TERMINAL DEATH - terminal death (s/t)

DEATH METAL

米国のデス・メタルと言えばフロリダ勢、 OBITUARY (1984/1988結成), DEATH (1983), Morbid Angel (1983)等が有名だ。それと比べてシカゴ・シーンのバンドはマニアックな感じが強い。スラッシュ・メタルから発展し、エクストリームでダークと言う共通性はあるが、シカゴがパンク・ロックの本場(インディペンデント・レーベルの本場でもある)だからか、パンクとのつながりを感じさせる。このバンドはほぼ純粋にメタル・シーンで活動したが、やはり、フロリダ勢ほど単細胞的な音楽ではない。結成前は、HENDRIXやCREAMから、CIRITH UNGOL, VOI VOD, RUSH, SEX PISTOLS, RAW POWERにインフルエンスされていたと言い、当時のシカゴのバンドではDEATH STRIKE / MASTERを好み、後にはTROUBLE, ZOETROPE, POSSESSED, DEATH (demos)を好んだと言う。
なお、話に出てくるZOETROPE (イートロープ)は70年代シカゴのスラッシュ・メタルだが、"Street Metal"を標榜してパンク系ライヴへの出演も多く、日本でもハードコア・ファンに人気があった。M.O.D.、TROUBLEとつながりがあったはず。

1984年に結成した、米国 Illinois州 Chicago市の5人のバンド。
その後BROKEN HOPE (METAL BLADE / CENTURY MEDIA)に参加するShaun Glass, IMPULSE MANSLAUGHTER (NUCLEAR BLAST / BEER CITY)に参加するNick Stevensが参加していた。
1985年中頃からライヴ活動を始め、シカゴ・シーンではMASTERと並び注目のバンドになった。1984年の"rehearsal demo"と言うものもあるらしいが、正式のデモとしては唯一1985年の"faces of death"を残して、1986年に解散した。
同じ年に、Shaun Glass (Bass)は、Troy Dixler (Vo, ex-DEVASTATION), Chris Mittelbrun (Gr, ex-MASTER), Tony Ochoa (ex-SOLEMN)とSINDROMEを結成した。SINDROMEの方はメジャーCBSが目をつけたり、1991年にはex-LAAZ ROCKITのギタリストKen Savichが参加するなどしたが、リーダーと思われるShaun Glassが1995年にBROKEN HOPEに参加するため1994年に脱退して、そのまま(メンバーを補充せず)解散した様だ。

本作は2014年(7/7/2014)にリリースされた2枚組編集盤。リマスター。
ディスク1には、唯一の正式作品(デモ)である"faces of death"の全6曲(14:23)を収録。ディスク2には、1985年12月11日のrehearsal (6曲). 1986年4月19日のrehearsal (5曲), unreleased songs (3曲)の全14曲(42:52)を収録している。
LABEL: SHADOW KINGDOM RECORDS (USA)

Bandcamp試聴・本作ディスク1"faces of death"から"Celestial Execution"を除く5曲
Youtube試聴・本作ディスク1"faces of death"の全6曲ですが今回のマスターではありません

(コメント:犬丸)