AMON AMARTH - Jomsviking 全曲試聴

VIKING DEATH METAL

ヴァイキング・デス・メタル。
メロディックで勇壮なタイプで、叙情的な要素はあるが、かなりアッパーと言うか超アッパーな所が特徴だろう。テンポも速い目が多い。したがって勇壮だが、悲壮とか叙情的なパートが目立つとかいったタイプではなく、熱い。
物語的なものを感じさせるような熱いエモーションにとんだ歌いっぷりと畳み掛けるようなスピーディーな展開の演奏は、情景を想像させるに十分で、手に汗を握る様なサウンドだ。
ところで、アルバム・タイトルの Jomsviking (ヨムスヴァイキング、ヨームのヴァイキングとも言う)は、ウィキペディア(日本語サイト)によれば「10世紀から11世紀にかけて活躍したおそらくは伝説上のヴァイキングの傭兵団または盗賊団である。彼らはオーディンとトールといった神々への崇拝に一生を捧げていた。彼らは忠実な異教徒(en)であった。しかし一般的な評価によれば、彼らは自分たちに相当な額の報酬を払うことができるいかなる貴族のためにも戦い、時にはキリスト教徒である統治者と共に戦った。」とある(2016年06月20日18:50データ取得)。この作品は、彼らの初めてのコンセプト・アルバムであり、シンガーの Johan Hegg にとっても始めての作詞であったらしい。なるほど、と思わせるような気合のこもった歌唱や演奏になっている。

AMON AMARTH の前身となった SCUM は1998年にスウェーデン Botkyrka 基礎自治体(kommun) Tumba 地域で結成した。
結成メンバーはシンガーの Puppe M. (= Themgoroth) (Paul Mäkitalo) とギタリストの Olli M. (Olavi Mikkonen) の2人。この内 Olli M. は現在も参加している。 Puppe M. は改名前に脱退し、後に Dark Funeral に参加 (1993年 - 1995年) した。
SCUM はデモ1作を残して、1992年に AMON AMARTH に改名した。改名時はその時の SCUM の全メンバー5人がそのまま AMON AMARTH に残っている。 "Amon Amarth" は J.R.R. Tolkien が Lord of the Rings (指輪物語)中で創造した人工言語シンダール語(Sindarin)で、 "Mount Doom" と言う意味になる。
ヴォーカル、ツイン・ギター、ベース、ドラムズの5人編成。ドラマーは数回変わっているが、現メンバーのうち3人が改名時からのメンバーなので、メンバーの変動の少ない方だろう。現メンバーで言えば、ベーシストが短期間 ETERNAL OATH と掛け持ちをしていたほかは、メンバーの掛け持ちもない。掛け持ちがないどころか、他の3人には AMON AMARTH ( SCUM を含む)以外のバンド暦が記録にない。

今回ご紹介したのは、2016年(March 25th, 2016)に、米国の METAL BLADE RECORDS からリリースされた10thアルバム。10曲(47:37)収録。
バンド・メンバーは4人で、現在、正式の(permanent member の)ドラマーがおらず、セッション・メンバーとして Tobias "Tobben" Gustafsson が叩いている。この人は VOMITORY (1989年結成-2013年解散)の全期間のメンバーだった。

Youtube全曲試聴(セット)
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(コメント:犬丸)