STONE THE CROWZ - protest songs 85-86

ANARCO PUNK / CRUST

英国メタリック・クラストの源流となった、アナーコ・パンク・バンド。 RUDIMENTARY PENI や CRASS にインフルエンスされたアナーコ・パンク・サウンド。
ギター・リフなどはシンプルながらメロディックで聴きやすく、ノイジーなギターもリズム体と一体になった、リズミックにまとまった演奏に、ポリティカルなメッセージをこめたラフなヴォーカルが前面で荒れ狂うというスタイル。ギターのソロは単純な物で時々短く入り、全体としては RUDIMENTARY PENI や CRASS 以上に聴きやすいサウンドでしょう。

STONE THE CROWZ は1983年から1984年の間に英国イングランド Greater London圏(首都圏) Leyton地域(district)で結成した。
メンバーはシンガーが Trevor (Trev)“Crow” Speed. ギターが Trevor Delasalle, ベースが Mathew (Matt) Sheath, ドラムズが Steve Beatty の4人。
バンド名は RUDIMENTARY PENI の曲 "Army of Jesus"の歌詞からで、同名のバンドとの重複を避けるためなどで "S" を "Z" に変えている。
1986年に解散し、同じ年、メンバーの内の Trev と Matt の2人が PROUDHONS のメンバーと共に、メタリック・ダーク・クラスト AXEGRINDER を結成した。
また Steve は DISGUST のドラマー(1997年の NUCLEAR BLAST からのアルバムなど)も務めたが、2003年にポストハードコア・バンド OCTOBER FILE の結成に参加して、ここではベースを弾いている (2015年現在も)。
また Steve は ミュージシャンとしての活動以外に、レコード・レーベル ENDANGERED MUSIK を設立して、 STONE THE CROWZ のテープでのリリースを手始めに、 ANTISECT や OI POLLOI のシングル、 HDQ のLP等をリリースした。
その後1990年には PLASTIC HEAD MUSIC DISTRIBUTION (PHD) を設立し、同社は現在では英国最大のインディーズ・ディストリヴューションになっている (この作品をリリースしている OVERGROUND も PHD がディストリヴューションを担当している)。

本作は2015年(4 September 2015)にリリースされた編集盤。
5曲目から10曲目までの6曲が1985年のカセット EP "2nd demo" の全曲、11曲目から15曲目までの5曲が1984年のカセット・アルバム "suffer little children" (いずれも ENDANGERED MUSIK からリリース)のスタジオ録音の分の全曲。 "suffer little children" にはライヴ録音が4曲収録されているが、これはこのCDの始めの4曲とは一致しない。
LABEL: OVERGROUND (UK)

Youtubeセット試聴
* 本作とは無関係なセットですが音源は限られているため、ほとんどが同じ音源でしょう。(ただし2015年11月02日時点では、こちらのYoutubeのセットはいずれもリマスター音源ではない様です。)

(コメント:犬丸)