『「いつまでもこんな事やってられない」の件』の続き

もうじきインディーズ部門をやめると言い出したのはいつの事でしょう。しかし一向にやめる気配がありませんねえ、、、と言う状態ですが、最近かなり状況が変わりつつありますので、現状を報告いたします。

まず、大きいのは円安の問題です。
現在も今迄通りに新譜案内に目を通し、試聴を探して良さそうな物で入荷できるものは入荷しています。言い換えれば、新譜案内に載っている物が入荷可能な物という訳ではありません。良さそうな物はHMVとAmazonの価格を調査します。原則はHMVの30%引きのマルチバイ価格やAmazonの価格より安く出来るものを入れると言うことです。
具体的にはこうなります。
HMVの30%引きのマルチバイ価格とAmazonの価格より安く出来るもの→入れます
HMVの30%引きのマルチバイ価格とAmazonの価格より少し高くなるるもの→特に良いものなら入れます
この場合、価格は多少なら無理して下げますが、下げても多少上回る程度の物も重要性を考慮の上入れるものもあります。また、多少上回る物でも大変お買い得な場合にも入荷することがあります。
HMVの30%引きのマルチバイ価格とAmazonの価格よりかなり高くなるもの→入れられません
ただし、HMVなど掲載していても入らなさそうな物については入れる場合もあります。
旧譜の再入荷についても同じです。
例えば先ほど¥1492で売れたBORN OF OSIRIS - tomorrow we die aliveですが、今原価計算をすると1422.59144 円です。これを元に売価設定すると最低でも1778円です。これでは入荷する意味がないので入荷停止になります。これなどまだ良いほうで、2年位前に¥1000位をつけていた英国からの輸入盤は、今仕入れると原価が1 351.58205 円かかります。時間があればプライスカードを書き換えるのですが、新譜のチェックに追われていてその時間がないため、まだそのまま店頭に出ているものが少なからずあります。これらの大部分は売り切れても、原価が高くなりすぎて再入荷は不可能になると思います。
と言う状況で、激しい円安のために、入荷できるものがどんどん減っています。

家庭の事情もあります。
母も老朽化して、もう今までのようには動けません。
頻繁に転び、そのたびに負傷し、がんばって回復しますが、しばらくするとまた転びます。転ぶからと言って寝てばかりいれば、錆付いて動かなくなります。しかし転んでから回復するまではある程度安静にしなければなりません。そのため転ぶたびに体力や歩行力が低下していきます。
徐々に家の用事も私がやる部分が多くなってきましたが、まだかなり母に世話してもらっている部分もあります。これがいずれは逆転して母の世話をしなくてはならなくなるでしょう。

最後に、一部の方にお話していたアビスの入っている建物の問題です。
少し前に大家さんが亡くなり、建物は相続されることになりました。相続人が複数ですと、このような中心地の高額の物件は売却される事が多くあります。持分権(共有)ではその後が不自由になり、1人でまとめて所有するには他の相続人との間で大きな金銭的な決済が必要になる事が多いためです。しかしこのまま所有されると言う事で、これについては問題がないことになりました。ほっとしました。

余談ですが。
最近政府は、企業減税の埋め合わせに外形課税を導入して、赤字企業にも課税すると言っています。赤字企業はつぶれることになるわけですが、採算性のない企業は淘汰して、活性化するというような発言もあります。
しかし考えてみて下さい。今大儲けしている自動車などの輸出企業は、少し前まで円高で赤字だったのですよ。政府が円安にして、利益を輸入企業から輸出企業に付け替えてしまった。彼らの高利益も全然彼らの能力による物ではないわけです。そしてさらにそこに減税。
輸出企業の花形たる自動車業界。もう一つ前(1995年)の円高(79円75銭)のときも赤字になり、その後リストラを進めたと言っていたが、再び円高(76円25銭)になるとまた赤字になった。しかも前回から16年もたっているのですよ。16年で収益性はどれほどか改善していたんでしょうか。
そして円安になれば儲かる。まったく輸出企業の利益は企業努力のせいではありません。そもそも日本の企業の技術力はもう先端にはない。日本製品が良いというのは妄想だと思います。世界はそれを知っているが、日本人は自覚していない。これはブランド信仰の一種です。日本製が良いと思っている。なので改善の見込みはない、、、どうでしょうか。
人口も少ないのだし、衛星はやぶさのような金のかかる物に力を注ぐより、例えば、安くておいしいチョコチップクッキーの作り方など研究すれば良いのです。世界中の人が喜んで買ってくれます。

(犬丸)