VISIONARY666 - into abeyance

DEATH METAL

いきなり出だしから良い声を聴かせるので、耳を欹て(そばだて)てしまいました。
MONOLITH DEATHCULT を今年(2015年)脱退した Ivo Hilgenkamp の重低音グロウルをフューチャー。
まず MONOLITH DEATHCULT ですが、普通のデス・メタルでスタートし、その後電子音入りの(アトモスフェリック・)デス・メタルになり、現在はシンフォニックなブルータル・デス・メタルという紆余曲折のバンド。テクニカル・複雑でもあるが、シンフォニックさがダークネスを深めているようで、かなりディープなブルデスとなっている。その中でも Ivo Hilgenkamp のグロウルは常に一貫して聴き所になっていて、電子音等不要と考える人にはこちらの VISIONARY666 の方がそのパワフルな声をストレートに楽しめる。
VISIONARY666 の演奏はストレートなブルータル・デス・メタルだが、特にギターがメロディックなソロやブルータルかつテクニカルなリフを聴かせている点が目立つ。テンションが高いとかエクストリームと言うよりも、野太く野生的なサウンドだが、同時に、繊細と言っても良いぐらいの美しさも持っている。

前身バンドにあたる VISIONARY は1996年にオランダ Overijssel州(provincie) Heino村(dorp)で結成した。
1998年にEPをリリースして、その後 VISIONARY666 に改名した。
Encyclopaedia Metallum では "VISIONARY666 は2012年結成" となっています。しかし2009年のライヴ映像でもステージのバックに張る幕にすでに VISIONARY666 のロゴ (中ほどのOの字が数字の6を3つあわせた形の物) を使っていますので、改名はかなり以前ということになります。元々単にロゴにデザイン上666と入れたのが、正式のバンド名に取り入れられた可能性もありますが、2011年にUPされた映像でもバンド名が VISIONARY666 としてUPされています。
(そもそも何年から VISIONARY666 なのか判らないから)バンドのメンバーの変遷はよく判らないが、現在(本作)のバンドメンバーは旧 VISIONARY 時代からの2人、Guitars/Vocals の Robert Schotman, 同じく Guitars/Vocals の Ivo Hilgenkamp (ex-MONOLITH DEATHCULT) と、ベースの Sven van Dijk, ドラムズの William Vlierman の4人。

本作は2015年(October 1st, 2015)にリリースされた1stアルバム。10曲。
LABEL: VIC RECORDS (オランダ)

Youtube試聴・本作1曲目"Abeyance"
コメント制作時点では、他には本作からの試聴がまったくないので、次にライヴ映像を2本付けておきます。いずれも本作収録曲ではありません。
Youtube試聴・VISIONARY666 - The Darker Side Of Fear (Recorded live in 2009)
Youtube試聴・VISIONARY666 - Silent Pride (@ K17 Berlin, October 2012)

(コメント:犬丸)