OPETH - pale communion 全曲試聴

GOTHIC METAL / PROGRESSIVE ROCK

ゴシックやデス・メタルからは遠く離れたプログレ・メタル。もう、ゴシックやデスのファンに薦められる内容ではありません。モダンで都会的だが、叙情的・エモーショナルなメロディーの美しさは、均整の取れたサウンドの美しさとあいまって、しっとりと心にしみ込むのではないでしょうか。暗さもあるものの軽快さもあり、クリアーだが冷たくはないサウンドには、極端な所がないのでキャッチ・フレーズは付け様がありませんが、それなりに良いんじゃないでしょうか。BGM的に聴いていればはまるかも知れない。

OPETHは1990年秋にスウェーデン Stockholm都市圏(Tatort) Sorskogen住区(bostadsomrade )で2人が結成を始めた。1991年にはメンバーが5人になった。

本作は2014年(August 26th, 2014)にリリースされた11thアルバム。8曲(55:42)。
Anssi Kippoがプロデュースした。CHILDREN OF BODOM, HORNA, IMPALED NAZARENE, NORTHER, TWILIGHTNINGなど、ながくメタルのプロデュースをしてきた人。
LABEL: ROADRUNNER (USA)
ROADRUNNER RECORDSは元々オランダの会社のため、欧州のバンドの場合はレーベルの本拠地をオランダと表示していましたが、2012年に米国WMG (Warner Music Group)の完全子会社となりオランダ営業所は閉鎖しました。このため今後は米国のレーベルと表示します。

Youtube全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

SUICIDAL TENDENCIES - friends & family 2 全曲試聴

US HARDCORE

超ファンキーな音楽の玉手箱。
アーティスト名をSUICIDAL TENDENCIESとしているが実際はオムニバス。何が出て来るか判らないが、ファンキー・メタル・ミクスチャーという感じでのりのりの曲が中心で、スパイ・インスト風とか本格スカコア・バンド(CREEPER)のチャギング・リズムとかメロディックな要素とかも出て来る。曲数が多いが退屈はさせない。

本作は2001年(フランス:1 Jan 2001 / USA:3 Apr 2001)にXIII BIS RECORDS (フランス)とSUICIDAL RECORDS/MUSICRAMA INC(USA)からリリースされた。
SUICIDAL TENDENCIES FAMILYのバンドの編集盤の第2弾で、SUICIDAL TENDENCIES (5曲), INFECTIOUS GROOVES (3曲), JEREMIAH WEED & THE BAD SEED (3曲), NO MERCY FOOL! (2曲), MISSILE GIRL SCOOT (2曲), ZEN VODOU (2曲), MY HEAD (2曲), CREEPER (1曲), FUNERAL PARTY AND SARSIPPIUS (2曲)が収録されている。
INFECTIOUS GROOVESの録音では元メンバーでMETALLICAの Robert Trujillo (ベース)も参加。8曲目SUICIDAL TENDENCIESの"something inside me"は未発表音源。全20曲(74:02)。
LABEL: XIII BIS RECORDS (フランス)

musicmp3全曲試聴

(コメント:犬丸)

SICKENING - against the wall of pretence [JAPANESE ISSUE]

DEATH METAL

ブルータル・デス・メタル。テクニカルなバンド。
早くも遅くも自在な安定したドラムズでブラスト・リズムを中心に軽快なリズム感。ガテラル・ヴォーカルも変化が自在でテクニカルです。短い効果音等もセンス良く用いて、バンド全体としての完成度も高い。ガテラルですが極端なエグさはない(私でも聴けます)ので、普通にブルデスとして聴いてもらえます。

SICKENINGは2003年にイタリア Tuscany州 Florence市で5人が結成した。

本作は2011年(April 11th, 2011)にリリースされた2ndアルバム。9曲(33:33)。
LABEL: AMPUTATED VEIN RECORDS (日本)

Youtube試聴・本作1曲目"On the Edge of Psychosis"
Youtube試聴・本作2曲目"Blind Obsession"
ololo.fm試聴・本作3曲目"Neurological Disease"

(コメント:犬丸)

ANAAL NATHRAKH - desideratum 全曲試聴

BLACK METAL

数多くの個性的な要素を盛り込み、それらが入れ替わり現れたり、重ね合わされたりして、めまぐるしく展開する。マシンドラム・ブラスト・ブラック・メタル。
ブラック・メタルらしい不安感を与えるダークなメロディー、荘厳なメロディーに、シンフォニックなコーラス等が聴かれる。一方で、モダンなメタルコアと類似したテクニカルでカオティックな音も目立ち、本作では、エフェクターの有効利用、インダストリアルな音も増量している。ブラストの疾走、多様なヴォーカルなどはほぼ従来どおりだ。

ANAAL NATHRAKHは1998年に英国 England国(country) Birmingham市で2人が結成した。

本作は2014年(October 24th, 2014)発表の8thアルバム。11曲(41:02)。
LABEL: METAL BLADE (USA)

musicmp3全曲試聴

(コメント:犬丸)

MACABRE - macabre minstrels - morbid campfire songs 全曲試聴

GRIND/ MARDER METAL

メンバー(2人)がギターの弾き語りでプリミティヴなフォーク・ソング~カントリー・ソング風の曲を歌う。すべて殺人や死にまつわる歌だが、ジェントルな低音と高音のハーモニーで、まったく生真面目に歌う。
アルバムはKINGSTON TRIOのカヴァー"tom dooley"で始まる。この曲は「元南軍兵士Tom Dula (Tom Dooley)は、フィアンセが心変わりをしたとして刺殺し、シェリフのグレイソンに捉えられ、犯行を否定しつつ罰を受けるに値すると供述して、吊るし首になった」という実話に基づいている。
最後の5曲目の民謡(童謡)"Found a Peanut"はキャンプファイアーの際に良く歌われる歌で、「ピーナツ見つけた」で始まり、風が吹けば桶屋が儲かる的に、その結果として「あの世に行った、と思ったら目が覚めた」というのが元の歌詞。ここでは「天国の門が閉じられ、おまけに鍵までかけられて、もう戻れません」という風に終わっている。なお、"Found a Peanut"は "Oh My Darling Clementine (いとしのクレメンタイン)"と同じメロディーを使用。
生真面目に歌っているが、真面目に歌うほどに馬鹿馬鹿しいと言う、枠組み上の捻りが効いた馬鹿馬鹿しい作品。本来はアヴァンギャルドなポンコツ・マーダー・デス・メタル・バンドだ。

MACABREは1984年に米国 Illinois州 Downers Grove市で3人が結成した。

本作は2002年の5曲入りEP(18:52)。
結成以来団結は固く、不動のメンバーであるが、本作はギター弾語り作品のためドラマーが参加しておらず、2人で制作されている。
全曲アコースティック曲で、ツアー会場限定販売の自主制作盤だった。

こちらは2004年の再発盤。
LABEL SEASON OF MIST (USA/フランス)

Youtube全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

DAMNATION - demo(n)s (poland death metal)

DEATH METAL

本作は初期のデモ2作を収録している。
現時点では試聴音源が全くない(YoutubeとOlolo.fm調べ)ので、何も言えない。1stアルバム以前の録音であり、1stアルバムより酷いかも知れない。

DAMNATIONは1991年にポーランド pomorskie県 Sopot市で"Les" (BEHEMOTHに1995-1999年の間"L. Kaos"名義で参加)らが結成した。
BEHEMOTHの Nergalと Infernoが以前に、Baal Ravenlockが現在参加している。そのほかメンバーの移動は多く、正メンバーも3人から5人の間で変動している。2004年に解散し、2013年に再結成している。

本作は2015年(January 2015)にリリースされた編集盤。
始めの4曲が1993年のデモ"everlasting sickess"の全曲。この分はメンバー不明。
残り4曲が1994年のデモ"forbidden spaces"の全曲。この分のバンド・メンバーはLes (Guitars, Vocals, Keyboards), 米国のAGAINST THE PLAGUESにも参加していたポーランドのVarien (Drums), CENOTAPHの Bartlomiej "Bart" Szudek (Guitars), 1988年結成で2009年についにデヴュー・アルバムを出したCONDEMNATIONと言うテクニカル・デスのArtur "Arthus" Wroblewski (Bass)の4人。"forbidden spaces"の曲はすべて後にアルバムで再録音しているので、検索で試聴音源を探すと、現時点では再録音の方ばかりがヒットする。
LABEL: WITCHING HOUR PRODUCTIONS (pl)

(コメント:犬丸)

DAMNATION - coronation (poland death metal)

