HARLEY FLANAGAN - cro-mags 2015年作品 (2016年作品)

NEW YORK HARDCORE

メタリックで、パンク・マインドも感じさせ、リズミックで、ポップではないがメロディックな、ハードコア。まったく自然な感じ。デモ音源やライヴ音源のようなラフな感覚を持ち、しかも安定感のあるヴォーカルと演奏。大きくフューチャーされている HARLEY FLANAGAN のベース・ギターのパートが力強く迫力がある。

やはり CRO-MAGS から話しを始めなくてはならないだろう。
CRO-MAGS は1981年に米国 New York州 New York市で結成した。
結成メンバーはシンガーの John Joseph (ex-BLOODCLOT, ex-MODE OF IGNORANCE), ベースの Harley Frances Flanagan (ex-STIMULATORS (Drums), ex-MODE OF IGNORANCE, ex-MURPHY'S LAW), ギターの Dave Stein (ex-EVEN WORSE), ドラムズの Dave Hahn (BAD BRAINS のマネージャー)の4人。
翌年にはギターが Kevin "Parris" Mayhew に、ベースが Winston Churchill に替わっている。
John Joseph は1982年に脱退しているが、その後復帰して多くの期間 CRO-MAGS のシンガーを務めている。
1995年には Harley Flanagan とHarleyと Kevin Parris が John Joseph が脱走兵である事を警察に通報してバンド内のもめ事は頂点(?)に達し、 Harley Flanagan が一旦脱退したが、その後 Harley Flanagan が復帰して John Joseph が脱退するなど紆余曲折が続く。
最終的に、 Harley Flanagan は2002年に脱退し、 HARLEY'S WAR を結成。 "cro-mag" と言うタイトルのアルバム等を発表している。
その後も残りのメンバーとは不仲だった。2012年7月6日にニュー・ヨーク市の Webster Hall で SICK OF IT ALL とのライヴをしていた CRO-MAGS の現メンバー2人 Michael Couls の腕と胃と William Bernardo Jr. のおでことほほに (他の記事では2人の金玉に) 噛み付いたり、 VIP席に狩猟用ナイフを持って突入したりして逮捕された。

本作はLPは2015年に、CDは2016年に Harley Flanagan 自身の FERAL HOUSE からリリースされたアルバム。12曲(内4曲は短く、前後の長い曲のブリッジの様になっている)。
Harley Flanagan は2012年に HARLEY'S WAR として SOUTHERN LORD レーベルとの間でアルバム1枚の契約をしたことが伝えられていて、2014年には録音中と伝えられていたが、結局 SOUTHERN LORD からは発売されていない。本作は HARLEY FLANAGAN 名義になっているが、その録音かも知れない。録音メンバーが判らないが、 Harley Flanagan は現在でもドラムズも叩いているので、ドラムズも本人の可能性が高い。
LABEL: FERAL HOUSE (USA)

Youtube試聴・本作1曲目"I Come In Peace"
Youtube視聴・Harley Flanagan が CRO-MAGS のメンバーに Webster Hall で噛み付いたニュース (本作4曲目は"Webster Hall"と言う曲)
Youtube試聴・本作5曲目"Guilty Until Proven Innocent"
Youtube試聴・本作6曲目"To All My Friends"
Youtube試聴・本作12曲目"Trust No One"のデモ・ヴァージョン
Youtube試聴・Harley F Flanagan のチャンネル (試聴音源が追加されているかも知れません)

(コメント:犬丸)