Wullie Hamill はバンドが休止していた1987年に、国道(motorway) M8 を近道横断して轢かれて死んだが、シンガーは1984年の解散時までに2代目の Welshy に変わっていた。
何しろ現在も続くバンドであり、バンドの詳しい変遷を書くと長くなるので、興味のある人は UK82,com - EXTERNAL MENACE でもご覧下さい。

本作はバンドが再結成した1988年にドイツの NEGATIVE RECORDS (CD)とドイツの EPISTROPHY (アナログLP)からリリースされた1stアルバム。14曲。
1stアルバムと言うことになっているが、既発の録音を集めた編集盤で、この後は2016年に2ndアルバムとしてライヴ音源をリリースしている。有名なバンドで、活動もコンスタントに続けているが、極めて録音の少ないバンドだ。

こちらは2016年(11/3/2016)にリリースされた再発盤。
LABEL: WESTWORLD (UK)

Youtube試聴・本作8曲目"Process of Elimination"
Youtube試聴・本作9曲目"In This Time"
Youtube試聴・本作12曲目"Seize The Day"
ololo.fm試聴・EXTERNAL MENACE 全般の試聴 (特に本作の試聴にはなっていません)

(コメント:犬丸)

UNHUMAN DISEASE - de templi autem veteris serpentis 全曲試聴

BLACK METAL

1人ブラック・メタルの定番といえば、タスマニアの STRIBORG 。最近は DISPLEASED RECORDS を離れてしまい、当店では入手が難しくなってしまった。その STRIBORG 等を思い出させる、1人バンドのノイジー・ブラック・メタル。
曲はやや長尺(曲により長さは色々)。ノイジーでブラストもあるが疾走感はなく、メロディーはスロー・テンポで、どんよりしたダークネスを深く湛えている。まさに邪悪。
ヴォーカルは STRIBORG よりなまともだと思うが、ノイズのような声を絞り出す。かなり力をこめてメロディーをねっちりこね回す。この辺りは少し浪花節的かな。
演奏は言うまでも無くロウでノイジーだが、かなり音の厚みや音圧があるので、エクストリームな音を好む人にも聴ける(?)。
ロウでマニアックと言うのか、ノイズまみれだが時にはエクスペリメンタルな部分があり、何か聲明(しょうみょう)みたいな感覚の音が入ったりする。展開は大掛かりでダイナミック。

UNHUMAN DISEASE は2001年に米国 Oklahoma州 Stilwell市でスタートした。
Nocturnus Dominus (本名:Neil Sequichie, 誕生日:Jul 29th, 1987) の一人バンド。

本作は2016年(February 26th, 2016)にリリースされた7thアルバム。8曲(45:18)。
LABEL: MORIBUND RECORDS (USA)

soundcloud全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(コメント:犬丸)

BRUTTI E IGNORANTI - robe da matti

OI PUNK

UKの初期のオイを、音楽性はそのままに、演奏や録音の音質の面で現代的にグレードアップしたキャッチーな作品。
曲は臭い目のメロディーがたっぷり盛り込まれ、全編シンガロング満載のリアル・オイ。
ギターはメロディックなリフのユニゾンが多用され、いかにもUKオイにインフルエンスされた、心地良いサウンドだ。
ヴォーカルは声が太くラフでパワフル。気合や根性を感じさせる。声でかそう。
演奏もスリーコードのロックンロールの乗りを残した初期パンク/オイのラフなサウンド。しかしいずれも安定感があり、音良く楽しめる。


BRUTTI E IGNORANTI は2008年3月にイタリアで結成した。
結成メンバーは Ricu と Pele の2人。
現在は Lombardy郡(regions) Milano市と同郡 Brianza州(province)のメンバーで、 Ricu (voice), Marchino (Guitar), Blue (Drums), Jack (bass), Euge; Sera; Bob (second guitar) となっている (Facebookデータ, 2016年03月07日17:40取得)。

本作は2015年(28-09-2015)にリリースされた3rdアルバム。
アルバムの最後に2曲の未発表曲のアコースティック・ヴァージョンがあり、全部で12曲を収録。
リリース元の REBELLION RECORDS は、 DISCIPLINE, MURDERER'S ROW, RAZORBLADE, GREENLAND WHALEFISHERS, CONDEMNED 84 等のオランダ盤を発売しているレーベル。
LABEL: REBELLION RECORDS (オランダ)

ololo.fm試聴・本作1曲目"Vergine Di Ferro"
ololo.fm試聴・本作2曲目"Fegato"
ololo.fm試聴・本作3曲目"Alto Volume"
Youtube試聴・本作4曲目"Fuori Del Coro"
Youtube試聴・本作5曲目"disoccupato"
ololo.fm試聴・本作6曲目"Padre Nostro"
Youtube試聴・本作7曲目"Senza Leggi"
ololo.fm試聴・本作8曲目"Esopo"
Youtube試聴・本作9曲目"Chiediti perche'"
ololo.fm試聴・本作10曲目"Le Luci Del Biscione"
ololo.fm試聴・本作11曲目"Male Alla Spina (Acoustic)"
ololo.fm試聴・本作12曲目"Lavoro (Acoustic)"