DEATH METAL

デヴュー・アルバムや2ndアルバムでは、かなりえぐい音質だったが、本作はかなりまともな作品。とは言え、1曲目・2曲目の高音ちりちりのギターが奏でるなんかオリエンタル(?)なメロディーと、低音エコーをかけただみ声で良く判らない歌メロ等、やはりセンスは極悪。3曲目出だしの高音かけ声(叫び?)、途中の朗々と歌うクリーン・ヴォイス(短いが)等ぞくぞくさせる(寒気がする)要素も色々ある。全般に彼等の曲はヴォーカルのメロディーが判らない。

DAMNATIONは1991年にポーランド pomorskie県 Sopot市で"Les" (BEHEMOTHに1995-1999年の間"L. Kaos"名義で参加)らが結成した。
BEHEMOTHの Nergalと Infernoが以前に、Baal Ravenlockが現在参加している。そのほかメンバーの移動は多く、正メンバーも3人から5人の間で変動している。2004年に解散し、2013年に再結成している。

本作は1997年にドイツのLAST EPISODEからリリースされたEP。4曲(18:02)。
録音のバンド・メンバーは、ギターとヴォーカルがBEHEMOTHの Les、ギターがCENOTAPHの Bartomiej "Bart" Szudek、ベースがBEHEMOTHの Nergal、ドラムズがBEHEMOTHの Infernoの4人。こちらは2015年(January 2015)にリリースされた再発盤。限定500枚。
LABEL: WITCHING HOUR PRODUCTIONS (ポーランド)

Ololo.fm試聴・本作1曲目"Coronation"
Ololo.fm試聴・本作2曲目"Spell Master"
Ololo.fm試聴・本作3曲目"Sworn to the Darkside"
Ololo.fm試聴・本作4曲目"Land of Degradation"

(コメント:犬丸)

DICKIES - stukas over disneyland 全曲試聴

POP PUNK

みんながUSポップ・パンクの源流と言っているメロディックなバンド。
軽いロカビリーっぽいリズムと、コーラス・ハーモニーを生かした歌唱、大変器用で多彩なギター・リフ。パンクのケイオス感を生かしつつ程よくまとめているが、やはり聴き進むうちにエキサイトするような熱さもある。前半と後半で録音時期・メンバーが異なり、前半の方がファスト。どの曲にも覚えやすいメロディーがつまっている。

DICKIESは1977年に米国 California州 Southern California地域圏(Region) Los Angeles郡(County) San Fernando Valley地区で結成した。
ローカル局単独番組ではなく、テレビのネットワーク番組に登場した最初のカリフォーニア・パンクとしても知られる。1970年台のLAを代表する、ポピュラリティーのあるバンドになった。

本作は1983年に米国JEM RECORDSと米国SIRE RECORDS COMPANYの子会社PVCからリリースされた作品。
一応3rdアルバムとされているが8曲(20:32)でありミニアルバムに相当する。アナログ盤は12インチ(30Cm)ではなく10インチ(25Cm)盤だった。
アナログ盤のA面に収録されていた4曲目までは1980年9月に1stや2ndと同じオリジナル・メンバーで録音された。アナログ盤のB面の分の曲は1983年1月の録音で、メンバーに変動があり、ベースはex-FEARの Laurie Buhne、ドラムズはex-WEIRDOSの Jerry Angelに替わっている。

こちらは2004年(July 5, 2004)にリリースされた再発盤。デジタル・リマスター。
LABEL: OVERGROUND (UK)

Youtube全曲試聴
Youtube全曲試聴は1988年に米国RESTLESSからリリースされた再発盤(廃盤)が音源のようです。ボーナストラック(ライヴ音源)入りですが、曲順がオリジナルとは違っています。A面分とB面分が逆(前半と後半が逆)にされています。中間にボーナストラックがはさまれています。
今回入荷のOVERGROUND盤はオリジナル通りの曲順ですので試聴の際ご注意下さい。ボーナストラックはありません。
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

KREATOR - dying alive 2CD+DVD

DVD / THRASH METAL

今回入荷予定はDVD付きヴァージョンです。付属のDVDはリージョンフリーですが、ドイツNUCLEAR BLAST盤のため、PALフォーマットの見込みです。PALフォーマットの場合はDVDプレーヤでは再生できませんので、パソコン等でご覧下さい。現在DVD無しよりもDVD付きの方が安く入荷できますので、ご了承下さい。
なお、入荷ごとにヴァージョンが異なる場合がありますので、販売リストの表示や店頭の商品コメントでご確認下さい。

2012年12月22日に、地元ドイツのOberhausenで行われたライブの模様を収めた作品。演奏は完璧で、上ずったようなライヴの高揚感が心地良く聴ける。

本作は2013年(30. August 2013)にリリースされたライブ盤。

こちらはDVD付きヴァージョン。
DVDにはこのライヴのフルセット20曲と、ボーナスでTour Documentation、Backstage Videoを各1トラック、Music Videoを2トラックの合計24トラックを収録。
CDは2枚で、このライヴと、未発表ボーナス・トラックで"Intro / Pestilence"、"Amok run"、"Demon Prince"、"When the sun burns red"、"War curse"を収録。
LABEL: NUCLEAR BLAST (ドイツ)

Musicmp3全曲試聴

(コメント:犬丸)

ONE STEP BEYOND - music of chance

CROSSOVER DEATH METAL

エクスペリメンタル・デス・メタル。
と言われると、複雑で頭が混乱するようなサウンドを思い浮かべて身を引いたが、、、激ノリのサウンドに驚愕。で、しばらく聴いていると微妙に音階がおかしいが、まだまだ激走する。しかも明るい。ととと突然スカに。やばい展開。やっている人たちの頭が混乱しているのか、若干面食らうが、リスナーの不信感などおかまい無しに激ノリのスカを披露。音楽の『楽』の部分に重点を置いたかのような、アクロバティックな万華鏡(まんげきょう)デス・メタルでんな。歌詞は賭博や薬物乱用などいっけん無秩序な日常がいかにして人生をかたち作るかをテーマとしている。

ONE STEP BEYONDは1997年にオーストラリア South Australia州 Adelaide市で結成した。

本作は2014年(November 1st, 2014)にMETAL SCRAP RECORDSからデジタル・リリースされた3rdアルバム。

こちらは2015年(Ukraine: 05.02.2015 / Russia: 10.02.2015 / Worldwide 02.03.2015 / North & South America: 07.04.2015)にリリースのCD化ヴァージョン。12曲(47:49)。
12ページのブックレットはウクライナのデザイナーNurgeslag (ROTTING CHRISTのカヴァー・アートなど担当)が制作。
LABEL: METAL SCRAP RECORDS (ウクライナ)

Bandcamp試聴(コメント制作時点で3曲)
Ololo.fm試聴・本作12曲目"Snake Eyes"

(コメント:犬丸)

GHOST INSIDE - dear youth 全曲試聴

NEW SCHOOL METALCORE

叙情メロディーをシャウトするヴォーカルは哀愁も感じさせる。メロディックなメタルコア。ヴォーカルなどはオールド・スクールやハードコアの感じが強い。演奏はヘヴィーでザクザクや疾走だが、多用されるシンガロングなどかなり明るい所もある。メタリック・メロコアに近いサウンドもあり、8曲目でゲストのLETLIVEの Jason Butlerの声を女性と聴き違えた。すみません。

A DYING DREAMは2004年に米国 California州 Los Angeles市で6人が結成した。
2006年にシンガーJonathan Vigilとリード・ギターのAaron Brooks (2004-2015)以外がまとめて交代し、このときGHOST INSIDEに改名した。

本作は2014年(November 17, 2014)にリリースされた4thアルバム。11曲(42:34)。
A DAY TO REMEMBERのリーダーJeremy McKinnonと、A DAY TO REMEMBERや A LOSS FOR WORDSのプロデューサーのAndrew Wadeがプロデュースした。
LABEL: EPITAPH (USA/オランダ)

Mfmf!Facebook Youtube全曲試聴 全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

HURUSOMA - sombre iconoclasm

JAPANESE ARTISTS / BLACK METAL

ロウ・ブラック・メタルに日本的な捻りを加えた、初期のアンダーグラウンド・ブラック・メタル。ぎゃーぎゃーヴォーカルのプリミティヴなサウンドでありながら、かなりコールドな響きも盛り込まれ、先進性も高い。

HURUSOMAは日本国大阪府岸和田市のMasanori Haruta (Woods)の一人バンド。

本作は2006年(Jul 2006)に大阪のSABBATHID RECORDSからリリースされた編集盤。14曲。
SABBATのカヴァー収録。トラック1-8は1998年のカセットテープ・アルバム "Welcome to Hurusoma World"の全曲。トラック9-10は2000年のスタジオ録音。トラック11は1999年(December 31st, 1999)に青森Osorezanで収録されたライブ音源。トラック12-14は1999年のスタジオ録音。すべて2006年にテープから直接エディットされている。

