SPICKLE - right to remain silent 全曲試聴

STONER ROCK / SLUDGECORE

かなりユニークな曲がり系の、全曲インストのストーナー・ロック。その個性は強力。ひねくれたストーナー・ファンに気に入られそうなサウンドだ。

(ここまで解説:MAA)

SPICKLE は1994年から1995年にかけて米国 Louisiana 州 New Orleans 市で結成した。
結成メンバーは Paul Webb (guitar), Brett Davis (bass), Gregg Harney (guitar), Kenny Sumera (drums) の4人。
結成のきっかけは Paul Webb (後に HANG JAW) と Brett Davis (当時 DULAC SWADE) が、ニュー・オーリンズの Foucher Street の小さな2戸1の住宅に住んだ事だった。彼らは BROTHERHOOD OF IGNORANCE と名づけたバンドで、後には別のバンド DULAC SUEDE で共にジャムする様になった。
残りの2人 Gregg Harney (SOILENT GREEN, 2005年 - 2007年) と Kenny Sumera (ex- DULAC) は当時、ニュー・オーリンズの Decatur Street シーンで知られていたバンド THERMOS のメンバーであった。
その後 Paul と Kenny は N.O. INDUSTRY と言うバンドで演奏するようになる。さらに色々なバンドでのジャムでメンバーの繋がりが深まり、長いストーリーのすえに SPICKLE の誕生になる。ニュー・オーリンズ・シーンは、 EYEHATEGOD 一族から HOUSECORE の Phil Anselmo まで、繋がりが広くて深い。
SPICKLE は1998年に DULAC SWADE とのスプリット・アルバムでデヴューしたが、このアルバムには SPICKLE の作品が12曲収録されていたので、内容的には1stアルバムと言っても良い程だ。ゲストのドラムズで Mike Williams の名前が書かれているが、 New Orleans シーンの EYEHATEGOD のシンガー Mike Williams がインタヴューで SPICKLE に触れている事からすると、彼だろうか。
単独の1st作品は2000年にリリースされているが、これはアルバムと書かれているものの、8曲なので EP と書かれていることが多い。
最近は作品がなく、情報も少ないが、2015年時点でも活動中らしい。 Bret Davis は現在は HAARP (2005年結成) のベーシストもしている。

本作は2002年(January 1, 2002、あるいはJanuary 24, 2003)にリリースされたアルバム。12曲 (44:16) 収録。
1stと言うべきなのか、2ndと言うべきなのか、3rdと言うべきなのか判らない。
録音メンバーは Bret Davis (Bass), Gregg Harney (Guitar), Kenny Sumera (Drums), Paul Webb (Guitar) の4人。エンジニアは Chris George 、ミキシングは Chris George と JFC 。

Bandcamp全曲試聴
全曲試聴は期間限定の場合があります。試聴はお早めに。

(資料:犬丸)

付記: DULAC SUEDE と言う綴りは間違いではありません。この綴りのバンドはほとんどの資料に出てこないが、 SPICKLE のウエブサイト SpickleWeb - story ではこの綴りになっている。また、 MUSICAL VOYAGE COMPOUND と言う所で1998年に行われたフェスの情報 Offbeat - Nine Mile Music にも見られる。 DULAC SWADE と DULAC SUEDE とは同じかも知れないし、時期が違うのかも知れない。 DULAC と言うのは省略形なのか、別バンドなのかも、この時期のデータはウエブ上に極めて少ないので、確認は難しい。(犬丸 2016/7/23)