(コメント:犬丸)

CULT OF LUNA AND JULIE CHRISTMAS - mariner

SLUDGE / POST-ROCK

本作はスウェーデンの CULT OF LUNA と米国の Julie Christmas とのコラボレーション・アルバム。
片方の CULT OF LUNA は NEUROSIS に通じる轟音の入ったエクスペリメンタル・スラッジ的なサウンドであったが、ゴシック的な空気・雰囲気も加わっていた。
もう一方の Julie Christmas は激しいヴォーカルを聴かせる人であり、バンドを組む上では NEUROSIS のメンバーらとの交流があり、作品も NEUROSIS の NEUROT RECORDINGS から発表している。

なので強烈な (聴くに堪えないような?) 作品を予想していたが。ドローンな轟音ながら整った整合性の高い音で、これはけだるく憂鬱でもあり、美しくて優雅なものでもある。また全体として、意外な程正統派のスケールの大きいサウンドで、シンフォニックと言ってもよいような迫力がある。ダイナミックでドラマティックにせまって来る。
Julie Christmas のヴォーカルは、本作試聴曲では、ストレートでかなり綺麗な ENYA 的なものだ。これも意外だった。

CULT OF LUNA は1998年にスウェーデンUmeå市で結成した。
最初は普通のスラッジ・バンドとして2~3人で結成した様だが、音も変わって現在では6人編成になっている。
今までに7作のフルアルバムがある。

Julie Christmas は1975年の12月25日(クリスマスの日)に米国 New York州 New York市 Kings区で生まれた。
リーダーとして MADE OUT OF BABIES (2005年-2012年), BATTLE OF MICE (2005年-2009年) を結成し、 SPYLACOPA (2006年-?年) にも参加していた。

本作は2016年のアルバム。5曲(54:36)。録音の参加メンバーは CULT OF LUNA の全員と Julie Christmas の合計7人。
LABEL: INDIE RECORDINGS (ノルウェー)

Youtube試聴・本作1曲目"A Greater Call"
ololo.fm試聴 "CULT OF LUNA AND JULIE CHRISTMAS" (コメント制作時点では本作1曲目"A Greater Call"のみですが、今後増えることを期待)
Youtube試聴・本作 Official Teaser

(コメント:

CHURCH OF MISERY - and then there were none

DOOM / JA_STONER

不気味とかグロテスクとかいったネガティブな雰囲気濃厚。重くて暗いサイケデリック・ドゥーム。
歌詞はいつものように著名な連続殺人犯人 (Serial Killers) をテーマにしている。ただし、1曲目は連続殺人家族 Bender Family 、6曲目は集団自殺した教団 Heaven's Gate がテーマだ。
演奏はかなりはメタルと言う感じをあたえる。
楽曲のリズムやメロディーは、主に70年代辺りのブルージーなヘヴィー・ロックとヘヴィー・サイケを源流にしているようなサウンド。
そしていやらし気なねっとりしたヴォーカルが乗る。

CHURCH OF MISERY は1995年に日本国 東京都 新宿区で4人が結成したバンド。
結成メンバーは、ベースが現在まで残っている唯一のメンバーの Tatsu Mikami (SONIC FLOWER), ドラムズが2000年ま参加した Hideki Shimizu, ギターが2000年までの Tomohiro Nishimura (SONIC FLOWER), ヴォーカルが1995年のみの Kazuhiro Asaeda の4人。

本作は2016年(March 4th, 2016)にリリースされたアルバム。7曲(41:39)。
本作ではバンド・メンバーは Tatsu Mikami のみとなっていて、本作はセッション・メンバーとして Scott Carlson (Vocals), Dave Szulkin (Guitars), Eric Little (Drums) を迎えて制作されている。
Scott Carlson は REPULSION の結成時からのメンバーだが、短期間 CATHEDRAL (2011-2013年ベースのみで) に参加していたので、意外と言うことではないようだ。
また、 Dave Szulkin は BLOOD FARMERS の結成時からのメンバー Dave Depraved 名義)で、 Eric Little も EARTHRIDE の結成時からのメンバーと言うことで、かなり渋めのオール・スター・バンドだ。
なお3人とも現在は CHURCH OF MISERY の正式メンバーになっているようだ。
LABEL: RISE ABOVE (UK)

Youtube試聴:本作2曲目"Make Them Die Slowly"
Youtube試聴:本作5曲目"Confessions Of An Embittered Soul"

(コメント:犬丸)