こちらは2015年にリリースされた再発盤。
LABEL: ZERO DIMENSIONAL (日本)
BURZUMの"War"のカヴァーを追加収録。全15曲。

Youtube試聴・本作14曲目"Sombre Iconoclasm"
Youtube試聴・本作9曲目"Senpoku Kanpoku"
Youtube試聴・追加曲"War"

(コメント:犬丸)

UNLEASHING THE BEAST - jusqu'aux dernieres heures

METALCORE

パワフルでメロディックなテクニカル・メタルコア。
タイトルは英訳すると"Until the Last Hours"。ブルータルなグロウルとエモーショナルな中高音クリーン・ヴォイスやコーラスがからみながらの展開が特徴になっている。演奏面でも、メロディックなギターリフとザクザクしたリズムを掛け合わせ、キャッチーなメロディーにダーク(~コールド・不穏)なメロディーを交えるなど、対称的な要素を効果的にミックスして、単調に陥らないふくらみのある音楽性を持っている。

UNLEASHING THE BEASTは2010年にフランス Pays d’Oise et d’Halatte地域圏 Monceaux市(commune)の4人が結成した。メタルコア。AS I LAY DYINGやARRS (パリの叙情メタルコア)、PARKWAY DRIVEにインフルエンスされて結成。2012年に5曲のミニ・アルバムをCD及びデジタルでセルフ・リリースしている。また、2011年にUNITY FOR A SPLITという名前のバンドとの6曲入りスプリット"weapons"がある。

本作は2015年(31 Janvier 2015)にデジタルでセルフ・リリースした1stアルバム。12曲(nearly 40 minutes)。
2014年にパリのNDSE Recordingsで自主制作した。Amael Durand (プログレッシヴ・メタル・バンドNOVELISTSのドラマー)がプロデュースし、Nicolas Delestrade (NOVELISTSのベーシスト)がミックス及びマスターした。

こちらは2015年(23 Mars 2015)にリリースされたレーベルによるCD化盤。
LABEL: M & O MUSIC (フランス)

Youtube試聴(オフィシャル・チャンネル)

(コメント:犬丸)

AHAMKARA - embers of the stars 全曲試聴

ATMOSPHERIC BLACK METAL

高地の森林を写した(らしい)カヴァー写真が、自然を描写するようなサウンドを表しているように思える。叙情的だが冷厳。作品が表している自然は、美しいだけでなく、人知を超えて不気味でもある。アトモスフェリックにたゆとうギターのサウンドがたち込める中、ディプレッシヴ・スーサイダルな感じのヴォーカルは、地球全体における人間の存在の小ささを感じさせる。人一人の命は地球からすれば如何に軽い物かと考えれば、人間も動物も切ない存在だ。スロー・パートとエキサイティングな疾走パートが違和感なく連続しているので、統一感が維持されているが単調ではない。

AHAMKARAは2013年に英国 England(Country) Tyne and Wear州 Newcastle upon Tyne市(など)の2人が結成した。
PROFOUND LORE RECORDSのダーク・アンビエント・デュオPULSEFEARの1人が参加していて、全楽器を担当し、もう1人がヴォーカルを担当している。

本作は2014年(31 March 2014)にデジタルでセルフ・リリースした1stアルバム。4曲(47:35)。

こちらは2015年(23 February 2015)にリリースされたCD化盤。4曲。
各曲のランニングタイム表示はデジタル・リリース版とはわずかに異なります。欧州は6面デジパックでNORDVIS PRODUKTIONから、米国はBINDRUNE RECORDINGSから同日リリース。
LABEL: NORDVIS PRODUKTION (スウェーデン)

全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

OMNIOID - womb of infirmity 全曲試聴

DEATH METAL

テクニカル・ブルータル・デス・メタル。
精神崩壊を引き起こすかのような凶悪かつ複雑なギターリフとドラムパターン、目まぐるしく動き回るベースライン、そしてもはや人間が発しているとは思えない地を這うようなボーカル、一つの完成形がここにある。DEFEATED SANITY、WORMED、DISGORGEファンに喜ばれるだろう。(ここ迄コメント:告知より・一部略)

OMNIOIDは2013年にオーストラリア Western Australia州 Mandurah市で2人が結成した。
ガテラル~ピッグ・スクイールがCORPSEFLESHの Guitars/Vocalsの Ewza Lambert、ギター/ベース/ドラム・プログラミングがIMPURE VIOLATIONの Guitars/Bassの Sambo Marwickという2人編成。

本作は2015年(March 10th, 2015)にリリースされたデビュー・アルバム。14曲(38:54)。
LABEL: AMPUTATED VEIN/GHASTLY MUSIC (日本)

bandcamp試聴

(データ:犬丸)

APHONIC THRENODY - when death comes 全曲試聴

DOOM METAL

短く言えばフューネラル・ドゥームになるのだろう。
ゴシック・メタル様の陰鬱だが美しいメロディーを、シンフォニック的感覚の荘厳な演奏と、フューネラルな暗い低音のグロウルで奏でる、ダウンテンポの美メロ・メタル。丁寧にかなり凝ったアレンジをしていて、曲によってはエクススペリメンタルあるいはプログレッシヴな感じの部分がある。

APHONIC THRENODYは2012年(end of 2012)に英国 England(Country) London地域を中心として結成した。
最初のメンバーはロンドンのDOOM/DEATH METALバンドDEA MARICA (日本のWEIRD TRUTH PRODUCTIONSなどからアルバムが2枚ある)の2人。内1人はイタリアのBLACK/FUNERAL DOOM METALバンドURNAやイタリアのブラック・メタルLOCUS MORTISのメンバーでもあり、その後この2バンドのメンバーもう1人も加入。他には英国のプログレ・ドゥームPANTHEISTに参加しているベルギー出身のメンバー、英国のドゥームGALLOW GODのメンバー、ハンガリーのシンフォニック・ゴシックLEECHERのチェロ奏者なども参加していた。

本作は2014年(15 November 2014)にリリースされた1stフルアルバム。5曲(1:05:34)。
本作現在のバンド・メンバーはGuitars, Bassが Riccardo V (DEA MARICA)、Vocalsが Roberto M (DEA MARICA, LOCUS MORTIS, URNA)、Celloが Abel L (ハンガリーのSymphonic/Gothic MetalバンドECLIPSE)、Drumsが Marco Z (LOCUS MORTIS, URNA)、Keyboards, Pianoが Kostas P (ベルギーのProgressive Doom バンドPANTHEIST)の5人。
ゲストにはギターにESOTERICの Greg Chandler(4曲目)等が、コーラスにENNUIの David Unsaved(4曲目)が参加した。
LABEL: DOOMENTIA RECORDS (チェコ)

Bandcamp全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

GLACIATION - sur les falaises de marbre

BLACK METAL

メンバーを見ると、やはり注目のバンドALCESTのドラマーの参加と、ALCESTのNeigeのゲスト参加が目を引くが、ALCESTのように完全にポスト・ロック化した音楽ではなく、叙情的なブラック・メタルという要素で涙腺攻撃をしつつ、壮大でシンフォニックなブラック・メタルという感じでダイナミックな迫力も感じさせる。加えて、叙情的メロディーで勇壮なフォーク・ブラック的なパートもある。シューゲイズな音もかなり用いられている。

GLACIATIONは2011年にフランス Ile-de-France地域圏 Paris市で6人が結成した。

本作は2015年(February 27th, 2015)にリリースされた2ndアルバム。6曲(42:52)。
本作では、バンド・メンバーは5人になっている。結成メンバーであったNeigeは本作からゲスト参加になっていて、もう1人のシンガーも1stとは変わっている。
少しの試聴曲なので即断できないが、1stアルバム"1994"の方がシューゲイズで、本作の方がブラック・メタルな音楽性かもしれない。
LABEL: OSMOSE PRODUCTIONS (フランス)

soundcloud試聴・本作3曲目"Le soleil et l’acier"
コメント制作時点では本作からの試聴が他にないため、前作からの試聴を付けておきます。
Youtube試聴・前作のリードトラック"1994"

(コメント:犬丸)

DEVAST - into decimated reality 全曲試聴

DEATH METAL

テクニカル・デス・メタル+スラム・デス+オールド・スクール。
こう言う評価が多く、これだとややばらばらな印象を持たれかねないが、単純に本格派・正統派と言ってもよいと思う。
ゴア・グロテスクと言った要素や叙情性・キャッチーなメロディー・テクニカルな演奏と言った要素をあまり強めてはいないが、それぞれほど良くブレンドしている。一方、邪悪なダークネスやエクストリームなブルタリティーと言ったデス・メタル本来の要素は十分に濃厚で、最近は少ない(?)コアなデス・メタルだ。南米のバンドと言うと荒々しく熱いサウンドや、アルゼンチンなどの叙情的なメロディーのバンドを連想するが、サウンドからは地域性はあまり感じられない。ヴォーカルはグロウルにガテラルを時々ミックスした感じ。

