FAVEZ - a sad ride on the line

EMOCORE

この当時の米国のエモコアよりスケールの大きいダークネスを含みながら、エクスペリメンタル・フォーク・ミュージックやカントリー・ミュージックの持つ様な、絶妙のバランスの "物悲しさ" と "のどかさ" 、"ひなびた感じ" 等も感じさせる。ちょっとアコースティックな感覚もあるスイスのフランス語圏ローザンヌのエモコア・バンド。歌唱は英語。
心地良い美しいメロディーが、ゆったりしたくつろぎとそこはかとない哀愁を湛えて、エモーションに富み、また、ヴォーカルもエモーションが深い。
ヴォーカル・演奏ともに、力強さと繊細さを兼ね備えた、かなり高度なアーティスティックなサウンドであり、本作発売からもう20年に近い時代の経過を感じさせない。

前身バンド FAVEZ DISCIPLES は1900年ごろスイス連邦(連合) Vaud 州 Lausanne 市で結成した。
ここはドイツ語等ではなくフランス語圏にある。
1992年にスイスの DIRTY ALTERNATIVE BEAT から "always satisfied" と言う作品でデヴューした。翌年の1stフルアルバム "and the world don't care" 、1995年の6曲入りEP "arrogance" 、1997年の2ndフルアルバム "eloquence of the favez disciples" まで、同レーベルからリリースした。
そして1997年に FAVEZ に改名して、今回紹介する作品をリリースした。その後2011年までに7作(改名後だけで)のアルバムがある。解散などのアナウンスはないものの、2012年ごろを境に活動の情報がない。

本作は1998年にスイスの DIRTY ALTERNATIVE BEAT からリリースされた改名後の1stフルアルバム。10曲。

今回入荷は1999年に米国の DOGHOUSE RECORDS からリリースされた米国盤。
なお、このアルバムは日本でもリリースされた。

Youtube試聴・本作2曲目 "The Man With Forehead Eyes"
ololo.fm試聴・本作4曲目 "This Is How It Ends"
Youtube試聴・本作8曲目 "Break"
ololo.fm試聴・本作10曲目 "Psychiatric Interference"
ololo.fm試聴・FAVEZ 全般の試聴

(コメント:犬丸)