GORTHAUR'S WRATH - war for heaven

DEATH BLACK METAL

アンダーグラウンド、田舎臭い、芸術的、独創的が一体となった個性的ブラック・メタル。
クロアチアのブラック・メタルのフロンティア。もともとプリミティヴ・ブラック・メタルとしてスタートしたらしくエクストリームなサウンドだが、現在の音を聴くとデスメタル的なブルタリティーを持ったサタニック・メタルと言う感じ。メロディックなリフを繰り返しながら疾走して、邪悪でキャッチーな感じ。どことなくメロディーに特徴が感じられるし、モダンな音も出すが時々普通でない音を立てるので印象も深い。
クロアチアと言うと日本では関心が薄いかもしれないが、分解した旧ユーゴスラヴィア連邦の一部分だ。音楽好きというのは勝手なもので、同じ旧ユーゴスラヴィアのマケドニアはメロコア系が印象に残っているので明るい感じ、クロアチアはこのバンドの様なブラック・メタルが印象に残っているので道楽者の国・芸術的な国などと思っている。この地域の紛争が厄介だったのは、国境と人種の分布が一致していない事が大きな原因だが、最近は一応落ち着いた感じだ。クロアチアにはクロアチア人とセルビア人がいて、いつも仲良くやってきたなどとは言えないので、このバンドのメンバーが何系なのか少し気になる。このバンドの生息しているRijeka市はイタリア語のFiumeで呼ばれる事もあり、クロアチアの中でも特殊な地域で、市全体の人口の88%をイタリア人が占めている。残りはクロアチア人であり、セルビア人はいない。それまでも色々あったようだが、Rijekaは1924年からはイタリア、1947年からはユーゴスラビア社会主義連邦共和国のクロアチア、1991年からはクロアチア共和国に属している。それを踏まえると、このバンドの音は、イタリアのアンダーグラウンドなサタニック・ブラック・メタルが起源かと言う事になるのだが、、、現在5人編成だがドイツ人が3人もいるわな。現在残っている唯一の結成メンバーのシンガーとベーシストがクロアチア人、残りの3人、リード・ギターとリズム・ギターとドラマーはドイツ人。でもあまりドイツっぽくない。メンバーはコロコロ替わっているので、、、。

1998年に結成した、クロアチア共和国Rijeka市出身のバンド。現在はCroatian/Germanバンドと書いてある。

2013年(September 6th, 2013)にリリースされた2ndアルバム。そういえばレーベルもドイツ。ライヴもドイツで多い。
LABEL: ETERNAL SOUND RECORDS (ドイツ)

Reverbnation試聴: http://www.reverbnation.com/gorthaurswrath

(コメント:犬丸)