DEVASTは2006年に北アフリカ地中海沿岸のアルジェリア Algiers(ولاية الجزائر)県 Algiers(الجزائر)市で3人が結成した。2008年に1stアルバムを発表した後、いつの頃からか休止状態であったらしく、リーダーIdir "Morbid Desecrator" (Vocals, Guitars)のみが現在まで残っている結成メンバー。
2012年に北米(従来の分類は中米)ドミニカ共和国(ドミニカ共和国とドミニカ国は異なるので注意)出身のFrank "Draconum Oth" Sanchez (Drums)が南米でIdirと出合いDEVASTに参加しした。これによりDEVASTは本拠地を南米アルゼンチン Buenos Aires自治市に移して再結成した。2014年から参加のMarkos Guevara (Vocals)と2015年から参加のNicolas Soto (Bass)はいずれもアルゼンチンのミュージシャンだ。

本作は2015年(March 9th, 2015)にリリースされた2ndアルバム。9曲(25:13)。
2014年の日付の記事に「ブエノスアイレスのRockoletta Studioで録音された」と過去形で書かれているので2014年の録音だと思われるが、ベースのNicolas Sotoを含む4人で録音されている。アルジェリアの東隣チュニジアのMahdi Riahiにより彼のPAINFUL PRODUCTIONSのドイツのスタジオでミックスされた。
LABEL: GOREHOUSE PRODUCTIONS (USA)

bandcamp試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

RITI OCCULTI - riti occulti (s/t)

EXPERIMENTAL DOOM / STONER

ドゥームやストーナーの奇怪な音の集大成に、スペーシーな電子音がサイケデリックな感覚を加え、密教儀式の様な雰囲気を盛り上げる。トレモロの様に音階が震えるくすんだ音色の電子音は、心に冷たく響き不安感を与える。ドゥームの普遍的なスタイルにに囚われない要素、例えば色々な効果音的な音響や語り・ささやき・チャント的な女声コーラス等を自在に使い、独特なエクスペリメンタル・ドゥームを聴かせる。

RITI OCCULTIは2011年にイタリア Lazio州 Rome市で結成した。

本作は2012年(May 7th, 2012)にチェコのEPIDEMIE RECORDSからリリースされた1stアルバム。7曲(48:42)。限定300枚。
本作でバンド・メンバーは5人だが、ヴォーカルがハーシュとクリーンの2人体制で、Bass兼Bouzouki、Keyboards兼Effects、Drumsとなっている。ゲストがフルートなのでギター・レス。
録音とミックスもKeyboards兼Effectsが行っていて中心人物のように見えるが、この人は結成年度中に脱退している。未聴の2ndアルバムがどういう音になっているのか気にかかる。さらに、2ndに参加していたSynthesizers兼Effectsも、Bass兼Bouzoukiも脱退済みなので、とりあえずこの1stアルバムだけ聴いてたら良いということか。

こちらは2015年(February 23rd, 2015)にリリースされた再発盤。こちらも限定300枚。
LABEL: NORDAVIND (ポルトガル)

Youtube試聴・本作1曲目"It's All Grey"  Youtube試聴・本作2曲目"Revelation"  Youtube試聴・本作3曲目"I'm Nobody"

(コメント:犬丸)

PARASITIC EJACULATION - echoes of depravity 全曲試聴

DEATH METAL

スラム・デス・メタルにゴアなガテラル入り。
疾走、ミドルテンポから、ビートダウン。適当に不協和音を散りばめたギターで景気をつけ、えぐいヴォーカルで怯(ひる)ませておいて、ビートダウンする。かなり展開も多いテクニカルな演奏。

PARASITIC EJACULATIONは2011年に米国 California州 Santa Cruz市で5人が結成した。

本作は2015年(January 13th, 2015)にリリースされた2ndアルバム。12曲(34:56)。
前作同様、録音ではバンド・メンバーは4人。
LABEL: AMPUTATED VEIN (日本)

Youtube全曲試聴
Youtube全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

BELOW THE SUN - envoy

ATMOSPHERIC DOOM / POST-BLACK METAL / EXPERIMENTAL METAL

ダウンテンポのエクスペリメンタル・ドーム~ポスト・メタル。
哀愁のメロディーや綺麗なメロディーが多く、こね回すようなギターも哀愁を漂わす音色。6曲中3曲はインストで、ヴォーカルの入る曲においてもインストの比重は高い。しかし、ヴォーカルはフューネラルな方向性が強く存在感があり、ヴォーカルの入る曲はフューネラル・ドゥームに近い盛り上がりが圧巻。

BELOW THE SUNは2012年にロシア Krasnoyarsk市で5人が結成した。

本作は2015年(February 24th, 2015)にリリースされた1stアルバム。6曲(59:19)。
LABEL: TEMPLE OF TORTUROUS (スウェーデン)

ololo.fm試聴・本作1曲目"Outward the Sky"
ololo.fm試聴・本作2曲目"Cries of Dying Stars"
ololo.fm試聴・本作3曲目"Alone"

(コメント:犬丸)

OVID'S WITHERING - scryers of the ibis 全曲試聴

DEATHCORE

高速でアグレッシヴなサウンドを中心にしつつ、キーボードによるシンフォニック要素を上手く組み込んだ、超テクニカルなデスコア。美しくも、エクストリームにも、コールドにも、荘厳にも素早くスムーズに、自由自在に千変万化(せんぺんばんか)する。サウンド同様、ヴォーカルにも様々なヴァリエーションを入れて複雑な展開。

OVID'S WITHERINGは2010年に米国 Florida州 Tampa市で結成した。

本作は2013年(November 13, 2013)にカナダのSUBLIMINAL GROOVE RECORDSからリリースされた1stフルアルバム。
バンド・メンバーは5人。

こちらは2015年(March 10, 2015)にリリースされた再発盤。12曲。
LABEL: UNIQUE LEADER (USA)

bandcamp全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

THALAMUS - beneath a dying sun special edition 2CD 全曲試聴

HEAVY ROCK / STONER

ブルーズ・ヘヴィー・ロック。
これはデヴュー・アルバムの再発で、最近作よりハード・ロック的でLED ZEPPELINなどを連想させる部分もある。アッパーな分、田舎びた落ち着きは少なく、ふくよかにブルージーでちょっとファンキーだ。ダイナミックなグルーヴのストーナー・リフには思わず引き込まれる。若々しく爽やかでちょっとハスキーなヴォーカルは、ストレートで70年代のハード・ロック的だが、なかなか他のシンガーにはないような味わいがある。

THALAMUSは2006年にスウェーデン Stockholm市で結成した。
Borlängeのハモンド・オルガン奏者を含む5人。

本作は2008年に米国GROOVEYARD RECORDSからリリースされた1stアルバム。11曲。
Pelle Saether (NO FUN AT ALL, TERROR 2000, EBONY TEARS, CARNAL FORGE)が録音とミックスを担当した。

こちらは2015年(2015-03-06)にリリースされた再発盤。
リマスター、8曲追加収録、CD2枚組。限定500組。
LABEL: VICISOLUM RECORDS (スウェーデン)

Bandcamp全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

ANAL BLASPHEMY / FORBIDDEN EYE - perverse worship of satanic sins 全曲試聴

BLACK METAL

凶悪プリミティヴ・ブラック・メタルのスプリット。
ANAL BLASPHEMYは本作に続いてもう一つのスプリットを発表し、その後すぐBLASPHEMOUS DEVOTIONに改名しているので、このプリティーな名前での作品はもう最後となる。3曲だがいずれも叙情的な美メロ曲をきかせる、がなり声で。2曲目は優雅に混声コーラス隊を従えた曲、3曲目はゆったりしたスローテンポが大河の流れを連想させる雄大な曲だが、がなってる。録音も激しくつぶれた音質で、聴くに堪えないという人がいても異論を挟むつもりはない。
FORBIDDEN EYEは邪悪なメロディー、つまりコールドで叙情的なメロディーをたっぷり聴かせる。疾走感を伴ったキャッチーなサウンドと言って良いだろうか。ANAL BLASPHEMYと比べて音のつぶれ方が聴き手に優しく、無法な音ではない。何をやっているか理解出来るし、これなら曲の展開も判りやすい。4曲。

ANAL BLASPHEMYは2002年にフィンランド Tampere市でスタートした。Molestor Kadotus (Jarkko Hirtolahti)の一人バンド。
FORBIDDEN EYEは2010年にスイス Lucerne市と米国 Oklahoma州 Stilwell市の2人がオンライン結成した。全楽器担当とヴォーカル担当とによる2人のバンド。

