DEATH - scream bloody gore 2cd (2016 re-issue)

DEATH METAL

ドラムをガンガン叩いて激走するスラッシュ・メタルに、えづいた様なデス・ヴォイスを乗せた、デス・メタルの直接の先祖。
一番注目されるのがヴォーカル。グロウルと言って良さそうだが、ゴアグラインドのガチュラル程ゴボゴボではないもののガチュラルと区別しにくい感じもあり、スクリームかシャウトのような感じもある。これはピッチシフターなど使わない自然なものだ。
後期に向かっては、彼らはあまりグロウルを使わなくなる。
ギターもその活躍が大きい。スラッシングしていて、不穏なメロディーも聴かせ、また、メタルとしての聴き所も多い。
彼らの後に続いたグロウルの興隆やジャンルとしてのデス・メタルの発展に、どこか彼らは一線を画していたように見える。デス・メタルの扉を開いた彼らだが、3rdあたりからは変則リズムの導入などもあり、テクニカルなスラッシュ・メタルと言う方向に向いていく。

前身となるバンド MANTAS は1983年に米国 Florda州 Altamonte Springs市で結成した。
結成メンバーは Kam Lee (Drums, Vocals, 1985年まで参加), Rick Rozz (Guitars, 1985年までと1987-1989年の間参加), Charles "Evil Chuck" Schuldiner (Guitars, occasional vocals, 解散まで参加) の3人。
Kam Lee は現在は GROTESQUERY に参加、 Rick Rozz は MASSACRE の第1期(1984-1987)・第2期(1989-1992)・第3期(1993-1995)・第5期(2011-2014) に参加している。
MANTAS は1984年に DEATH に改名し、2001年にリーダー Chuck Schuldiner が脳腫瘍で死亡し、バンドは解散した。

本作は1987年(May 25, 1987)に米国の COMBAT RECORDS よりリリースされた1stアルバム。
オリジナル・アナログ盤LPは10曲(37:51)。CDはボーナスとして2曲追加されていて、12曲収録していたが、インレイカードの表示は10曲だった。
バンド・メンバーは Chuck Schuldiner (Guitars, Vocals, Bass, 全曲の作曲), Chris Reifert (Drums) の2人。
アルバム・カヴァーには John Hand (rhythm guitar) がクレジットされているが、本当は脱退済みで、録音には加わっていない。
ドラムズの Chris Reifert は1986年に DEATH に参加し1987年に脱退しているので、録音への参加は本作のみ。その後彼は1987年に AUTOPSY の結成に参加し、現在もそのメンバーだ。
本作の録音は1986年11月に L.A. の MUSIC GRINDER で行われた。
プロデューサーは Randy Burns と Chuck Schuldiner 。

こちらは2016年(May 20, 2016 )にリリースされた再発盤。
CD はオリジナル・テープから Alan Douches がリマスターしたアルバムに、未発表録音とデモ音源を大量 (a plethora of) に追加収録した2枚組仕様。
ライナーノーツには Chris Reifert, Max Cavalera, Randy Burns の書下ろしを追加掲載。
LABEL: RELAPSE RECPRDS (USA)

Youtube試聴・本作2曲目 "Zombie Ritual リマスター"
Youtube試聴・本作旧マスター全曲(12曲)
Youtube 試聴では音の方はあまり確かな事が判りませんが、このリマスターって高音のエコーが多くありません? そんなに良くなってるかなあ?と言う感じ。

(コメント:犬丸)