本作は2014年(3 Feb 2014)にリリースされたスプリット・アルバム。7曲。
限定合計600枚。うち100枚はレーベルのオンライン販売限定のデジパック。
LABEL: NIGHT IN TERRORS (フィンランド)

Ololo.fm試聴・本作1曲目"ANAL BLASPHEMY - Licking the Cunt of Chaos"
Ololo.fm試聴・本作2曲目"ANAL BLASPHEMY - Sperm of Satan, Antichrist Semen"
Ololo.fm試聴・本作3曲目"ANAL BLASPHEMY - Birth-Death-Rebirth"
Ololo.fm試聴・本作4曲目"FORBIDDEN EYE - Intro"
Ololo.fm試聴・本作5曲目"FORBIDDEN EYE - Moon of the Blood Serpent"
Ololo.fm試聴・本作6曲目"FORBIDDEN EYE - Monastery of Satan"
Ololo.fm試聴・本作7曲目"FORBIDDEN EYE - Hour Glass of Black Tears"

(コメント:犬丸)

ASTPAI - burden calls 全曲試聴

MELODIC PUNK

しわがれ声で(ハスキー?)熱く歌う、ポリティカル・メロディック・パンク~メロディック・ハードコア。
ほぼ全曲ファストだが、展開は多く、同傾向のバンドよりインストの比重も高い目。特定の方向性ではないが捻りも多い。その中でも、ややスロー目のパートや沈んだ静かなパートが、アクセントとしては効果的なようだ。

ASTPAIは2002年にオーストリアで4人が結成した。

本作は2014年(バンドのBandcampでは8 October 2015、ASS CARD RECORDSのサイトでは22-08-2014)にオーストリア・ドイツ地域はドイツのASS CARD RECORDS、北米地域は米国のJUMP START RECORDS、カセット・テープ・フォーマットはLASER LIFE RECORDSからリリースされた5thアルバム。13曲。
ゲストは10・12・14曲目のオルガンやピアノがPhilipp Bernsteiner、14曲目のヴォーカルがMimi Gallagher。13曲入りなんだけど、算数は苦手なんだろうか(バンドのサイトの発売日もおかしい)。Alan Douchesがマスタリングした。
LABEL: JUMP START RECORDS (USA)

soundcloud全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

TRIDENT - shadows 全曲試聴

BLACK METAL / DEATH METAL

デス~メロディック・ブラック・メタル。キャッチーなメロディーに、ヴォーカリストは1stとは変わっているが、パワフルで力強いシャウト中心で大変押しが強い。とにかく流麗なギターのメロディックなリフが目立ち、メタルとしても聴き物。本作は前作とはかな異なり、ブラストなどファストなパートが多く、ざくざくしたリズムで畳み掛ける曲調が多い。全体的に聴き手に休む暇を与えないアッパーなサウンドだが、時折短くダークなメロディーを入れる等、展開は巧妙だ。

TRIDENTは2007年にスウェーデンの5人が結成した。
DISSECTIONに1994年から1997年まで(2ndアルバム"storm of the light's bane"時期)参加していた、リズム・ギター担当のJohan Norman (Reaper)が中心になり結成。結成には彼のほか、NECROPHOBICに1991年から2013年まで参加していたシンガーTobias Sidegardや、NECROPHOBICに2008年から参加するベーシストAlex Fribergも参加していたが、2010年の1stフルアルバムの後、この2人は2013年に脱退している。

本作は2015年(February 27th, 2015)にリリースされたEP。4曲(22:03)。
バンド・メンバーは5人。2013年にメンバーが3人交代している。新ドラマーのJoakim Antonssonは NOX AUREAのメンバー。
LABEL: WAR ANTHEM RECORDS (ドイツ)

Youtube試聴・本作album teaser
Ololo.fm試聴・本作1曲目"Aftermath"
Ololo.fm試聴・本作2曲目"Dark Nordic Rage"
Ololo.fm試聴・本作3曲目"Shadows"
Ololo.fm試聴・本作4曲目"Thy Kingdom"

(コメント:犬丸)

AGNOSTIC FRONT - another voice 全曲試聴

NEW YORK HARDCORE / METALIC HARDCORE

前作までのEPITAPHからリリースしていた作品は、彼らのルーツであるスキンヘッズ・パンクの色合いの濃いものだったが、NUCLEAR BLAST AMERICA移籍第1作目である本作では、ハイテンション・メタルコア全開のパワフルなサウンドを聴かせている。結構複雑な演奏や展開もあり、半端に終わった一時のクロスオーヴァー/ミクスチャー路線も、今となってはサウンドの肥やしとなっている様だ。外国では本作もCrossover Thrashに分類される事もあり、正統メタルコアとしてかなりモダンだ。また、随所に漢のシンガロングも挿入され、ニュー・ヨーク・スキンヘッズとしての強いアイデンティティーにも変わりがないことが伺われる。

AGNOSTIC FRONTは1980年12月に米国 New York州 New York市で3人が結成した。
結成時のメンバーはVinnie Stigma、Diego (bass)、Rob Krekus (drums)の3人。直後にRoger Miret (Vocal)も加わった。1982年ごろまではメンバーは流動的だった。
1984年に1stアルバムを発表した。1986年の2ndアルバムではスラッシュやメタルを取り入れクロスオーヴァー寄りのサウンドとなったが、翌年の3rdアルバムでクロスオーヴァーから離れた。以後、メタリックなニューヨーク・ハードコア・サウンドの確立に貢献した。

本作は2004年(November 22, 2004)にリリースされた8thアルバム。14曲(27:43)。
本作においてバンド・メンバーは5人。本作はZeussと Jamey Jastaがプロデュースした。ゲスト・ボーカルにはJamey Jasta (Hatebreed)、Scott Vogel (Terror)、Karl Buechner (Earth Crisis)、Paul Romanko (Shadows Fall)が参加している。

こちらは2015年(2015-02-16 / In North America March, 10th)にリリースされた再発盤。
2000枚限定番号入りデジパックのゴールドCD。
現在NUCLEAR BLASTのカタログは廃盤が多く、AGNOSTIC FRONT以外にもMETAL MIND PRODUCTIONSからの再発があるようだ。
LABEL: METAL MIND PRODUCTIONS (ポーランド)

musicmp3全曲試聴

(コメント:犬丸)

MORBID EVILS - in hate with the burning world 全曲試聴

SLUDGE

スローでヘヴィーなスラッジ。
重圧的なスローでメタリックでヘヴィーな演奏。グラインドの定番的バンドROTTEN SOUND (RELAPSE)で1993年の結成以来シンガーを務めるKeijo Niinimaa (ROTTEN SOUNDではG名義)が結成し、彼がメインのヴォーカルとギターを担当(ベーシストもヴォーカル)する。ダークなサウンドに野獣的なヴォーカルが押し殺したように歌い、さらに陰湿な感じを高める。リズムが一定のためミニマルな印象もある。デス・メタル要素もあるということだが、インダストリアルに近いノイズ・スラッジコアからドゥーム・メタルがメインになっている。

MORBID EVILSは2014年にフィンランド Turku郡 Naantali市などの4人が結成した。

本作は2015年(March 6th, 2015)にリリースされた1stアルバム。6曲(44:10)。
Keijo Niinimaaプロデュース。AMORPHIS、ROTTEN SOUND、ANGRA、BARATHRUM、その他なんでもマスタリング専門家Mika Jussilaがマスタリング、Scott Hullがプレマスタリングした。
LABEL: SVART RECORDS (フィンランド)

Youtube全曲試聴
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(コメント:犬丸)

BEAUTALITY - einfallen: a tale ov torment and triumph 2CD

BLACK METAL

ポスト・ブラック・メタル。
シンフォニックなぐらいにダイナミックな音を作って盛り上げる。静(静かなパート)と動(パワフルなパート)の対比を効かせた展開でドラマティック。アトモスフェリックな音もあるのでポスト・ブラックと言っても良いのだろうが、勇壮なサウンドに叙情的なメロディーを乗せたヴァイキング・デス・メタル的な感じがあり、ENSLAVED的なプログレッシヴ・ブラック・メタルともいえる。ヴォーカルは1人でハーシュとクリーンを使うが、ハーシュはかなりパワフル。元々6曲入りEPを作ったつもりだったが、曲が長くてCD1枚に入らず、2枚組のフルアルバムになってしまった。

2009年に英国 England(Country) London地域で結成した。メンバーはDavid "D.M." Ravengarde (Vocals, Guitars, Bass, Keyboards)とDuke Mach (Drums)とされている。写真では2人で、一部(初期?)の写真では3人だが、実際はDavid Ravengardeが Drums(マシーン)も演奏しているのかも知れない。一時メンバーが4人いたのはライヴ・メンバーが記録されているのではないかと思う。

本作は2015年(March 16th, 2015)にリリースされた2ndアルバム。
LABEL: NORDAVIND (ポルトガル)

Bandcamp試聴

(コメント:犬丸)

KAYLETH - space muffin 全曲試聴

STONER / PSYCHEDELIC ROCK / DOOM

サイケデリックなストーナー~ドゥーム。
ありきたりな言い方をすればサバス直系。だがグルーヴ感満点で、加えてスペーシーあるいはサイケデリック感も満点なので、ありきたりなバンドではない。サバスより濃いバンド。どんよりしているが暗すぎず、各パートの音自体が良い。その音がかなり明瞭に録音されているので、やっている事が良く聴き取れる。まったり落ち着いて聴くことが出来る。どの曲も同じ音楽性でありながら、曲ごとに特徴のあるメロディーが盛り込まれ、面白みのあるアレンジもアイデア豊富に施されている。そのため1曲1曲の違いがはっきりしているのが長所で、この点でも他のバンドを抜き出ている。

KAYLETHは2005年の冬にイタリア Veneto州 Verona自治体東部で4人が結成した。
KYUSS, ORANGE GOBLIN, 7ZUMA7にインスパイアされているという。ヴォーカルはオジー似だと思いますが、SOUNDGARDENの Chris Cornellが好きみたいです。現在のメンバーはMassimo Dalla Valle (guitar), Daniele Pedrollo (drums), Michele Montanari (synth), Alessandro Zanetti (bass) and Enrico Gastaldo (voice)の5人。

本作は2015年(2nd Feb 2015)にリリースされた1stアルバム。7曲。
LABEL: ARGONAUTA RECORDS (イタリア)

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(コメント:犬丸)

DECIMATED HUMANS - to provoke genocide 全曲試聴

DEATH METAL

ゴアなスラム・ブルータル・デス・メタル。
低音咆え声ガテラルとピーピー高音ピッグスクイールをたっぷり。さらに普通のグロウル~シャウト気味まで駆使し、ゴアなヴォイスの魅力を音響的に追求した、変化に富んだヴォーカルが凶悪。ギターもこれに負けないえぐい音も普通に良い音も出していて音の巾が広く、全体的にも様々なSEを巧妙に操り、展開も多いテクニカルなゴア・サウンドを聴かせている。リズムもブラストからスラムまで。

DECIMATED HUMANSは2014年5月に米国 Nevada州 Pahrump非自治町(unincorporated town)とオーストラリア Victoria州 Melbourne市で2人がオンライン結成した。
ヴォーカルが英国(米国の間違いではありません)のデスコア・バンドCHAINSAW CASTRATIONのシンガーである米国のLennon O'Donnell、全楽器がオーストラリアのDom Waringという人。一時ドラマーもいた。なお、本作制作後全楽器がオーストラリア Northern Territoryリージョン Tiwi諸島のWyatt Cheeという人に替わっているようだ。

本作は2014年(September 8th, 2014)に自主デジタル・リリースしたアルバム。8曲(22:52)。

こちらは2015年(January 13th, 2015)にリリースされたCD化ヴァージョン。
ボーナス・トラック"Eaten"(BLOODBATHのカヴァー)を加えて、9曲(27:38)収録予定。
LABEL: AMPUTATED VEIN/GHASTLY MUSIC (日本)

Youtube全曲試聴 全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

DAMNATION - rebel souls (poland death metal) 全曲試聴

DEATH METAL

ダークなデスメタル。
1stより録音が良いと言うのでつまらなくなっていないか心配していたが、センスが極悪なのでまあ許容範囲内だ。音質的にはまともになり、クリーンな分つまらないがやっていることが良く判る。お経や賛美歌のような物とキュルキュルゆうギターの組合せとか、音楽性はむちゃくちゃ独創的。

DAMNATIONは1991年にポーランド pomorskie県 Sopot市でLes (後にBEHEMOTH(1995-1999)の Leszek "L. Kaos" Dziegielewski)らが結成した。
BEHEMOTHの Nergalと Infernoが以前に、Baal Ravenlockが現在参加している。そのほかメンバーの移動は多く、正メンバーも3人から5人の間で変動している。2004年に解散し、2013年に再結成している。

本作は1996年(September 22nd, 1996)にドイツのLAST EPITAPH PRODUCTIONSからリリースされた2ndアルバム。8曲(45:05)。
本作においてバンド・メンバーは、ギターとヴォーカルがBEHEMOTHの Les、ギターがCENOTAPHの Bartomiej "Bart" Szudek、ベースがDagon、ドラムズがBEHEMOTHの Infernoの4人。

こちらは2014年(November 15th, 2014)にリリースされたデジパック再発盤。限定500枚。
LABEL: WITCHING HOUR PRODUCTIONS (ポーランド)

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全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

TREPANERINGSRITUALEN - veil the world 全曲試聴

DRONE / DEATH INDUSTRIAL

ミニマルに続くドローンなノイズ。刺激的でありながら気だるく、不気味な抑制の効いたインダストリアル。演奏と、自然音のサンプリングと、ヴォイスがノイズとなり重なり織りなす曲は、このアルバムにおいては、あの世とこの世をつなぐ導入部のようなものだ。楽器・自然音由来のノイズ中心の無拍子・無音階的な曲には五臓六腑に染渡る魔力がある。

TREPANERINGSRITUALENはスウェーデン Göteborg市のTrepaneringsritualenのソロ活動。
SUTEKH HEXENとのスプリットがあったほか、Th. Totの名前でSUTEKH HEXENのプロデュースなどもしている。

本作は2011年にKOSCI TAPES等からリリースされたアルバム。9曲。
1stアルバムかも知れません。フォーマットはカセットテープのみで40本限定、テープとビジュアル誌とさび釘の木箱入りセットだった。アートワーク担当のThomas Ekelundは Trepaneringsritualenの本名です。

こちらは2015年(8 Jan 2015)にリリースされた再発盤(CD化盤)。限定1000枚。
LABEL: COLD SPRING (UK)

bandcamp全曲試聴

(コメント:犬丸)

DAMNATION - reborn (poland death metal)

DEATH METAL

これはかなり異常なデス・メタル。声も酷いし、メロディーも酷いし、ギター・リフも訳が判らんわー。録音はバンド自身(ギターのBart)もプアーと言っていて、ちょっと安物のシンセみたいな音質ですが、内容がこんなですから、まあ構わんでしょう。非常識。

DAMNATIONは1991年にポーランド pomorskie県 Sopot市でLes (後にBEHEMOTH(1995-1999)の Leszek "L. Kaos" Dziegielewski)らが結成した。
ベースにBEHEMOTHの Nergalが1996年の2ndアルバムの後で、ドラムズにBEHEMOTHの Infernoが2ndアルバムの前から参加している。そのほかメンバーの移動は多く、正メンバーも3人から5人の間で変動している。BEHEMOTHのメンバーとの物などプロジェクト・バンドにも色々かかわっている。
2004年に一応解散し、2013年に活動を再開している。

本作は1995年(June 1995)にポーランドのPAGAN RECORDSからリリースされた1stアルバム。9曲(37:53)。
本作においてバンド・メンバーは、ギターとベースとヴォーカルがBEHEMOTHの Les、ギターが Bartomiej "Bart" Szudek、ドラムズがVarienの3人。

こちらは2014年(November 15th, 2014)にリリースされた再発盤。限定500枚。
LABEL: WITCHING HOUR PRODUCTIONS (ポーランド)

ololo.fm試聴・本作1曲目"Pagan Prayer"
ololo.fm試聴・本作2曲目"Land of Degradation"
ololo.fm試聴・本作3曲目"Leaving into New Reality"
youtube試聴・本作4曲目"From Broken Cross / Time of Prophets"
ololo.fm試聴・本作9曲目"Reborn..."

(コメント:犬丸)

UNHOLD - towering 全曲試聴

PROGRESSIVE SLUDGE / POST-SLUDGE / POST-METAL / POST-HARDCORE

ダークなスラッジ。
音色やヴォーカルはドゥーミーで、全体的にスロー・テンポ中心。ギター・リフやピアノのメロディーはダークだが美しい物が多く、全般に気だるく暗い。ストーナー・リフもある。一部の効果音だけのような短い曲以外は、短くはないが展開は少なく、盛り上がったらそのまま終わるようなスケールの大きい構成。ドローンな音ながら、タメが効いているので盛り上がりはパワフル。NEUROSIS, ISISのタイプのバンドだが、美しく落ち着きのあるどっしりした音だ。従って、ドローンなものを聴く人には聴きやすい音だろう。DEFTONESの方がまだ近い。

UNHOLDは1992年にスイス Bern州 Bern市で結成した。
どちらかといえばパンク系のSUBVERSIV RECORDSから3枚のアルバム(2001年、2004年、2008年)を残して、2012年に解散した。
2015年に新メンバー(多分4人)で再結成した。その後CRIPPLED BLACK PHOENIX (同じタイプの音を出す英国のバンド)のMiriam Wolf (Piano, Synths, Vocals)が加わった。

本作は2015年(February 16th, 2015)にリリースされた4thアルバム。11曲(01:00:06)。
本作で、バンド・メンバーは5人。移籍しているが、前作までのレーベルはUNHOLDのドラマーがやっていた。
LABEL: CZAR OF BULLETS (スイス)

bandcamp全曲試聴
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(コメント:犬丸)

GAME OVER - for humanity (re-release) 全曲試聴

THRASH METAL

メロディックなスラッシュ・メタル。
音そのものが明るくて、メロディーもキャッチーで、ヴォーカルも明るく楽しげ。ビア・スラッシャ-TANKARDよりは清潔(今の所は)で若々しい(多分若いから)、純潔スラッシュ・バンド。ヴォーカルは英語が下手なのか(イタリアのバンドです)発音が微妙に口ごもって聴こえるものの、メロディーをストレートに聴かせていて音楽性には最適なスタイル。展開には一通りの様々なアレンジを取り入れつつ、疾走中心の軽快さは常に保たれていて、センス良くまとめられている。言い換えれば、変化は付けられているが基本的には全曲同じ路線なので、単調だという人もいそうだが。丁寧に仕上げられたクオリティーの高い作品。

GAME OVERは2008年にイタリア Emilia-Romagna州 Ferrara市で4人が結成した。
ツイン・ギターでシンガーがベースを担当。

本作は2012年(January 16th, 2012)にイタリアのMY GRAVEYARD PRODUCTIONSからリリースされた1stアルバム。10曲(35:29)。

こちらは2015年(February 3rd, 2015)にリリースされた再発盤。13曲収録。
"Iron Fist"(MOTORHEADのカヴァー)、"N.S.A.-Nuke’em High"(本作の曲と次作の曲のメドレー)、"Another Dose of Thrash"(2011年リリースのスプリット"wave of terror"で演奏していた曲)のライヴ音源3曲を追加収録。
LABEL: SCARLET (イタリア)

Youtube全曲試聴
Youtube全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

MOURNING MIST - mourning mist

DOOM

ダークなドゥーム。
ヴォーカルはフューネラルでディプレッシヴなもので、力が入った歌い方でのたうつ様に歌う。インストにも重点が置かれているが、こちらはアヴァンギャルドな凝った部分からかなりポップな部分まであり多彩。ダークなだけでなく少しダイナミック、パワフルな印象もある。そのためデス・ブラック・メタルといった感覚もあるような印象を受ける。シンセを使うなどしてダークな雰囲気を盛り上げ、ややシンフォニックな演奏を聴かせている部分もあり、ゴシック・メタル的な物も感じさせる。

MOURNING MISTは2013年にイタリア Umbria州 Perugia市で3人が結成した。
結成した3人はViolin/Vocals, Guitar, Drumsで、翌年からベーシストが参加して4人になった。

本作は2015年(February 9th, 2015)にリリースされた1stアルバム。6曲(37:58)。
LABEL: FOREVER PLAGUED RECORDS (USA)

reverbnation試聴・本作2曲目"Freefall"
Youtube試聴・Mourning Mist self titled PROMO VID

(コメント:犬丸)

EMBRIONAL - devil inside 全曲試聴

DEATH METAL

イーヴリッシュで暗黒なデス・メタル。
いやらしくロウで邪悪なオールド・スクール。スラッシュ・メタルやブラスト・ビートなどのオールド・スクールな要素だけでなく、不協和音や変則リズムなどこのバンドにはかなりアヴァンギャルドな要素もあり、ロウかつテクニカルに深淵を覗かせる。

EMBRIONAL NECROPHILISは2003年にポーランド Śląsku県 Gliwice市で結成した。
現在まで残っているMarcin (Martin) Sienkiel (guitar, vocals)がバンドの中心。2005年からKamil Bracichowicz (drums), Ryszard (Richard) "Rychu" Sosnowski (guitar)が参加しEMBRIONALに改名した。正式メンバーのベースは当初おらず、2006年にJurkiem Dominemが参加したが、不安定で、2014年からはMichał "Soulbleed" Połetekが参加しているはず。

本作は2015年(February 28th, 2015)に、いずれもポーランドのOLD TEMPLE(CD), HELLTHRASHER PRODUCTIONS(LP), THIRD EYE TEMPLE / GODZ OV WAR(カセットテープ)からリリースされた2ndアルバム。12曲(43:03)。
バンド写真も3人で、Marcin、Kamil、Ryszardの3人が正式のメンバーのようだ。多分ベースはMichał(?)。本作はArek “Malta” Malczewski (BEHEMOTH, AZARATH, ARMAGEDON, DECAPITATED)が録音・ミックス・マスターした。
LABEL: OLD TEMPLE (ポーランド)

bandcamp全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

GALAR - de gjenlevende

VIKING METAL

ぎゃーぎゃー喚き声(Grim vocal)と落ち着いたクリーン・ヴォイスによるデュアル・ヴォーカル。演奏も疾走部分ではノイジーな要素が目立ち、ミドル・テンポのパートではゆったりしたスケール感のあるメロディーと落ち着きのある重厚な音が目立つ。どちらのパートにも2種の声が入る。両パートが交錯しながら盛り上げる展開が多い。
どちらかと言えばピークとなる部分はスローなパートになるが、ここでも喚き声も入りファストに切り替わったりする。異質な要素の絡みによる展開であり、聴き始めは少しうざかったが、かなり巧妙に展開しているので続けて聴いていれば違和感は感じなくなる。フォーク色は目立たない曲もあるが元来ヴァイキング・メタルのバンドで、前作ではゲストによるCello, Viola, Violin, Double Bassも入れていた。

GALARは2004年の秋遅くにノルウェー Hordaland県 Bergen市でグリム・ヴォーカルのSlagmarkと Smaugが結成した。
2004年末から制作したデモにセッション・メンバーとして参加したバスーン/ピアノ/クリーン・ヴォイスのFornjotはその後正メンバーになったがSmaugが脱退している。2005年遅くにはex-FIENDのドラマーTordenskrallが参加して3人編成になった。2006年にはこの3人で1stアルバムをリリースしたが、以後はドラマーがおらず、2ndからはセッション・メンバーによる録音になっている。

本作は2015年(March 16th, 2015)にリリースされた3rdアルバム。6曲。
本作は2013年から制作をはじめ、バンド・メンバー2人と現在(2007年から)のAETERNUSのドラマーの3人により録音された。
なお、本作の後2014年から、ヴァイキングのMISTURのドラマーTomasが参加し、3人編成になっている。
LABEL: KARISMA RECORDS (ノルウェー)

soundcloud試聴・ユーザーGALARのページ
soundcloudのページの音源中、コメント制作時点では"Tusen kall til solsang ny"のみが本作収録曲です。

(コメント:犬丸)

PUTRID OFFAL - mature necropsy

DEATH METAL

嵐のように暴力的エクストリームな激走するグラインドコアと、ダークな雰囲気に満ちたオールド・スクール・デス・メタルの両方を満喫させる。
例えば聖歌の様な響きの女声コーラス加えた怪しいダークネスのパートなど、パートごとに特徴のある音を作っており、それらをつなぐ展開の演出も切れが良く、効果を上げている。

PUTRID OFFALは1991年にフランス Nord-Pas-de-Calais地域圏 Douchy-les-Mines市で結成した。
メンバーは4人ぐらい。1994年に解散し、2013年に再結成した。

本作は2015年(February 10th, 2015)にリリースされた1stアルバム。CD2枚組みに33曲収録。限定1000枚。
S.O.D.の"Freddy Krueger"とNERVEの"Sane Men"のカヴァーも収録。
正式情報での確認ではないが、収録曲から判断すると、DISC 2は過去の全正式音源を収録している。
トラック1-9が1991年11月にSICKTONE RECORDSからリリースされたEXULCERATIONとのスプリット12インチ"infernal disgust / premature necropsy"の、10-14が1992年にREINCARNATEからリリースされたSUPURATION等との6バンドのオムニバスCD "obscurum per obscurius"の、16-19が1991年にSERAPHIC DECAY RECORDSからリリースされたAGATHOCLESとのスプリット7インチ"at the sight of the foul offal... / untitled"の、それぞれPUTRID OFFALの分のトラックの全曲だと思う。1991年のデモ"unformed"と1994年のデモ"promo 94"の2つのカセット・テープ作品の音源は多分含まれていない。現在(新録音の分)のメンバーは3人。
LABEL: KAOTOXIN RECORDS (フランス)

soundcloud試聴・本作から13曲のセット

(コメント:犬丸)

BLOODSCRIBE - prologue to the apocalypse 全曲試聴

DEATH METAL

ゴアでダークでざくざくしたスラム・デス・メタル。
グラインドの入ったブルータルなサウンドに、ビービーブーブーの強烈ガテラル。速度変化も自在で音楽的にも充実しており、それなりにキャッチーなサウンド。DYING FETUS, THROUGH THE EYES OF THE DEAD, ORIGIN, DEVOURMENTなどのインフルエンスを受けたといっている。ツインギターの5人編成になったばかりの様だが、ギターの掛け合いも聴かれる。

BLOODSCRIBEは2004年に米国 California州 Los Angeles市 Boyle Heights町内会(neighborhood)でタコスの好きなJasan Perezが結成した。

本作は2015年(2/9/15 UK and 2/10/15 in the U.S.)にリリースされた1stアルバム。10曲(25:45)。
APOPLEXYの Chris Garciaが録音・ミックス・マスターした。
LABEL: GOREHOUSE PRODUCTIONS (USA)

Youtube全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

DEMONCY - joined in darkness 全曲試聴

BLACK METAL

プリミティヴ・ブラック・メタル。
やはり始まり方は大切ですね。ゴーン、ゴーンと時計台の鐘が鳴ってもやもやした低音が流れる。どこかくぐもり気味で定位感のない音は、他のジャンルなら悪い音といわれかねないが、それだけでも評価される。演奏や楽曲の内容もその音質にふさわしく、ねこがゴロゴロ言っているようなヴォーカルも実に美しい。只今うっとりしております。ただし「美しいと思う人には美しい」と言う方が正確。プリミティヴ・ブラックのあらゆる要素がしっかり揃った稀有な完成度の作品。従って、悪い音がきらいな人や善良な人は試聴しても無駄です。

DEMONCYは1989年に米国 North Carolina州 Sylva市/Georgia州 Atlanta市のIxithra (短期間PROFANATICAに Wicked Warlock名義で参加)が結成した。
現在はWashington州 Seattle市にいる。一応彼がヴォーカルと全パートの演奏をこなし、1人バンドのはずだが、結成時の住所がなぜか2つ。その後多くのミュージシャンを加えて活動しており、過去メンバーは十数人に上るが、現在のメンバーも彼1人だ。

本作は1999年(November 1999)に米国のBAPHOMET RECORDSからリリースされたアルバム。11曲(36:53)。
録音メンバーは1人でIxithraのみ。

こちらは2015年(February 9th, 2015)にリリースされた再発盤。デジパック。
LABEL: FOREVER PLAGUED RECORS (USA)

Youtube全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

KYPCK (КУРСК) - names on the wall (имена на стене)

DOOM METAL / DARK METAL

一応ドゥーム・メタルを標榜しているが、少しダウンテンポのダーク・メタル。
充満する怪しい雰囲気はある種ゴシック的でもあり、美メロディーのメタルでもある。戦争で廃墟となった都市をさまようかのような不気味で陰惨な響き。ロシア語による歌唱。哀愁を帯びたメロディーだが少し特殊な感じがするのはロシア語の響きのせいだろうか。起伏はあるが、全体が同じトーンで覆われており、変化は少ない。

KYPCKは2007年にフィンランド Oulu市/Tampere市の4人が結成した。
ex-SENTENCEDのギタリストSami Lopakka、メロディック・メタル・バンドDREAMTALEにも2007年から参加しているシンガーErkki Seppanenらが結成時からのメンバー。ex-SENTENCEDのギタリストS. Kukkohoviが2008年からライヴ・メンバーとなり、2011年から正メンバーとなっているため、以後はツイン・ギターの5人編成となっている。

このバンドの名前はロシア語であり、正式にはキリル文字を使ってКУРСКと表記すべき物です。
キリル文字のКはローマ字のKに相当します。
Уの起源はローマ字のYおよびUに相当するものの発音はローマ字のUに相当します。(Yと Uは同一起源です。)
Рは起源に於いても発音に於いてもローマ字のRに、СはSに相当します。
このため、正しくローマ字転写を行うとKURSK (またはKYRSK?)となります。ここでは通例に従ってロシア語を類似した形のローマ字(英語用アルファベットのフォント)で表記し、KYPCKとしています。バンド名は2000年に沈没した潜水艦クルスクに因んでおり、KYPCKという表記は問題ですが、バンドが英語表記を好まないことと英米ではキリル文字を使わないことが原因となって、ロシア語を類似した形のローマ字を借用して表記する事が多いようです。

本作は2014年(March 21st, 2014)にリリースされた3rdアルバム。
LABEL: RANKA KUSTANNUS (フィンランド)

Ololo.fm試聴・本作1曲目"Пророк"
soundcloud試聴・本作からのセット
soundcloudのセットはコメント制作時点では本作2・4・10曲目の3曲です。

(コメント:犬丸)

EARTH AND PILLARS - earth i 全曲試聴

CASCADIAN BLACK METAL

CASCADIAN BLACK METAL。
ノイジーなギターのトレモロリフが美しく渦を巻き、時々引き潮のように静まりかえる。クライマックスは勿論だが、静けさもドラマティックに感じさせる。演奏の音に溶け込んだヴォーカルが途切れがちに漂う。ミニマルと言っても良いくらいトレモロリフのパートが多いが、トレモロの音程の緩やかな上下や緩やかな展開が心地良い。しかし、いずれも長尺の曲であり、急がない緩やかな展開のうちに、いつしかクライマックスまで高揚して行く。この作品はnatureからインスピレーションを受けた、water-form(「水の形態」位の意味?)をテーマとしたコンセプト的なアルバムで、映像的な感覚で聴くことが出来る。

EARTH AND PILLARSは2013年にイタリアで3人が結成した。
メンバーはI (Bass), F (Drum programming), Z (Guitars, Vocals, Keyboards)の3人。中心人物はZらしく、結成から日は浅いものの彼が長く構想を練っていたものであり、また、ZはIと10代から一緒にプレイしていた。2012年にZがFと合ってから形をとり出した。種々の事情で2013年初めまでは正式のバンドの形をとることができなかったが、以来リハーサルを本格的に始動して、1stアルバムの曲のアレンジを仕上げにかかった。2013年末には録音にとりかかる段階になった。
影響を受けたバンドには、カスケイディアン・ブラック・メタルではPAYSAGE D’HIVER, DARKSPACE, LUNAR AURORAなどを、さらにBURZUMを上げている。

本作は2014年(25 November 2014)にリリースされた1stアルバム。4曲(52:13)。
LABEL: AVANTGARDE MUSIC (イタリア)

Youtube全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)

ALBEZ DUZ - coming of mictlan 全曲試聴

DOOM METAL

ダークで、少しオカルティックと言っても良いような不気味さも湛えた、ドゥーム・メタル。
時代がかったかのような大層大仰な歌い方で、サウンドもまたかなりエピック・メタル的で物々しく、独特な世界に浸りきっている。ゴシックの要素も強く、メタルや70年代のスペーシーなヘヴィー・サイケの要素も有る。演(や)ってる方(ほう)が陶酔状態ではないかと思われる。あまりにも物々しいサウンドなだけに、メロディーの少しの哀愁といった時折表れる要素が効果的に聴こえる。とは言え、全編ユルユルとしたスロー・テンポでかなり一本調子のアルバム。演奏はシンセ・サンプラーなどが中心だと思われるが、広範囲の音(パイプオルガンの音とか)を使っていて音響的に面白みがあり、場面ごとに挿入される異なった音が彩(いろどり)を添えている。

ALBEZ DUZは2006年にドイツ Berlin市で2人が結成した。
ヴォーカル専任が1人と全演奏担当が1人であり、演奏担当はex-DIES ATERのドラマーなので、ドラムズ以外はサンプラーかも知れない。ドラムズは上手いようだが、それ以外の演奏の方がアイデアいっぱいで目立つ。

本作は2014年(12 September 2014)にドイツのIRON BONEHEAD PRODUCTIONSからアナログ盤LPで、ウクライナの ARCHAIC SOUNDから500枚限定CDでリリースされたアルバム。7曲(48:21)。
LABEL: IRON BONEHEAD PRODUCTIONS (ドイツ) / ARCHAIC SOUND (ウクライナ)

bandcamp全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。お早めに。

(コメント:犬丸)